#291 2018/04/22UP
ある看護師のうつから始まった業務改革
うつ患者というのは、社会全体で増加傾向にあり、社会的問題にもなっています。看護師でうつになるという人も少なくなく、病院全体としても問題し働きやすさを考える病院もどんどん増えているのが現状です。
新卒で多いうつの看護師
私のこれまでの経験から感じることは、うつの看護師というのは少なくないけれど、新卒でうつになる看護師が意外と多いなということです。この理由を考えてみると、
- 看護師になりたいという希望を持って就職をしてきたけれど、現実は自分が想像する臨床現場とは異なっていて、希望を失ってしまった
- 自分が希望する科に就職できなかったので、やる気を失ってしまった
- 新人教育が厳しくて、毎日不眠が続いた
- 新卒の間は、毎日緊張が強く精神的な疲労が負担となった
新卒で入った時には、何も分からないから、無我夢中で新卒教育や勉強、業務に取り組んだという新人の方が、意外と打たれ強く、精神的にも落ち込まず仕事を続けることができる傾向にあります。反対に看護師に希望を持って入職し、立派な看護師になりたいと真面目に取り組む新人ほど、何かにつまづいたときに精神的に落ち込んでしまうことが…。個人の性格などにもよりますが、新人で看護師でうつになる人は少なくないのです。
新人でうつが二人!これがきっかけで病棟は業務改善に取り組んだ
そんな私が就職して働いていた病棟に、4人の新人が入職してきました。はじめは4人の知識やレベルも同じでみんなが協力して勉強をしていた様子。しかし3ヶ月もたってきた頃から、その病棟での経験の差も関係して4人の知識やレベルに少し差が出てくるようになったのです。そうすると勉強が足りないなと思う新人は、みんなに追いつこうと勉強は頑張るものの、なかなか実を結ばず精神的に落ち込む日々が続いて、新人担当看護師と毎日面接をしているような状況に!そしてだんだんとうつ傾向になり、最終的に仕事を休むことになってしまったのです。
更にその新人と仲良くしていた看護師もそれをきっかけに相談相手もいなくなり、ストレスや孤独感を感じるなどの理由から。少し仕事を休みがちに。
4人の新人のうち2人が病棟を休むというのは病院全体からみても、大きな問題だと捉えられました。そしてそこから、新人が働きやすい職場を作るための業務改善が始まったのです。
具体的な業務改善はどんなもの?
新人も病棟に慣れてくるとだんだん独り立ちすることもありますし、新人担当看護師以外が指導をすることもあります。経験を積んだとはいえ、まだまだ新人。そのため不安を感じる業務に対しては自信がつくまで、しっかりマンツーマンでフォローしようという体制になりました。自信がつくまで新人看護師を見守るのです。またその指導をする看護師も、一番信頼関係の出来ている新人担当看護師をずっとつけることに。こうすることによって、新人看護師も相談しやすい環境になるからです。
これらのことを改善してから、休みがちだった看護師は、半日勤務から毎日出勤できるようになりました。そして就職から1年もすると少し自信を持って働けるようになったのですね。業務改善が実を結んだ瞬間でした。
看護師というのは、就職や転職をしたときには、その病院、病棟に慣れるために教育が行われます。しかしながら、その教育というのは、病院によってやり方は異なります。そこでしっかりとフォローしてくれるところ、またマンツーマンで指導をしてくれるところを選ぶと、少しずつステップアップしながら学んでいくことができるといえます。
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まとめ
いかがでしたか?精神的に落ち込むことがあっても看護師として続けていくためには、就職や転職をした時のその病院の行う教育が一つのポイントになります。是非病院選びの参考にしてみてください。
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