看護学校(通信制)に通いつつ、働きながら准看護師→正看護師になりました。

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#1786 2022/04/13UP
看護学校(通信制)に通いつつ、働きながら准看護師→正看護師になりました。
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私は国家公務員で准看護師の資格を有しながら、某官公庁の事務官として勤めていました。病院勤務の准看護師ではないため特殊なケースではありますが、正看護師資格を取得し、公務員中途退職から病院の病棟看護師になった過程をお伝えいたします。

◎公務員から准看護師へ

まず、私は元々国家公務員の事務官として某官公庁の事務官(公安職)として拝命しました。私の勤める省庁では、施設の保健衛生業務に従事するための職員を育成するため、准看護師の資格を取得できる制度がありました。この制度に応募し、准看護師の資格を取得しましたが、准看護師資格取得後、実務経験10年以上(2018年度からは7年以上)で通信制による資格取得が可能になることを知り、民間の病院で病棟看護師として働くという目標を持ち、通信制の看護学校に通うことを決心しました。

◎いざ看護学校(通信制)入学へ

看護師・現役看護学生の方々はご存じだと思いますが、看護学校は、国家試験に合格することよりも、卒業単位を取得することがまず大きなハードルなのです。通信制もそれは例外ではなく、通学が少ない代わりに、毎月締め切りの課題や紙上事例演習のレポート提出が求められました。現役の看護学生も通信制の看護学生も、日々不眠不休での課題提出が求められます。ましてや通信制の学生は通常勤務、家庭を持つ学生は家事・育児をこなしながらの学習・・・今振り返っても吐き気がします。私には妻がいますが共働きで家事は分担ですし、子供が未就学児で一番手のかかる時期でしたので、育児もこなしていました。自宅で勉強課題をこなすのは遊び盛りの子供がいる環境下ではなかなか難しく、それじゃあ外に出ようと図書館やカフェで勉強したかったのですが、ちょうどコロナウイルスの感染が始まり緊急事態宣言時で利用不可能に・・・。ネットカフェは誘惑(漫画)があるので利用は控え、もっぱら自家用車の中やビジネスホテルでよく勉強をしていました。
働きながら通信制の看護学校の課題をこなすポイントは3つあります

1.看護学校入学前に、放送大学の単位履修を済ませておく。

実は通信制の看護学校だけでは卒業に必要な単位は全て取得できません。放送大学(こちらも通信制)にも入学し、単位取得にむけて学習します。割合としては看護学校:放送大学=5:5程度の割合で、看護学校卒業の履修単位を取得していく必要があります。看護学校は、准看護師としての実務経験が7年経たないと入学できませんが、放送大学は実務経験不問です。なので、ほとんどの学生は放送大学での必要履修単位を全て取得済で看護学校に入学しています。私は放送大学を1年、看護学校2年の計3年で正看護師資格を取得しています。看護学校に通いながら放送大学で単位を取得した猛者がいますが、絶対おすすめしません。

2.体調管理の徹底を。提出課題は締め切り厳守。

これが一番大事かもしれません。通信制の学校に通っての学習は自分との戦いです。情報共有できる仲間がいれば心強いですが、とにかく日常業務を当たり前にしつつ、隙間時間や夜間に睡眠時間を削って勉強しなくてはなりません。いかに効率良く課題やレポート作成をこなしていくかが重要になってきます。
基本、体調不良で提出課題が間に合いませんでした・・・なんて理由は絶対通りません。私は学習期間3年間の内、2回程過労と睡眠不足により高熱で倒れた経験があります。学習は計画的に進める必要がありますが、自分の場合は余暇時間をほぼゼロにして、空いた時間は全て勉強と課題作成をがむしゃらにやっていました。成績うんぬんよりも、単位がとれればそれでよし!という思考で日々課題をこなしていました。鋼の精神と体力が必須です。

3.周りの方々に感謝の気持ちを忘れずに。

通信制の看護学校といっても、通学や実習があります。その日は仕事を休まなければなりません。仕事に必ず穴が空くため、フォローして頂ける職場の方々への理解と協力が必要です。決して自分一人の力では働きながらの学習は不可能です。私は感謝の気持ちを形にしてお返し(菓子折りを配る等)していました。
また、家庭を持つ方々は配偶者への感謝と敬意を忘れずに。通信制に通う学生の年代は30~50歳代でしょうか?年齢層がとても幅広いです。家庭を築き、子供を養っている学生が大半でした。

