看護師として働くために避けて通ることができないのが就職試験での面接です。
筆記試験がない病院やクリニックはあっても面接なしで就職試験が終わることはありません。
看護師の就職試験での面接はある程度パターンが決まっています。
しっかりと対策を行うことで自分に自信を持つことができるし、面接に対する精神的な負担も軽減されます。
この記事では看護師の就職試験での面接のポイントについて紹介しています。
就職試験における面接の攻略ポイントは情報収集
看護師の就職試験における面接で最も大切なのは就職希望先の情報収集をしっかりと行うことです。
看護師の採用担当者は身だしなみや言葉遣いなどの常識的な部分はもちろんですが、職場の雰囲気に採用希望者が合っているか、すでに働いているスタッフと上手く関係を築くことができるかどうかということを見ています。
看護師を含めた医療従事者はチームで働くことが多い職業です。
優秀な人材であったとしてもチームのメンバーと良い人間関係を築くことができなければ、一緒に働いていくことが難しいからです。
そこで大切なのが就職希望先がどのような職場であるか、どのような人材を欲しているのかということを正しく把握しておくことが必要になります。
どのような職場であるかは職場の理念やホームページを確認するとわかるのでしっかり見ておきましょう。
事前に確認して就職を希望する職場に自分がどのような形で貢献できるのかをアピールすると良いです。
自己PRはエピソードを加えて信ぴょう性を持たせる
面接では自分の強みや良いところをアピールする良い機会です。
実習で学んだことや経験、学生生活でやってきたことなど自分の強みとなる部分を採用担当者に経験したことを交えてアピールすることが大切です。
具体的にはコミュニケーション能力、行動力、積極性といった自分の性格を看護師として仕事をするうえでどのように活かすことができるかを自己分析し、的確に伝えるようにしましょう。
他者からの評価をエピソードとして伝えると自分の強みを裏付けることになり、自己PRの信ぴょう性が上がります。
看護師としての勤務経験がある場合は、前職での経験や手に入れたスキルをアピールしても良いです。
ここで気を付けなければならないのが、提出した履歴書と内容がかい離しないように気を付ける必要があります。
履歴書に書いた志望動機や自己PRの内容と面接での自己PRの内容を一致させましょう。
看護観を利用して魅力的な人材であることをアピールする
面接では「あなたの看護観について教えてください」などといった「看護観」について質問されることが多くあります。
この質問は言い方を変えて「印象に残った患者様とのエピソードを教えてください」と尋ねられるかもしれません。
いずれにしても「看護観」について問われていることに変わりないので、自分の看護観をしっかり持っておくことが必要です。
看護観とは端的に言うと「どのような看護師になりたいか」ということです。
看護師として仕事をしていくうえで大切にしたいことや思いを、そう思ったエピソードと一緒に伝えることが良いでしょう。
エピソードは実習中や仕事中などに経験したことでも良いですし、自分自身が患者として体験したことでも大丈夫です。
ここで注意してもらいたいことが一つあります。
それは希望する就職先の理念と自分の看護観が大きく離れないということです。
看護観については人それぞれ考え方があるので正解のない質問になります。
自分の看護観と希望する就職先の理念がかけ離れていると、仕事をするうえでギャップが生じて採用担当者に「長く働いてもらうことができない」という印象を与える可能性があるからです。
希望する就職先の理念と共通する看護観を伝えることができれば、採用担当者により魅力的な人材だと感じてもらうことができます。
キャリアプランを伝え長期間働きたいという意思を伝える
採用担当者は新しく採用する人には「できるだけ長く働いてほしい」と思っています。
そこで、希望する就職先で長く働くことができるという思いを知ってもらうことが大切です。
「将来、どのような看護師になりたいですか」と問われることも多くあると思います。
その時が自分のキャリアプランを伝えることができるチャンスです。
ただ看護師として真面目にコツコツ働くだけではなく、向上心を持って就職してからも勉強し、スキルアップをしていきたいということを伝えると良いでしょう。
スキルアップをするためにはたくさんの経験が必要です。
経験を積むことで得ることができる学びがたくさんあります。
看護師としてのより専門的なスキルを獲得するためには、年単位で時間がかかるものです。
