育休復帰後に育児と仕事の両立を通して、働き方を変えた私の考え方

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#2440 2024/01/15UP
育休復帰後に育児と仕事の両立を通して、働き方を変えた私の考え方
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現在、子どもを持ちながら看護師として働く方はとても多いと思います。そんな中でも、育児をしながら働き方について悩んでいる方は多いのではないでしょうか?私もその内の一人でした。時間に追われるたびに、果たして何が一番自分の中で大切なのか。そんな経験から、たどりついた私の働き方についてお話ししたいと思います。

私が新卒で看護師として入職した病院は、地域に根付いた総合病院で、配属になった病棟は急性期の心臓外科と循環器病棟の混合病棟でした。
ここの病院の各勤務の定時は日勤:8:30~17:00、夜勤:16:30~9:00でした。
看護師1年目から6年目で結婚し、妊娠して産休に入るまで、毎勤務2~4時間の残業は当たり前、夜勤前に病棟に入る時間も始業時間より2時間も早く、
それもサービス前残業で、という今考えれば恐ろしい部署でした。
毎勤務の残業は日勤:8:30~19:00or21:00 夜勤:14時に出勤し11:00まで、といった流れが多かったです。
それくらいに慢性的な人手不足で、尚且つ中堅どころの少ない力量不足でもある病棟でした。
妊娠発覚から産休に入るまでは毎日リーダー業務で、医者への報告や連絡相談、多職種との連携、
マンパワー不足でリーダーをしながら入院や他の病棟からのトランスを取ったりなど、多重業務で身体にかかるストレスは凄かったです。

1人目を出産し、1年間の育休を経て正社員時短(9:30~16:00)で同じ病棟で復帰しました。
正社員と同じ感覚で復帰したため、時間が短くなった分の時間管理が難しく、タイムマネジメントに慣れてない影響もあり、
復帰してすぐはコツを掴めず、残業する事が多かったです。
働いていくうちに時間管理が出来るようになり、残業時間も少なくなってきた時に2回目の妊娠が発覚しました。それも双子妊娠でした。
大きなトラブルを抱えることなく、無事に産休へ入り、出産・育休を経て再度同じ部署に復帰しました。

2回目に復帰してからがとても大変でした。
朝から3人の子どもを起こしてご飯を食べさせてから保育園に送って職場へ行き、仕事が終わってからも保育園にお迎えに行って
帰ってからご飯を作り、食べさせてからお風呂に入れて寝かしつけ、と仕事以外でも毎日が戦争のようでした。
仕事に関しては、部署が人手不足・スタッフの力量不足の影響もあって、勤務の時は受け持ちをすることが多かったです。
昼休憩は10分でご飯を食べて、休憩時間を返上して記録をするという流れが日常茶飯事でした。
時短といっても正社員であるため、受け持ち業務だけでなく、新人指導や学生指導も加わったり、委員会業務やラダー業務があったりと、他の業務もとても多い状態でした。
保育園のお迎えの時間も決まっているので、残業をするという選択肢がなく、そのためか常に時間に追われているような感覚でした。
少し早めに出勤して受け持ち患者の看護サマリーを書いたりすることも多々あり、自分の時間を犠牲にすることが多々ありました。
家に帰ってから仕事の抜けを思い出しては『またやってしまった…』と憂鬱になったり、明日も重症な部屋の受け持ちか…と考えては寝れなくなったり、
仕事でのイライラを子どもに当たってしまうことも多々ありました。今思えば身体の限界が来ていたのだと思います。
そして受け持ち患者も軽症な方ばかりでなく、呼吸器や術後の方、デバイス類が多数入っている方や不穏の方など重症な患者様を持つことも多々ありました。
忙しさに追われるがゆえ、ただバイタルを測るだけ、ただ清拭をするだけ、と決まった業務を淡々と済ますことが優先になり
患者様がおざなりになり、そこに看護師としての自分の思いはなくなっていました。
何より関係のない子どもたちにイライラを八つ当たりしてしまうことが増え、
『これが自分のなりたかった看護師なのか?』『子どもに八つ当たりしてまで看護師を続ける意味はあるのか』と自分に問うようになりました。

