私が経験した看護師としての苦悩

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#1682 2022/01/02UP
私が経験した看護師としての苦悩
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今回、私がお話しするのは看護師として、アセスメント時に気をつけることについて語っていきたいと思います。同じ医療従事者ならば共感できる部分が多いとは思いますが、私の主観も交えながらではあるので、読み流す程度で見ていただければと思います。

まず、私の経歴から話していきます。

生まれは1998年(平成10年)、高校は普通の全日制高校(普通科)に通い、その後は父も母も看護師だったことから、自然と看護師の道に歩み始めて、3年制の看護師の専門学校に入学。専門学校時代、一番キツかったことは看護実習。何がキツかったというと、まずは寝れない。することが多すぎて寝る暇がないのです。他は勉強や覚えることも盛りだくさんで、心身共に疲弊しきってました。その後は無事に国家資格を受け、合格。看護師への一歩を進めました。ちなみに就活は大卒の方が就職しやすく、専門学校卒は大卒に比べて就職の門は狭かった印象。

無事に就職もでき、遂に現場での仕事です。
まずは積極的にコミュニケーションを取り、職場の環境に慣れることから始めたのですが、それがなかなか馴染めないのです。環境にも慣れ、職場の雰囲気にも馴染むまでには一年はかかりました。患者様に慣れてますねって言われた時はまた一歩進めた気がしました。

ここからが本題です。アセスメント時に気をつけてること、これらをどう乗り越えてきたのかを話したいと思います。「アセスメントの仕方がわからない」「頭の中ではわかっているのに、うまくアセスメントが書けない」・・・こんな風に感じている新卒看護師は多いと思います。
個別性があるアセスメントをするには患者さんと向き合い必要な情報を収集する、そこから、「患者さんに起きている問題」「必要だと思うケア」は何かを考える、ことが大切です。

頭の中のことをわかりやすく言語化することはとても難しいですよね。本記事ではアセスメントをする上でポイントとなる事例とともにご紹介します。
コツを習得することで、劇的にわかりやすいアセスメントが書けるようになります。是非この記事を読んで、“わかりやすいアセスメントが書けるコツ”を掴んでくださいね。

看護におけるアセスメントとは。

看護におけるアセスメントの意味は、
患者さんの情報を収集すること
その情報の意味を考え、状態を評価すること
です。
ちなみに、アセスメントを辞書(デジタル大辞泉)で調べると、「査定」「事前影響評価」と出てきます。
ある対象物を客観的に「評価する」「査定する」という意味合いです。

看護大辞典によると、「患者の情報を収集すること。病状や病気あるいは状況の経過についての患者の主観的な訴えと臨床検査や身体診査・病歴などから得られた客観的データをもとに、疾病やその状況について評価・査定を行うこと」とあります。 

看護過程では、何よりもまず「観察すること」「情報収集すること」が大切です。
アセスメントは看護過程の展開にあたり、重要な第一歩となります。
是非アセスメントのコツを掴み、実習記録に活かしてください。

アセスメントをするうえで大切な【コツ】

わかりやすく的確なアセスメントをするためには押さえておきたい大切なコツがあります。
良いアセスメントは、その材料である情報をいかに適切に集め整理できるかにかかっています。

押さえておきたいのは以下の4つです。
「前提」の情報収集をしっかり行う
看護理論をもとに着目ポイントを整理する
「S情報とO情報」を正しく理解する
事実と推測を混ぜない
こちらの4つを順を追って実施していくことがアセスメントをスムーズに行うコツです。


それでは一つずつ解説していきます。

まずは「前提」の情報収集をする

まずは、
診断名
入院までの経過
主訴
入院目的
 の前提の情報から確認することをお勧めします。
これら4つの前提情報は、アセスメントする上では基本的、かつ大事な情報です。
診断名は確定している場合には、カルテから収集できますが、他の項目はカルテからの内容では不十分なこともあります。そのため、直接患者さんから情報収集することをお勧めします。
以下の視点と質問例を参考に情報収集をしましょう。
①最もつらい症状は何か(「主訴」の確認)
はじめに、現在最もつらいと感じることは何か質問します
▼質問例
「今、どのような症状が一番つらいですか?」
②いつ頃から「最もつらい症状」があるのか(「入院までの経過」の確認)
次に、症状を自覚するようになってから受診・入院するまでの経過についての情報を集めます。
▼質問例
「いつ頃からだるいと感じていましたか?」
③「最もつらい症状」の原因をどのように考えているのか(「入院までの経過」の確認)

▼質問例
 「それまでどのような生活をしていましたか?」
④「最もつらい症状」があった時、どのように対応したのか(「入院までの経過」の確認)
▼質問例
「だるさを感じてから、何か心掛けていたことはありますか?」
⑤入院でどこまでの治療を望んでいるか(「入院目的」の確認)
患者さんの入院に対する考えについて情報を集めます。
▼質問例)
「入院中に体力がどこまで回復すれば良いと思ってますか?」
看護理論をもとに着目ポイントを整理する       

情報を集めたら、次は看護理論に則って情報を整理します。整理することで、情報収集で着目するポイントが見えてきます。
看護理論は、看護における知識を体系化し、看護に関連した現象をより明確かつ具体的に説明するための枠組みです。

 看護理論に基づいた枠組みは以下のようなものがあります。

ヘンダーソンの「基本的看護の構成要素14項目」
オレムの「セルフケア理論」
ロイの「適応理論」
各々の理論に基づいた看護の視点があり、その視点に基づいたアセスメントの枠組みがあります。授業でも様々な看護理論を習ったのではないでしょうか。
ここでは、日本の看護教育で良く使用されるヘンダーソンの14の基本的欲求について説明します。

ヘンダーソンの特徴

人間には基本的欲求があり、必要な体力と意思力と知識があれば、自立して充足することができるという看護論に基づき、人間の14 の基本的欲求を示したもの
ヘンダーソンは、授業で習い馴染みがある方も多いのではないでしょうか。
ヘンダーソンを基に、そこから具体的なデータ収集項目の抽出や、問題を導くうえでの判断を考えていきます。

ヘンダーソンの14の基本的欲求は以下となります。
正常に呼吸する
適切に飲食する
あらゆる排泄経路から排泄する
身体の位置を動かし、またよい姿勢を保持する
睡眠と休息をとる
適切な衣類を選び、着脱する
衣類の調節と環境の調整により体温を保つ
身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する
環境のさまざまな危険因子を避け、また他人を傷害しないようにする
自分の感情、欲求、恐怖あるいは”気分”を表現して他者とコミュニケーションをもつ
自分の信仰を実践する
達成感をもたらすような仕事をする
遊び、あるいはさまざまなレクリエーションに参加する
“正常”な発達および健康を導くような学習・発見をする。あるいは好奇心を満足させる


これらを理解した上で、適切なアセスメントを施すことが看護師に必要なスキルになります。

まとめ

まとめ。私が今回語った内容は皆さんも専門学校時代に仕入れた知識がほとんどだと思います。看護師としての仕事上、相手が人である以上、アセスメント時もケアなども非常に神経質な作業を強いられます。それらは慣れもありますが、必要な知識をしっかり積むことで自信に繋がり、またその自信が自分の看護師としての腕を上げる原動力になります。
医療従事者を目指す、皆さんの励みになればと思います。
御一読していただき、幸いです。

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