看護で挫折しないためには!?看護アセスメントとの狭間で感じたこと

会員登録 ログイン
メニュー
#788 2019/08/08UP
看護で挫折しないためには!?看護アセスメントとの狭間で感じたこと
更新情報を受け取る mail このエントリーをはてなブックマークに追加
mail

看護師経験1年で私は挫折しました。その挫折と苦悩と先輩の温もりと患者さんの声を通して喜怒哀楽の移り変わりを中心に私が経験した現場の一風景を文字として表します。その事を通してこれから目指される方は強い覚悟と意義を知って臨んでくだされば幸いです。

看護アセスメントは看護の志の高さに比例!?

看護師を経験したのは30歳になる年でした。看護師を志したきっかけは大好きな人の近くにいたい事と収入が良い事でした。つまり私にとって看護師を始めた時は患者さんのことを全くみていませんでした。

そんな私が患者さんの事を見るきっかけになったのはたまたま、副婦長さんと一緒に仕事をしている時です。

その方は10年以上の経験を持ち志し高く仕事をされていました。

当時の私には暑苦しい存在でした。そんな方が一緒に病棟を周りアセスメントしようと言ってくれたのです。

はじめての経験に始めは、えー適当にすませらんないと思いました。一緒に患者さんのところにいきます。行く前に私が新人だった事もあり、ない時間を割いて主観情報について教えてくれました。私はその丁寧さに心打たれると共にこう感じました。

それだけ情報があるのならば客観的情報を交えてそれでアセスメントすれば良くないか?なぜここまで丁寧にアセスメントに取り組むのだろうと思ったのです。

看護師の仕事は夜勤もあり身体を酷使しますだからこそ抜けるところは抜いて力を温存したいと思っていました。ですがその方は逆に全力疾走と言う感じで丁寧に確認をしていきました。患者さんからの信頼も厚く皆から好かれる方でした。ある1人のおばあちゃんのところに行った時の事です。

おばあちゃんが症状をつぶさに語ります。それをウンウンと同じ目線で聞いているんです。私の場合は明るく挨拶して空返事が常でしたので志しの違いと向き合う姿勢の大きな隔たりにショックをうけました。

それが終わった後に、患者さんのプライベート情報の一つとして、あのおばあちゃんは実はお子さんを先に亡くされて、旦那さんはその前に亡くしているので天涯孤独に近い状態なの。お子さんはなんでも夢を追って居酒屋を始めたけど現実とのギャップに耐えられず自殺されたのよ。だから気持ちも塞がりがちになるからドキドキちゃんと耳を傾けると色んな話しをしてくれるのよ。

子供と同じような夢を描いている人を見ると、皮肉交じりに応援されてるの。皮肉の部分だけが耳に残るとイラッとするのだけれど、そこに気持ちを囚われないととってもいい方なのよ。と教えてくれました。

私はまさにその皮肉を間に受けて、流していました。そこまで1人の患者さんに深く入り込む事がいいのか悪いのかわかりません。ですがそこまで真剣に向き合って看護されている方に出会ったのははじめてでした。

はじめの頃先輩と回っている時は、こんな感じとザァーっと教えてくれました。そして、全員に丁寧に出来ずに一部の人ばかりを大切にするくらいなら均等に時間使うのが患者さん全体のためと言われた。

ですが、その方は真逆でなおかつ大変体も酷使されながら真剣に向き合っておられました。そのような姿に私は感化されて、同じようには出来ないから自分の場合は働ける期間を限定しようとおもいました。

それで時間を切ったのが1年間でした。

その方についてイロハを盗みました。アセスメントのポイントは何気ない会話と病気の進行状況に合わせた症状の表れとの事でしたので、症状の事を時間を惜しんで勉強しました。

次第に見るべきポイントのようなものが少しだけわかるようになってからは楽しくなりました。

ある日、私の意識改革の元となったおばあちゃんから声をかけられました。
最近、楽しそうにしてるね。何かいい事でもあったの?と。

私はあの方の姿に感銘した事を伝えました。すると、励ましの言葉をもらいました。
俄然やる気になって頑張っていた9ヶ月目の事です。

おばあちゃんは帰らぬ人となりました。

多くの入院患者さんがいるところですので、よくある風景です。ですが私には答えました。

今までからは想像も出来ない落ち込みようだったとおもいます。それを見て、先輩が話してくれたんです。
こんな時に予兆がわかれば少しでも打てる手が増えるでしょ?そのためにしているの。

だから手を抜いたらいけないの。

だから向き合っておきたいのと。

気がつくと私は看護の仕事が大好きになっていました。

一人でも多くの患者さんと向き合っていきたい、その時間を大切にしたいと思うようになっていました。その為に日々の仕事をどれだけ的確に効率良くして向き合う時間を増やせるかと努力するようになりました。

そうして、1年が経とうと言う時に、事件が起きたのです。1ヶ月前のことです。私は自分で決めた1年まで残りがわずかになったので退職願を書きました。

ですがなかなか出せずにいると、これからも頑張ろうとあの方が言ってくれたのです。私は嘘がつけず思わず退職願いを出しました。あっさりと受理されてしまったのです。

あれ?これで終わり?え?

自分で出したもののあっさりとしていたのでこれでいいのかなと戸惑いと不安でいっぱいでした。

そうしたら副婦長さんが、頑張ってたのは知ってるけど、すごい無理してるのも知ってたから自分で決めた事ならそれがいいことなんじゃないと言うのです。私はこれからとおもい始めたところだったのですが、その方から見ると無理して続けて楽しみがわかって続いてもこの子のためにならないと感じられたのでしょう。

ご自身の負担が大きくなる事も省みずに、後押しする強さを通して私は手術を怖がる人を後押しして安心してもらう優しさを、学ぶようでした。

一瞬は、え!と思いましたが、その眼力の鋭さと優しさに敬服しました。

本当にあなたのような方がいることに感動しましたし、今も支えられています。

かけがえのない出会いになったのが、私にとってアセスメントという一つの出来事からでした。

たったひとつの出会いで、価値観が変わるといいますがその通りだなと感じました。

まとめ

アセスメントで1番たいせつなことは、患者さんを客観的に見る冷静な目線と主観的に見る暖かな温もりです。どちらも兼ね備えることはすぐにはいかないので一つづつ課題をクリアにしていかなくてはなりません。そして一歩づつ進めば必ず出来るようになります。

不埒な動機の私ですら入口に立つ事ができたので。これから目指す方は看護師になる事が目的ではなくその先に目的を据えて進んでください。

こんな記事/動画も見られています

 

こちらの本が読まれています

意見をメールする 更新情報を受け取る

バックナンバー

 

【看護師お役立ちコラム】への応募・問合わせ

名前【必須】
電話番号
Eメール【必須】
Eメール(確認)【必須】
問合わせ・応募内容
【必須】

 

Facebook Twitter email
看護師の転職・求人。病院を動画で確認!ミスマッチを防ぎます Pagetop