◎私はどうやって国家試験を合格できたか

卒業単位を取得したら、最後の関門は国家試験です。看護師国家試験の合格率は概ね90%程度です。この数字だけ見れば決して難しい試験ではありません。そのうち、通信制に通う学生の合格率は概ね80%程度とされています。通信制も検討し、高い合格率を誇っていますね。
私の国試対策は、試験勉強は試験3か月前から本格的に始めました。勉強方法は、スマホの国試アプリでひたすら過去問を解いていました。過去15年間分の過去問をほぼ暗記するという邪道な勉強方法です。おすすめの勉強方法ではありませんが、私はこれで合格できたので問題ないかとおもいます。とにかく受かれば良いのです、受かれば(笑)。根拠や理屈なんて一から学習している時間はありません。国試内容は過去問を応用して出題されますので、必ず過去問に似た問が出題されます。私が国試を受験した時は、問題の約3~4割は過去問の類似問題だったと思います。問題集も購入して学習しましたが、スマホアプリが一番手軽で、移動先や休憩時にサクッと勉強ができました。あとはYouTubeで看護学生用の学習チャンネルがありますので、その動画を視聴していました。主に難解とされる解剖生理の動画が多く、学習の気分転換がてらによく視聴していました。何より、アプリもYouTubeも全て無料なのがメリットです。教科書なんて全く開いていません。模試の結果は良くも悪くもなく、ギリギリボーターラインをさ迷っていましたが、模試は国試よりも難しく作られているので、今考えたら模試の結果に一喜一憂することはありませんでした。根拠付けた理解よりも映像や過去問の記憶で私は国試に挑みました。

◎公務員退職→就職活動へ

私は公務員を16年務めていました。退職の意向は退職予定の1年前から上司に伝えていました。就職活動自体は退職より4~5か月前です。看護師求人サイトに登録して就職活動をしました。私の希望は外科の急性期病棟での入職を希望しました。当時、私は病棟勤務経験の無い38歳。最初に登録した求人サイトは、私の希望に対して難色を示し(病棟経験無しがネックでした)、精神科病棟を勧められました。明らかに自分の希望に沿った求人を提示してくれない意図が見えたため、別の求人サイトに登録しました。2件目の求人サイトは、丁寧で時間をかけたカウンセリングでとても好印象でした。私の急性期病棟を持つ病院の斡旋もしていただき、今は希望通りの病棟に務めています。資格試験の勉強もあったため、就職活動の時間もとることができませんでした。そのため、求人サイトの利用はとても効率的で、苦労することなく希望の病院へ入職することができました。

◎一番辛かったエピソード

3年間働きながら通信教育をしていたら、追い詰められる時が必ずきます。けど、前文に記述してありましたが、体調不良や家庭の都合で課題提出が間に合いませんでした、なんて理由は通りません。身内に不幸があろうが、高熱で倒れようが、仕事が忙しくて課題をこなす時間がなかろうが、這ってでも課題を提出しなくてはなりません。私が一番追い詰められた時は、職場から新型コロナウイルス感染者が次々発生してクラスター認定され、現場の感染対策や保健所対応で毎日深夜まで残業していた時でした。母性看護の紙上事例演習のレポートの締め切りが差し迫っていた時は2週間、睡眠時間は1~2時間/日と、ほぼ不眠不休で仕事と課題作成をこなしていました。

まとめ

看護師という職業は、他の職業にはないやりがいや達成感が実感できます。今は39歳という遅い年齢ではありますが、現在務めている病院では新卒扱いとして一から基礎を学ばさせていただき、とても充実した毎日を送っています。年齢的なハンディキャップはあると思いますが、看護業務以外で培った社会経験は決して無駄にはならないと思うので、好奇心を絶やさずに何事にもチャレンジしていければいいと思います。看護師を目指す社会人に皆さん!夢に向かって頑張ってください!

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