看護師として、どこに就職しようかと思った時、ここに入ってよかったと思えるところがいいです。その一つに、なんといってもリスク管理を徹底している大学病院があります。ここでは、大学病院のリスク管理についてお話します。
・さすが大学病院と思うことがある
大学病院の場合は、ほかの病院よりもはるかにリスク管理方法が進んでいます。ほかの病院でもリスク管理を行っていると思うのですが、大学病院の場合はそれだけ組織として大きいことからかなりの種類のリスク管理を行っています。
そしてそれは、職員として働くことによりとてもよく理解できます。最初は、こんなところまでと思うこともありましたが、実際に働き始めると必要であると思う事が多くなりました。リスク管理を行ってくれていることで、私たちは安心して働くことができていると思っています。
・記録のリスクについて
大学病院の場合は、記録を管理するリスクについても行っています。これは、最も気をつけて行っているところです。看護師の記録の場合になると、その記録が法律に響くことがないのかなどを検討しています。
そして大学病院では、看護師の記録として造語を使うことがあるのでそのことを統一させることにしています。造語というのは、一般的に使われている言葉も含みます。咽頭雑音に関して、ゴロ音と記録をすることがあります。ゴロ音というのは、一般的に看護師が使っている言葉です。
そのほかにも、大学病院の中だけで使われている言葉もあり、それについて整理するようにしています。病院の中には、どこでも記録委員会という委員会が存在しています。その委員会の中で、記録について問題となるところ等を検討しています。そのことは、とてもいいことですね。
・病気になった時
大学病院の場合は、病気になったときのリスクとしてその部署が困る時にはその方法としてほかの部署から応援体制をとることにしています。それは、その都度話し合いを行い、その時にスタッフの応援を出せるところを検討するのです。そして、安全を確保することにしています。
人員不足になると、たちまちリスクになります。インシデントが増えることになり、アクシデントになる前に対処するようにしているのです。
また大学病院の場合は、病気になった時に病気休暇があるのでそれにより給与が支払われることになります。それはとても助かりますね。
・感染防止について
大学病院の場合は、感染対策をしっかりしています。感染対策に関しては、どこでも行っていると感じますが、特に大病院である大学病院の場合は、より慎重に実施しているのです。
今は当たり前となってアルコールによる手指消毒を行う場所はたくさんあります。出入りが激しいので、色々な人が入ることになりそのことにより感染リスクが高くなります。感染して困るのは、患者さんが一番です。そのほかにも、そこで働いている医療従事者が感染してしまうと、たちまち感染が広がることになり大変です。そんなことにならないためには、しっかりと予防対策を行っています。
そして、感染を起こしてしまった時には、休暇をとることになっています。それは当たり前の事なのですが、仕事が忙しい場合は勤務をすることもありました。しかし現在では、かならず休むことになっています。
・針刺し事故を起こした時
大学病院の場合は、スタッフが感染した時に検査をしてもらえるリスク管理をしています。感染するのは、針刺し事故です。処置をしている時、ケアをしている時、採血をしているときなどに針を自分の指などに間違ってさしてしまうことがあるのです。その時、その針をさしてしまったのは感染症の患者さんであるのか不明です。そのことから、とりあえず全ての針刺し事故について検査を行い、その後にワクチンを接種できることになっています。
・医療事故を起こした時
大学病院の場合は、医療事故を起こした時も個人を守る体制ととっています。医療事故というのは、医療従事者の場合は、いつ起こすのかわかりません。どんなに気をつけていても、うっかりして起こしてしまうことがあります。インシデントで済むといいのですが、患者さんに影響を強く与えてしまったという場合は、医療事故になります。
その時のために、医療事故になる前のインシデントの段階で止めることができるように予防策をしっかり立てています。一般の病院よりも、はるかにマニュアル等を整備しているのです。
そのマニュアルについては、その都度修正をしています。そのままであると、インシデントを起こしてしまうこともあるからです。絶えず修正をして、スタッフが使いやすいマニュアルへと進化させています。
また大学病院では、医療事故対策委員会が存在しています。それは、医師、看護師、その他のスタッフから選出された委員とともに定期的に報告会を行い、意見交換を行うことにしています。それにより、看護師だけではなくそこで働いているスタッフ全員が共有できるマニュアルとして、生きたマニュアルが整備されていることになります。
マニュアルが多いと、大変と思うこともあります。しかしマニュアルがあることにより、事故を減らすことができているのも事実です。
・患者さんの苦情窓口があること
大学病院の場合は、患者さんのために何が出きるのかということをいつも考えています。その結果、患者さんの苦情窓口を設置しています。苦情窓口には、改善して欲しいこと等なんでも訴えることができます。
医療従事者は、忙しい中仕事をしているので、患者さんに嫌な思いをさせていることがあるかもしれません。そしてそのことについて、そのままにするのはよくないことなのです。
そこで、患者さんに意見を聞くことができる窓口により、その気持ちを吸い上げることができています。そのことから、投書箱を設置しています。投書箱には、毎日たくさんの意見が寄せられています。
その内容としては、設備に関する改善して欲しいことや、医療スタッフに対しての不満、食事に関する改善して欲しい内容などがあります。それにより、よりよい大学病院となれるように、改善させる努力をしています。
・新人看護師が長く続けることができるリスク管理
大学病院の場合は、新人看護師に長く働いてもらえるように対処しています。以前の大学病院の場合は、新人看護師が直ぐにやめてしまう印象があったと思います。実際に、新人看護師として就職した人の中で一年以内に辞職する人も少なくありませんでした。そのことからも、大学病院ではよほどの強い気持ちがある人でないと勤めらないという印象だったのです。
しかしそんなことでは困るので、新人看護師が働きやすい職場としてとても力を入れています。
そのひとつとして、新人看護師が困った時に相談することができるように先輩看護師の中からプリセプター看護師といってサポートする看護師が存在しています。そのことは、大学病院では定着しています。
・患者さんの暴力から身を守るリスク管理
大学病院の場合は、患者さんの暴力から身を守るリスク管理として設定しています。
それは患者さんや家族からスタッグが暴力を受けることがあるからです。色々な患者さんがいる中で、ケアをしている時にそのことに不満をもつ患者さんから受けることがあります。その時、医療従事者は何もできませんでした。しかし、それでは働く職場として、安全ではないということになり患者さんの暴力から身を守るリスク管理が出来上がったのです。
それは、暴力を受けそうになった時や実際に受けた時に、リスクとして安全管理を設定しています。その時に、電話をすることにより助けることができる人が駆けつけることになっているのです。それがあることにより、医療スタッフは安心して働くことができます。
まとめ
いかがでしたか?大学病院では、そこで働くスタッフのためにリスク管理をしっかり行っています。そのことにより、そこで働くスタッフは安心して働くことができるのです。もしもの時に、安心して働くことができる職場はとてもいいところとなります。そのことにより、患者さんのケアに集中することができて患者さんをプラスに導くことができると言えます。
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