訪問看護師さんが利用者さんを獲得するための営業方法

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#2087 2023/02/02UP
訪問看護師さんが利用者さんを獲得するための営業方法
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訪問看護ステーションは、皆さんの近隣の地域で、どれくらいありますでしょうか。大阪や東京などの都市部では訪問看護ステーションが増えていると聞きます。このような今の時代では、病院付属の訪問看護ステーションであったり、歴史がある訪問看護ステーションであっても、利用者さんが集まらないといった可能性があります。そのような場合、営業を行う必要があります。

営業とは

営業をする、と聞くと病院勤務の看護師さんやブランクの長い看護師さんの中には、どういった内容なのか不安を感じる方も少なくないのではないでしょうか。ここで言う患者さんを得るための方法の営業とは、日々の看護の実践の延長に近く、決して難しいものではありません。この記事を最後まで読んでいただき、看護師のアセスメントやケアが多くのより患者さんに届くことを願います。

地域での訪問看護の位置づけ

地域生活は病院と異なり、利用者さんが生活をする場です。病院では、病気を中心にした方法で患者さんをアセスメント行います。これは、医学モデルにかたよった人間理解で患者さんに接する機会です。医学モデルとは、病気の原因や病気の仕組み、症状から人をとらえることといえます。地域では、利用者さんは生活する人であると言うことが重要になります。患者さんを、地域で生活する人として、全体的にアセスメントする必要があります。また医療は、その生活の一部にお邪魔する立場です。利用者さんを支える支援のチームは、介護士さんやケアマネージャーさんなどの人数が多く、看護師や医師はその一部でしかありません。このような、違いがあることをまず理解しましょう。

訪問看護ステーションの特徴をとらえる

自分の所属する訪問看護ステーションに、特徴的な売り込みポイントはありますでしょうか。営業を行う上で、まずこの点について、しっかり把握することが大切です。「売り込みポイントなんて、わかりません、ありません」と決めつけてしまっては、とても、もったいないです。どの訪問看護ステーションにも必ずあるはずです。例えば、「精神対応の訪問看護をするが、身体面ではお看取りまでも対応している」、「医療的ケア児のケアに特化している」といったことです。もし、本当に職員さん同士で話し合っても、そのような特徴がないのであれば、そのような特徴を作り出していく必要があります。特徴はいろいろと考えだすことができます。例えば、看護チームで相談し、「介護度1の人からはじめる、介護予防に力を入れる」といったチーム目標を作り、プログラム化して訪問看護として提供します。そのことを続けていくことで、看護が訪問してアセスメントやケアを行った実績をつくります。

特徴を資料でわかりやすく提示する

自身の訪問看護ステーションの特徴がはっきりしたら、次はそれを資料としてまとめます。パワーポイントであれば、どの事業所にも作業可能でしょう。先にあげました、「介護予防」の事例などを作成します。介護度ごとに、実例をわかりやすく資料にします。この時に、個人情報には注意して作成しましょう。こういった資料を、営業資料として蓄積します。 最近ではこのような特徴や売り込みポイントを、インスタグラムやブログで発信し、SNSを活用する、訪問看護ステーションもあります。

誰にいつ、営業するか

誰にというところでキーになるのは、まず利用者さんとそのご家族です。本当に利用者さんから支持されている訪問看護ステーションは、口コミで利用者さんがあつまるようです。働く看護師さんの日々の関わりが重要である点です。このことは、働く看護師さん全員に周知する必要があります。訪問看護は、通常一人で利用者宅へ訪問します。このことは、看護師さんにとっても、負担感があることです。そういった面を含めて支えあえる環境が、事業所にあるかといったことも働きやすさにとって、重要です。看護師が安心して訪問できる相談体制といったことは事業所運営にとってのポイントになります。看護師さんが安心して成長していける訪問看護ステーションでは、ケアの質が高まります。そして、利用者さんから支持される、訪問看護ステーションになることができます。 次に、ケアマネージャーさんです。訪問看護ステーションがケアマネージャーさんに信頼されていることが重要です。お互いに相談しやすく、信頼できる関係を育てる必要があります。ケアマネージャーさんへの営業も、日々の看護の延長であるといえます。訪問看護は月に1回はケアマネージャーさんへ報告書を提出する必要があります。この提出を、手紙1枚やメール1通で終わらせないことが重要です。電話をすることで、細かな情報共有をしていきましょう。ケアマネージャーさんから信頼される訪問看護ステーションも利用者さんに困りません。 また、先にあげました営業資料を、ケアマネージャーさんへお渡しすることもできます。「〇さんの事例、まとめてみました」「まだまだ余裕がありますので、利用者さんのご紹介お願いします」といった言葉を添えるだけでもちがいます。この時のポイントは、いくら自分が多忙で疲れきっていても「大変で、本当に忙しくて、いっぱいいっぱい、なんです」といったアピールはしないことが重要です。ケアマネージャーさんから「お忙しくて大変そうであそこには頼めない」といった印象を与えてしまっては、せっかくコミュニケーションをとっても意味がありません。むしろ、ケアマネージャーさんの大変さをねぎらい、「なにかお力になれることがあれば、協力しますのでぜひお声かけください」といったメッセージを送りましょう。 地域包括支援センターとの連携も大切です。利用者さんの看護の中で、困ったことはすぐに報告をケアマネージャーだけでなく、地域包括支援センターへも情報共有が必要な場合があります。問題が大きくなりすぎる前に、報告や相談をしておく必要があります。

チーム作り

あたりまえのことですが、看護は看護師一人では、行えません。訪問看護も同様です。一緒に働く、事業所の看護師さんや利用者さんが、支援を受けている方々との共働作業です。訪問看護ステーション内でも、事業所の売り込みポイントをどう作るか、ケアとして提供できるか、チーム内で研修などを行い実践していく必要があります。そのようにして作り上げていった訪問看護ステーションは、チームのものです。従業員も愛着をもって働いてくれることにもつながります。ケアの質を高めていければ、地域から信頼される訪問看護ステーションになることができます。 ケアマネージャーさんや地域で働く介護士さんとも、チームであるという認識が重要です。利用者さんを中心として、よりよく生活していただけるように、協力しあえることを目指しましょう。ケアマネージャーさんや地域で働く介護士さんに信頼され、利用者さんに支持されてこそ、地域に信頼される訪問看護ステーションになれます。看護師が介護とはちがう、医療も生活も包括的に見れる存在であり、訪問看護をサービスとして利用する価値があるということを認めていただかなければ、利用価値のないサービスと評価されてしまいます。そのようなことは、地域医療と介護の連携にとって損失です。ぜひ、訪問看護を担う看護師さんは、一緒にがんばっていきましょう。

まとめ

この記事では、訪問看護師が地域で果たす役割や、利用者さん獲得のためのポイントについて詳しく解説しました。地域看護での基本姿勢は謙虚に寄り添うこと。そのうえで、看護の専門性でお役に立てないかという意識が大切です。利用者さん中心に、うまくチームが組んでいければ、大変感謝されて、やりがいのあるお仕事だと思います。

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