希望する就職先で看護師として学びを深めてスキルを獲得し、次の世代へ還元したいという思いを採用担当者にアピールすることが大切です。
そうすることで就職してから長期間働く意思があるということを採用担当者にスムーズに伝えることができます。
採用担当者が見ているポイントはコレ
就職試験の面接は就職希望者の人となりを実際に見て確認する良い機会です。
採用担当者が注目しているポイントには共通点があります。
そのポイントを押さえておかないと、いくら面接対策を頑張っても残念な結果になってしまいます。
採用担当者が見ているポイントをしっかり押さえておきましょう。
1.待機時間のマナー
軽視されがちですが、面接の前の待機時間などの態度は意外と見られているものです。
採用担当者が入室してきたときに、姿勢や所作が悪いと第一印象が悪くなってしまいます。
採用担当者以外にも受付担当者や案内担当者も採用希望者の態度をしっかりとみているものです。
待機時間中のマナーが悪いと採用担当者に伝えられ、評価が下がってしまうので注意しましょう。
具体的にはスマートフォンを触ったり、断りもなく電話をすることは失礼に当たります。
とくにスマートフォンを触る行為は、面接や試験に対して真剣に挑んでいないように映ってしまうので注意しましょう。
面接対策のメモなどはスマートフォンではなく、手帳やメモ帳に書いておき確認するとよいです。
2.きちんとした身だしなみ
身だしなみが整っていないと、だらしない印象を与えてしまうのできちんとした身だしなみで採用試験を受けることが大切です。
清潔感のある見た目は医療職者として必要な資質です。言いかえると、きちんとした身だしなみは採用担当者に良い印象を与えます。
身だしなみについては男女別でポイントがあるので、その点もしっかりと押さえておきましょう。
◆身だしなみチェックポイント男性編
・髪色は黒や暗い茶色などの落ち着いた色にする
・髭はしっかりとそる
・爪は短く切っておく
・清潔感のある髪型を意識し、襟足が長くなりすぎないようにする
・スーツやネクタイの色は落ち着いた色の物を着用する
・靴は黒の革靴にする
・ビジネスバッグは落ち着いた色の物を使用する
◆身だしなみチェックポイント女性編
・健康的なナチュラルメイクをする
・長い髪はまとめて、前髪は目にかからないようにする
・髪は明るくなりすぎない落ち着いた色にする
・ストッキングは肌色
・爪は短く切って清潔に整える(ジェルネイルやマニキュアはしない)
・落ち着いた色のヒールが高すぎないパンプスを履く
3.コミュニケーションを正しくとることができるか
面接を受けるときに気を付けるポイントの一つに、聞かれたことについて正しく答えるということがあります。
面接を受けるときはとても緊張しますよね。
緊張しすぎて何を聞かれているかわからない、何を話しているかわからないといったことが起きてしまう可能性があります。
落ち着いて考えると答えることが難しい質問はありません。聞かれたことに適切に答えることを心がけましょう。
聞かれたことに正しく答えることができないと、コミュニケーションを取りにくい人だと判断されてしまう可能性があります。
看護師は患者さんや自分以外の医療職者とのコミュニケーションをうまくとることがとても大切です。
コミュニケーションをうまくとることができないと看護師として働くことが難しいと思われてしまいます。
看護師は看護師以外の医療職者とのコミュニケーションをとる機会がとても多いので、コミュニケーション能力はとても重要視されます。
声が小さすぎたり、全く目が合わなかったり、緊張しているとはいえ挙動不審がすぎると一緒に働くことが難しいと判断されてしまうので気を付けるようにしましょう。
採用担当者が見ているポイントは看護師だからというよりは社会人として最低限必要なポイントです。
緊張していると普段の行動が出やすく、その場だけ取り繕うことが難しいので日ごろからマナーやコミュニケーションについて気を付けることが必要です。
まとめ
・看護師の就職活動における重要ポイントは情報収集
・自己PRは自分の強みをアピールすることが大切
・看護観は自分が魅力的な人材であることをアピールできる絶好のチャンス
・長く働くことについてキャリアプランでアピールする
・マナーやコミュニケーションについては日ごろから意識しておくことが大切
看護師の就職試験における面接は、事前に対策しておくことで緊張してしまっても自分が伝えたいことを正しく伝えることができます。
質問される内容もある程度は予想することができるので、事前にどのように答えるか考えておくと良いでしょう。
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