そこで私が考えた結論が『まず自分を大事にしよう』という思いでした。
私にとって一番大事なのは家庭、子供たち。これは1人目を出産してから変わらないことでした。
でも家庭を大事にする前に、自分を一番大事に考えてあげないと余裕を持てないことに気づきました。
余裕が持てないと優しくなれない、いつもイライラしてしまう、など悪いことばかりです。
そう分かってから自分がどうしたいのか、どうあるべきなのかが明確に分かりました。
結果として働き方を常勤から非常勤に変え、自分の負担を減らし、自分を大切にする時間を増やすという選択肢に至りました。
家庭を大事にする前に、まず自分を大事にしよう、自分を大事にせず他の人を大事に出来るか、ということでした。
非常勤に働き方をシフトしたことで気持ち的にも楽になり、業務も受け持ち業務からフリー業務へと変更されました。
何より正社員として勤務時間に縛られていたものもなくなり、週5から週4に勤務日数を減らしたことで、ゆっくり自分の時間を持てるようになりました。
非常勤に変わってからは毎月の給料は減ってボーナスもなくなりと、金銭面的に余裕はなくなりましたが、
それ以上に自分としっかり向き合う時間が取れ、心の余裕が出来たことで、毎日が楽しく、子どもにも向き合える時間が増え、
仕事も受け持ちではなくフリー業務になったことで精神的な責任感が減り、委員会業務やラダー業務もなくなって、時間に追われることも少なくなりました。
患者様と関わることが楽しくなって、前まで見えていなかった患者様の状態や、
『病気になった人の気持ちに寄り添いたい』という看護観も戻り、余裕を持って働くことが出来るようになりました。

育児をしながら看護師という仕事をするためには、自分に余裕を持ち、自分を大切にすることが大事だと私は自分の経験を通して感じました。
そうするために何を捨てるのか、何を優先するのか、を必ず自分で決めることが大事です。
優先するべきなのはお金なのかキャリアなのか、家庭なのかそれとも自分の時間なのか。
人によって選択肢はバラバラですが、自分で決めた選択なら自分で決めたという責任もあり、どんな結果でも受け入れることが出来て、後悔しないと思います。
もしキャリアを取るなら、その分家のことはおろそかになるかもしれません。でも、そんな時は食事や掃除など外注する方法もあると思います。
全部自分でやろうとしなくて大丈夫です。お金はかかるかもしれないけど、それで自分に心の余裕が出来るなら持ってこいの方法だと思います。
私自身、主人の仕事が多忙でほぼワンオペだったこともあり、『全部自分でやらなくては』という意識がとても強かったです。
でもそうなると余裕がなくなってしまうんです。
それからは市のファミリーサポートを利用して、自分だけで抱え込まないこと、人に頼ることを意識しました。
これもれっきとした自分を大切にする方法です。
経済的に自分が正社員で働かないといけない、という方もいらっしゃると思います。
そんな方は1日の中で数分だけでも自分の時間を取って、自分と向き合う時間を作ってもらいたいです。
朝5分だけヨガをしたり、夜寝る前の数分だけ今日1日を振り返ったりする。
それだけで自分の気持ちが整理され、自分を大切にするという感覚が出てくると思います。

看護師という職業柄か、責任感が強い方が多いと思います。
人に甘えることなく全部自分でやらなくては、食事は自炊じゃないと、部屋はキレイじゃないと、そんな気持ちで働いているママさん看護師を沢山見てきました。
でも子どもにとって1番嬉しいのはママが笑顔であることだと思います。そのためには力を抜いて自分を甘やかしてあげる時間もとても大事なんです。
仕事などで疲れた日のご飯は、自炊を辞めてスーパーのお惣菜などを買って手を抜くときは抜き、お休みの日は子どもと一緒にご飯を作る時間を作る。
部屋が汚かったら子どもと一緒にどっちが早く片付けれるか?とゲーム感覚でお掃除をしたり、お風呂掃除を一緒にしてみたり。
物の考え方1つで大きく気持ちは変わります。
そんな日が1日の中で数分、数時間でもあれば子どもはとても嬉しいと思います。子どもたちは皆、ママの笑顔が大好きですから。

家事育児の両立でさえ難しい、そこに仕事も加わると気持ち的にも身体的にも限界が来てしまうと思います。
そうなる前に自分を1番に、自分を大切にして働いていってほしいと思います。

まとめ

今回私がお伝えしたかった事は、まず自分を大事にしようということです。
仕事は正直言うといくらでも変わりがいます。けど子どもの母親はあなたしかいないのです。
そんなママが仕事で疲れきってイライラしていてとなると家庭の時間がピリピリしたものになりますよね。
ママが笑顔ならその家庭は明るい!と私は本気でそう思っています。そのためにはまず自分が笑顔になれる環境を作ることが大事なのです。
この記事を読んで下さった、看護師として働いているママの皆様が、どうか自分を大事に出来るきっかけになれますように。

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