美容看護師になる方法、その業務内容や病棟看護師との違いについて

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#2444 2024/01/19UP
美容看護師になる方法、その業務内容や病棟看護師との違いについて
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美容医療が身近になってきている現代では、美容の分野で働く選択をする看護師も多くいます。この記事では、美容看護師になる方法や業務内容、病棟看護師との違いや実際に病棟から美容の分野に転職してみて感じたギャップなどについて詳しくお話します。

現在、美容整形や美容皮膚科での処置をする方が増えてきており、美容医療は私たちにとってどんどん身近なものになってきています。
また、世間で美容医療のニーズが増えるにつれ、「美容看護師」の仕事に対しての人々の関心も年々大きくなってきています。
特に看護師になろうと考えている方の中には、「美容看護師ってどんな仕事をしているの?」「必要な資格、能力は?」「新卒や美容未経験でも美容看護師になれるの?」など美容看護師に対して気になることが多いのではないでしょうか。今回の記事では、美容看護師になるための方法や、実際に私が美容看護師として働いてみて感じた病棟看護師との違いやギャップ、美容看護師の業務内容などをお教えします。

まず、美容看護師になる方法についてお話します。
美容クリニックでは、医療行為を行うため、当然ですが看護師免許が必要です。しかし、稀に准看護師の資格での応募が可能なクリニックもあります。
美容看護師として働いていると、看護学生のお客様から「新卒でも美容看護師になれますか?」「病棟での経験があった方が良いのでしょうか?」といった質問を大変多くいただきます。

私が考える結論としては、「大手で新卒の方への研修制度がしっかり整っているクリニックなら新卒でも働くことは可能」だと思っています。美容クリニックは、国内に100院以上展開しているような大手のクリニックから、医師が1件のみ開業されている地域密着型のクリニックまで多岐に渡ります。
小さなクリニックでは、必要な看護師の数も少ないため、研修に割ける人員や時間が少ないことがほとんどです。しっかりした研修ではなく現場で見学し、実際に経験して覚えていく、といった方法を採用しているクリニックも少なくはありません。

そんな中、新人1人に指導者がつきっきりで採血や点滴ルートの確保など、基本的な看護技術や医学用語などを1から教えていくことは難しく、また病棟と比較すると看護技術の経験回数は劣るため、習得にも時間が必要です。
そのため、病棟で2-3年程度看護師としての経験がある方が採用の際に優遇されることはとても多いです。逆に、新卒を積極的に採用している大手の美容クリニックであれば一緒に入職した同期の数も多く、研修制度やマニュアルが充実していることが多いです。新卒で美容看護師になりたい方は、教育担当者による研修がしっかりしてもらえるかどうか、マニュアルを用いた指導がしてもらえるかどうか、などを確認することが必須となります。

次に、美容看護師はどんな仕事をしているか、についてお話します。
美容クリニックと一口に言っても、美容外科のみや美容皮膚科のみ、または美容外科も皮膚科も行っているクリニックなどいくつかの特色があります。

まず、美容外科ですが、こちらは整形等の外科手術をメインに行っているクリニックで、看護師は手術における器械出しや術中のバイタルサインや身体症状の観察、術後のアフターケアなどを担当します。
美容外科は、納得がいく仕上がりであればお客様の満足度はとても高いため看護師としてもやりがいがありますが、変化が大きいということはその分お客様の不安も大きいため、術前やダウンタイム中の精神的なフォローも必須となります。また、術中のバイタルサインの管理や点滴の管理も看護師の大切な業務であり、幅広い医学的な知識が必要になるため、勉強量が多い分野でもあります。

