看護師の皆さんは、病院やクリニックなどを問わず、コミュニケーションをとるなかで働きにくさを感じたことはありませんか?私が経験したことをもとに、ストレスレスなコミュニケーションのコツをご紹介していきたいと思います。
医療現場での医療連携を円滑にするコツ
現在医療現場で働いている皆さんは、医者や薬剤師、医療ソーシャルワーカーなどの他職種との院内連携をどのように感じていますか?難しく感じる場面はありませんか?そこで、私がおすすめする院内連携が円滑にいくコツをご紹介していきたいと思います。
医療連携は難しいのは当たり前!
まず、院内連携の難しさの前提として、「異なる専門職同士が同じ職場でチームを組んでいるため、難しさを感じるのは当たり前である」ということです。
例えば、看護師として得意とする看護の分野を、対象とする患者にたいしてチームとして還元しようとすると、医者は医者の視点で患者をアセスメントしますから、患看護師とは食い違いが生じます。これはごく自然なことで、どうすればこの違いを無くしたり、少ない食い違いで済むことができるのでしょうか。
その答えは、医療ソーシャルワーカーにあります。
看護師として医療ソーシャルワーカーと関わるなかで、院内と院外連携の際に窓口になってくれる医療ソーシャルワーカーの存在は大きく、それぞれの職種を歯車とすると、歯車同士の潤滑油になってくれるのが医療ソーシャルワーカーなのです。
歯車がうまく回ると、病院全体が程よく稼働するイメージを持ってみてください。
あらゆる職種とうまく連携をとろうとすると、看護師としての看護ケアがおざなりになりますし、多くのストレスがかかりますから、その必要はありません。
まずは、看護師として医療ソーシャルワーカーと連携を深めること、そして難しい患者ケースを扱う場合は、医療ソーシャルワーカーを通して院内連携を図っていく、これがとても大切になります。
私が働いていて、医療ソーシャルワーカーに助けられたと思うこととしては、
- 苦手な医者との間に医療ソーシャルワーカーを仲介させ、退院支援に向けた看護ケアの実践をスムースに行えた。
- 患者家族とのトラブルの際に、苦情相談窓口として医療ソーシャルワーカーに介入してもらった
- 院外連携で、看護師側で先方にたいして不手際があった際にも、すべての窓口となってくれて、看護師が辛い思いをせずに済んだ
などです。医療ソーシャルワーカーとの連携がいかに大切なのかをお伝えしたかったです。
日頃のコミュニケーションもなかなか難しい
次に、連携をとるときに大切になると思うのが、やはり日頃のコミュニケーションです。当たり前のことを言っていますが、実はこれが案外難しいのです。
日常の多忙を極める業務のなかで、他職種はもちろん看護師同士ですら、必要以上のコミュニケーションは中々とれません。
そこで、まずは「飲み会があれば必ず参加!いるだけでもいい!」というのが持論です。
忘年会などの病院全体のお酒の場はもちろん、他職種の送迎会や部署を跨いだ飲み会には積極的に参加しましょう。普段、仕事以外のコミュニケーションをとらない医者、リハビリ、薬剤師、医療ソーシャルワーカーなど、普段話せないことを話すことで、「あっこの人こんな人だったんだ!」という風に、今後仕事上でお互いにやりとりがしやすくなるというメリットがかなりあります。
私自身も、コミュニケーションをとるのが苦手な先生と何度か飲み会で話すようになってからは、嘘のようにコミュニケーションが円滑になりましたし、仕事上のストレスがなくなりました。
このように、院内連携に苦慮している看護師がいましたら、医療ソーシャルワーカーとの関係性や仕事以外の場での飲み会などの機会を大切にしてみてください。きっと仕事がやりやすくなりますよ!
患者さんとそのご家族の対応は窓口職員さんへ相談!
次は、対応に苦慮する患者とその家族への接し方についてお話しします。
いわゆるクレーム、理不尽な言いがかりを受ける看護師は少なくありません。皆さんも一度や二度、経験はありませんか?
患者とその家族へ接する機会がもっとも多いのは看護師です。当然、クレームや不満を受けやすいのも看護師なのです。とくに多いのが、患者の家族から「ケアをないがしろにされている」とか、「説明や答え方、態度が悪い」といったものです。もし、こういったクレームが入った場合のコツとしては、看護師と患者家族だけの環境を作らないことです。
多くの病院では、苦情相談窓口を設置しているはずですので、窓口担当職員とともにクレームの現場に参加するようにしてください。
また、どうしても個人で対応する場合は、可能な範囲で看護ケア記録を確認しながら、カルテの前でお話しするようにしましょう。そして、必ずといってもいいほど、病状的な内容も求められますので、やはり医者を同席させるのが得策です。
なんにせよ、なるべくチームを組んでクレームの面接を行うことが、その看護師自身のストレス緩和に繋がります。
急性期や療養型病院など、看護師が働くステージによって、物事への考え方や感じ方、他職種との接し方も変わってきます。上記のように、院内の連携やクレーム対応時のコツをご紹介しましたが、いずれもある程度自分自身で動きをとっていかなければいけないことです。受け身でいては、中々現状打破は難しいかもしれません。
看護師は病院の中でも中心的な存在です。患者にとっても大きな存在です。看護師としてのケア技術はもちろん、コミュニケーション能力などを発展させて、看護ケア以外の余計な負担を感じないように意識してほしいと思います。
これから同じ看護師として働く皆様、看護師として働かれる方に、職場は違えど、この記事が少しでも力になれれば幸いと思います。
まとめ
ご紹介した記事は参考になりましたか?
看護師という職業はストレスコントロールが非常に大切です。看護師として働くなかで避けられないのがコミュニケーション能力の有無ですが、これを不得手としてしまうと苦痛を感じながら働くことになります。
無理のない範囲で程度で、ご紹介したコツを実践してみてください。皆様の働き方に、何か変化があることを期待しています。
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