看護師の就職先って病院だけ?他に目を向けてみると意外とあったりします

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#918 2019/12/10UP
看護師の就職先って病院だけ?他に目を向けてみると意外とあったりします
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看護師の職場といえば、真っ先に思い浮かぶのは病院ですね。
確かに卒業後、最初に就職するなら病院が最適かもしれません。なんといっても医療の最先端、学んだことを活かせる場であり経験を積める場でもあります。
でも、その経験を他で活かしてみたいと思ったら、どんな職場があるでしょう。ちょっと覗いてみましょう。

病院以外の職場にはどんな所があるんだろう?
どんな働き方ができるんだろう?
そんな風に考えたことはあるでしょうか?
一番メジャーな就職先は確かに病院ですね。新卒で就職する時には確かに病院から入った方がいいと言えるでしょう。
なぜなら、病院で積める経験がないと他の場所での就職はなかなか難しいとも言えるからです。
できれば急性期を含む総合病院などの大きな病院で最低でも5年は働きたいものです。5年あれば少なくとも複数科を経験でき、その分の知識やスキルが身につくからです。
では、その知識やスキルを活かせる「病院以外の職場」について考えてみましょう。

主な職場として挙げられるのが、以下になります。
・訪問看護ステーション
・介護施設
・開業医、クリニック
・障害者施設
などですね。

特に最近の在宅療養・在宅介護の必要性を受けての訪問看護、介護施設は需要が多いようです。

でも、そういった場所での看護師の仕事って?
なかなかイメージがわきにくいかもしれませんね。

訪問看護は字のごとく、「患者(訪問看護では利用者と呼びます)の家へ訪問し看護を提供する」仕事です。
訪問時間は30分?90分の間で、利用者の状態や他の在宅サービスとの兼ね合いによって決まります。
注射や点滴、傷の処置、胃瘻などのカテーテル管理といった医療処置から、清拭、入浴介助といったケアの部分まで多岐に渡ります。
ここまでで、なぜ病院での経験が必要か想像がついた人もいると思います。
そう、訪問看護で必要とされる技術は、まず病院での経験を積むことで得られるものがほとんどだからです。
新卒でいきなり訪問看護ステーションに就職しようとしても、まず務まりません。
そして、ここが重要なポイントですが、訪問に行く時は一人です。もちろん最初は経験のあるスタッフとの同行から始まりますが、いずれ一人で行かなくてはいけなくなります。
もちろん医師もいません(医師との関わりについては「指示書」という文面を通して行われることが殆どです)。
訪問先で利用者の状態を見て、その状態をどう判断し、どういう風に処置やケアを提供するかは自分一人で決めなければいけません。
もちろん、訪問から戻ってから他のスタッフと情報交換しながら今後の対応を決めていくことはできます。
あらかじめカンファレンスなどで方針を決めてもいます。
でも、「今、この場」での判断は自分でしなければいけないのです。
この時に役立つのが、病院での勤務経験です。
複数の科で多くの患者の看護をした、その経験からくる判断と技術、頼れるものはそれです。
なので、病院での勤務経験が必須と言えるのです。

では、介護施設はどうでしょう。

介護施設には、デイサービス、特養、老健施設などがあります。
利用者は高齢者で複数の疾患を持っていたり、寝たきりの人も少なくありません。
そして「介護施設」というくらいなので、メインは介護になります。
その中での看護師の役割はどういったものでしょうか。
介護施設での主な仕事の担い手は介護職員です。介護福祉士やヘルパーなどの介護職の人たちですね。
そういった中にあって、看護師の仕事の主なものは医療的な判断や処置になります。
デイサービスはともかく、特養、老健施設などにはカテーテル類の管理やインシュリンなどの注射を必要とする人もいます。
薬を内服している人も勿論たくさんいます。
そういう利用者の介護を行うにあたっての医療的判断、必要な処置、介護職員への助言などを行うのが主な仕事になります。
清拭や入浴介助といったケア的な部分は、ほぼ介護職員が行うことになりますが、この時、ケアを行っている介護職員が利用者の身体に発赤や傷を見つけたとします。
こういう時に、どういう処置を行えばいいのかを判断して実践するのは看護師の仕事です。
介護職員に医療処置は認められていませんから。
病院と違って、現場に看護師と介護職員という違う職種の人間が一緒に働く難しさはあると思います。
どこで線引きをするかが曖昧な施設もあります。
でも、違う職種だからこそ、互いに学べる面があることも事実です。

また、病院と施設や訪問看護等の在宅で働く時の「考え方」の違いを感じることで、自分の認識が広がることもあります。

病院では、接する相手はもちろん患者です。
でも、在宅や施設の場合は家族との関わりもとても密になります。
特に訪問看護においては、患者(利用者)の介護をしているのは家族なので、家族の意向というのものも考慮に入れる必要があります。
利用者本人が望んでいることと家族の希望が一致しないということは少なくありません。
こういう時、何を優先して、患者と家族の意向をどう調整して、より納得してもらえるかということまで考えなくてはいけなくなります。
これは病院での勤務で直面することは殆どありません。
病院の目的は、病気で入院してきた患者を治療し、元気に退院してもらうことです。
もちろん、残念ながら生きて退院できない患者もいますし、癌の末期になれば「看取り」が大事な要素になります。
対して、在宅は「病気を抱えたまま退院した人の生活の維持」が目的です。
生活ですから、当然、家族を含めて考えていく必要があります。
そして、特養などの入所施設は、そういった人達の「終の住処」になります。

そのように、患者(利用者)の様々な人生の場面において関わっていける仕事が看護師です。
色々な場面で関わることで、自らの視野も広げていくことができるでしょう。
病院を退院した患者は、クリニック、開業医に通院するようになることも多いので、そこでも病院での経験を活かすと同時に、地域の生活の場へ戻った患者への関わりを学ぶことができます。

どういった職場が自分に合うか、それはもちろん人それぞれです。
ただ、選択肢は色々あった方が、より色々な経験を積めることにも繋がります。

まとめ

病院以外の職場ということで、ここまでご紹介してきました。
もちろん、どういった職場が自分に合うかというのは人それぞれです。
ずっと病院勤務をするもよし、病院勤務の経験を活かして他の職場を考えるもよし。
ただ、知らなければ選びようもありません。
そういった、ちょっと病院以外で働いてみたいなと思った方の、少しでもお役に立てればと思います。

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