特に侵襲の高い手術では、術中に急変が起こるリスクもあり、急変対応や全身状態の観察を確実に行えるようにしなければなりません。

次に美容皮膚科ですが、こちらは主に医療行為としての肌治療の施術全般を担当します。
美容皮膚科では、患者様のお悩みに沿って医師が診察と適切な処置の選択を行いますが、実際に患者様に直接施術するのは看護師であるクリニックがほとんどです。
そのため看護師は、患者様の肌の状態を適切にアセスメントし、機械や薬剤を使用し安全かつ効果のある施術を行うことが求められます。
美容クリニックで行う皮膚処置は多くが医療行為であるため、侵襲の高いものもあります。適切に行わないと火傷をするリスクがある施術など、綺麗になるために来られた患者様に逆に危害を加えてしまう可能性もあるため、看護師は大きな責任を伴います。そのため美容皮膚科の看護師は、肌の構造からクリニックで使用されている機械の取り扱いや効能まで、勉強する範囲は多岐に渡ります。
また、施術中に患者様から肌の悩みについての相談を受ける機会も大変多く、治療や日々のスキンケアなどについてお話をすることも美容皮膚科の看護師の業務の一つです。患者様が、自分の提案した施術を実際に選択してくださり、その上で効果の実感をされている時などはとても大きなやりがいに繋がります。最後に、美容外科と皮膚科が併設されているクリニックでは、これまでお伝えした業務を両方ともこなす必要があり、勉強量や覚える業務の量は多いですが、その分やりがいが大きかったり、報酬が良いこともあるため、ご自身の興味や希望する報酬などを総合的に考えてクリニック選びをするのが良いかと思います。

最後に、病棟で3年勤務したのちに美容看護師となった私が感じた、病棟の看護師と美容看護師の違いやギャップについてお伝えします。
私は、もともと大学病院の脳神経外科で看護師として働いていました。介護度が高い患者様や全身状態の管理が必要な患者様が多くいらっしゃる病棟で、毎日バタバタとしていましたがその分学べる知識や看護技術は大変多かったように思います。
また、専門的な知識を持つ先輩方に教えていただける機会が多いため、看護師としての能力アップに大変適した環境でした。
そのまま病棟で経験年数を積みキャリアアップをしていくことも考えましたが、もともと美容医療に興味があり自分も実際に施術を受けていたことや、夜勤のある勤務形態が体に合わず、体調を崩しがちであったということもあり、3年目で美容看護師に転職しました。美容看護師として働き始めて最初に感じたことは「想像していたよりも勉強量が多い」ということでした。
前述したように、病棟で培った技術や知識は美容医療の分野でも大いに役に立ちましたが、美容外科や皮膚科についての知識は一切ない状態からのスタートであったため、勤務中に学び、帰ってから復習し、翌日指導者の先輩と実施する、といった流れで、勉強に要する時間はかなり多かったように思います。

また、病棟で接していた、疾患を治療する目的で来られる「患者様」とは異なり、美容医療では健康な状態からさらに美を追求されている「お客様」と接することになります。
この点に関しては、保険診療と自由診療の違いも大きく関係してきます。自由診療は売上が上がらないと運営が困難なため、丁寧な接客でおもてなしし、売上を作っていく意識が必要となります。
さらに、病棟と比較しクリニックは夜勤がないため、生活リズムが整ったことは私にとってはとても大きいメリットであると感じています。
以上、美容看護師になる方法や病棟看護師とのギャップなどについてお話させていただきました。
結論としては、美容の分野が好きな方にとっては美容看護師の仕事はとても充実感を得ることができると思います。美容医療は、勉強することが多く、責任を伴う分野でもあります。
しかし、綺麗になって喜んでくださるお客様を間近で見ることができてやりがいに繋がりますし、美容に対する知識も増えて自分も綺麗になれる最高の職場環境であると考えます。

まとめ

いかがでしょうか?美容医療の分野は現在目覚ましい成長を遂げている分野であり、日々発展していく情報に追いつく必要があるため勉強することは多くありますが、お客様が綺麗になるサポートができる大変やりがいのある分野です。また、美容に関する知識がどんどん増え、働きながら自分も綺麗になれる最高の環境でもあります。この記事が皆さんの選択の一助になれば幸いです。

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