医療や介護の現場で働く看護師にとってアセスメントは必要なスキルの一つです。就職・転職するときにはアセスメントスキルをアピールすれば採用してもらいやすいと思っている人もいるでしょう。この記事ではアセスメントスキルをアピールする意味について解説します。
#看護師の就職・転職ではアピールポイントの厳選が必要
アセスメントスキルを転職でアピールすべきかどうかを考える上で知っておきたいポイントがあります。
看護師が就職・転職するときにはアピールポイントを厳選することが必要不可欠だということです。アピールできるポイントがたくさんある看護師もいるでしょう。すべて伝えれば良いと思うかもしれないですが、なぜ厳選する必要があるのでしょうか。まずは転職でのアピールポイントについて基本を押さえておきましょう。
・総合力とピンポイントのスキルを両方伝えることが必要
看護師が就職・転職するときには看護の総合力があることと、応募先の施設で求めているピンポイントのスキルを両方とも持っていると伝えることが必要です。大抵の施設では「この業務に携わって欲しい」「このような役割を果たしてもらいたい」といった希望を持っています。その業務をこなせるスキルや、役割を担える経験があることが採用の最低条件になっていることもあります。
しかし、ピンポイントのスキルや経験を持っていたとしても、総合的に考えて看護師として広く活躍してくれる人材が欲しいという考えも持っているのが一般的です。そのため、総合力とピンポイントのスキルの両方を伝えて、ピッタリの人材だと思ってもらうことが採用につながります。
・アピールできる時間は限られているので厳選が必須
採用の際には書類や面接によってアピールすることができますが、訴求力が高いのは面接のときです。看護師は書類選考が通りやすい人でも面接で苦労することがよくあります。キャリアがあってアピールポイントがたくさんある看護師だからといって、面接が通りやすいとは限りません。実はキャリアがある人ほど面接対策では苦労することになります。面接の時間は30分~60分くらいが一般的だからです。
限られた時間の中で何をアピールするかをよく考えておかないと、本当に施設が求めているポイントを伝えられずに終わってしまうことがあります。総合力があることをすぐにわかってもらえる場合には、ピンポイントのスキルをいくつか選んでアピールするのが大切です。総合力に不安があると思われていそうなら、いろいろな業務に携わってきた経験を伝えた方が良いでしょう。あらゆることを伝えようとしても時間的に足りないので、あらかじめピックアップしておくのが大切です。
・的を射るアピールに加えて長期的に活躍するポテンシャルを主張するのが大切
キャリアがある看護師の場合にはアピールポイントを絞り込めば良いだけですが、逆にキャリアがない看護師はアピールできることがなくて悩んでしまうでしょう。
キャリアが浅い場合にはポテンシャルを主張することが重要になります。特に若い看護師の場合には総合力があるとは思われていない場合が多く、ピンポイントのスキルがあるかどうかが重視される傾向があります。的を射るように施設が求めているスキルをアピールするのがまず大切です。
さらに、今は総合的な看護スキルがなかったとしても、長期的に施設で活躍できる力があることを伝えるのが採用につながります。どのようなポテンシャルを伝えるかを考えるのも大変なことですが、的確に選び出せれば内定をすぐに獲得できるでしょう。
#アセスメントスキルを就職・転職のときにアピールする意味
このような採用事情を踏まえて、看護師がアセスメントスキルをアピールするのには意味があると言えるのでしょうか。アセスメントスキルをアピールポイントにするメリットがあるかどうかは本人の経験や他のスキルと、応募先の施設によって異なります。アセスメントスキルを転職のときに強くアピールするとどのように捉えてもらえるのかを知っておきましょう。
・医療現場で情報を収集して業務に生かせる力があるとわかる
看護師が高度なアセスメントスキルを持っていると、情報収集力と分析力が高く、看護業務に生かす力があると理解してもらえます。アセスメントスキルは医療や看護を通して得られた情報から患者の問題に気づくためのスキルです。
アセスメントスキルがある看護師は現場で患者の様子や各種検査結果を総合して、看護師の立場として何をすべきかを判断できる力があると考えられます。若い看護師が現場で成長していくポテンシャルがあるとアピールするのにも、経験豊富な看護師が問題の発見と解決をスムーズに進められるとアピールするのにも効果的です。
・医療従事者間のコミュニケーションの橋渡し役になると期待される
アセスメントスキルがある看護師はコミュニケーションの橋渡し役として活躍してくれると考えてもらえます。看護師は医療従事者の橋渡しをする役割を果たすことが求められている現場がほとんどです。医師のサポートの一環として、薬剤師や臨床検査技師、理学療法士や放射線技師などと連絡を取る役割を果たしているからです。
アセスメントをするときにはこのようなさまざまな医療従事者とのコミュニケーションを通して得られた情報を活用できます。アセスメントスキルをアピールするときに、看護師以外の医療従事者とのコミュニケーションによって得られた情報を生かした経験を伝えれば、橋渡し役としての能力が高いと評価してもらえるでしょう。
多くの医療現場で医療従事者間のコミュニケーションの橋渡し役が不足しているので、応募先の施設によっては即採用になる可能性があります。
・看護師の視点から医療についての明確な意見を記録として残せる
看護師がアセスメントスキルを持っているとアピールすると、記録として重要な医療の経過を残してくれると期待してもらえます。アセスメントスキルがある看護師にとっては意外かもしれませんが、アセスメントはやり方よりも書き方の方が不安になる看護師が多い傾向があります。
普段からアセスメントができるスキルがあってこそ看護師は本領を発揮できるでしょう。
しかし、特に大きな病院では看護師がアセスメント記録を残して、医療についてのノウハウを蓄積していくことが重視されています。
裏を返せば、わかりやすいアセスメントの記録を書けるのは魅力的なスキルです。病院を志望するときには魅力的なスキルとして捉えてもらえる可能性があります。アセスメントはただの医療記録ではなく、看護師が問題になぜ気付いたのか、問題に対して何を考えて情報を集めたのかといった情報も詰まっている貴重な財産です。
看護師の視点からの医療に対する意見や考え方もアセスメントを見るとわかります。内容をわかりやすくまとめることができるアセスメントスキルがある看護師は長期的に見て病院を成長させる力がある人材として期待してもらうことができます。
記録に関して力があるという自覚があるなら、アセスメントスキルをアピールすると貴重な人材として認めてもらえる可能性が高いでしょう。
#アセスメントスキルをアピールするときのポイント
看護師がアセスメントスキルをアピールするときには重要なポイントがあります。応募先の施設がアセスメントスキルのある看護師を求めているかどうかが大きなポイントです。アセスメントスキルを転職先で生かす意味を説明する必要が生じる可能性もあるのは念頭に置いて置きましょう。
また、看護アセスメントで重視しているポイントを始めに伝えて、アセスメントの実例を挙げて説明するのが効果的です。どのような例を伝えたらわかりやすいかは応募先によって違うので、複数の例を用意して話せるようにしておきましょう。
まとめ
看護師が就職・転職のときにアセスメントスキルをアピールする意味についてわかったでしょうか。アセスメントができて記録を残せる看護師は、自分も成長しながら施設に貴重な財産を残せる人として認めてもらえます。他のスキルと比較して何をアピールするのが良いかを考える必要はありますが、アセスメントスキルがあることを伝えるのは効果的な方法です。
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