社会人から看護師さんは多い!看護師への道のりとキャリア形成

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#2489 2024/03/04UP
社会人から看護師さんは多い!看護師への道のりとキャリア形成
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看護師を目指す方の中には、社会人から目指してみようと思われている方もおられると思います。私自身、5年一貫コースの看護科のある高校を卒業、15年看護師をしています。2023年看護師国家試験の合格者が90.8%。社会人から看護師になるためにあたってどのような順序や方法で進むのか、どのような点に気をつけておけば良いか、メリット・デメリットについて説明します。

【看護師になろうと考えたその時がスタート】

看護師になろうと考えたのは、私は中学校からでした。 看護師国家試験に合格したのが、約15年前。そこから保健師を取得するために1年間短期大学に入学し、約10年前に取得しました。 その際、保健師も看護師も目指す方の年代は様々なかたがおられました。私の頃は30代~40代が多かったことを覚えています。目指す背景も違って、動機も違いますが年齢は関係ないように思います。

【社会人で目指すことのメリット・デメリット】

では、社会人で看護師を目指すメリット・デメリットについて説明します。

メリット

・社会人経験が活かせる 社会人経験が活かせることは、もちろんあります。 学生からの新卒では、社会人経験がありません。社会人としての働き方も含めて経験しながら、現場の戦力に近づけなければなりません。 その分社会人を経験した方は、話し方や対応の方法について幅広いスキルがあるため、病棟勤務や特に外来看護師には好まれるスキルの一つだと言えます。 ・他スキルや資格が使えるケースがある 社会人経験があると、スキルや資格を持っていると働きやすいことがあります。 特にパソコンスキルを持っていると、好まれることがあります。なぜならば、カルテもデジタル化し、IT化が進みつつあります。パソコンを使えると病院内の研究発表やカルテの記録も問題なくこなすことが出来ます。

デメリット

・年齢によっては、挫折しやすい 看護師は夜勤業務や病院や配属先によって、忙しさにかなり差が出てきます。特に救急病院を掲げている病院や高度医療を取り入れている、大学病院などは様々な患者様が多く来院されてきます。まさに「体力勝負」。年齢によっては挫折しやすいかもしれません。 ・前職の感覚や個人の価値観にこだわってしまう 業界が違えば、考え方にも違いが出てきます。学生時代に考え方は教えてもらえますが、実際現場に入るようになると、前職の感覚で入職してしまうとギャップを強く感じてしまう可能性があります。新人時代は、考える暇はありませんが、2年目となると考える時間が出来てしまい、教育係も離れがちなこともあり離職のケースは多くみられます。新卒でも同様のことはいえますが、社会人ではこだわりが邪魔をしてしまうことがあります。

【看護師への道のり】

【看護師までの道のりは大学と専門学校の2パターンが一般的】 看護師は基本的に特定の教育機関、専門学校に入学して過程をこなす必要があります。

1.大学入学で看護師

メリット ・大学卒で収入が高めに設定されやすいです。 どの企業もそうですが最終学歴をみて、最初の初任給が変化します。大学卒業していれば、初任給もやや高めに設定されています。 一部の転職サイトでは、専門卒と大学卒だと年収で10万円近く違うと言われています。高収入を期待するのであれば、大学入学での看護師を目指すことをお薦めします ・看護師を目指しつつ、保健師なども同時に目指すことが出来、スキルアップが出来ます。 看護師を目指す過程で、同時進行で保健師になるための科目単位を得ることで目指すことが出来ます。保健師は看護師合格が前提ではありますが、病院だけでなく市役所など就職の幅が広がります。 ゆっくり看護について学びたい、看護師からの選択肢の幅を広げたい方には大学がとてもお薦めです デメリット ・学費が専門学校より高い。 ・看護師までの道のりが1年長い。やや実践よりも研究や論理的、学問的な傾向になりやすい。 一般的な大学の過程でも、卒業論文や大学課題は同時についてきますので卒業を目指すことも目標に入れていかないといけません。 ※後述の専門学校に近い期間で短期大学もあります。

2.専門学校

メリット ・早い段階で看護師になることができる、学費が安い。 3年で看護師国家試験受験資格を得ることが出来ます。早く現場に入って、即戦力になりたい方や学費を抑えたい方などが専門学校での進路がお薦めです。 ・大学課程に比べて実践力として扱われやすい。 講師陣も基本的に現場経験が豊富な講師が多いです。講師から現場に戻る講師もおり、より現場にあった学習や実習経験が得られます。 デメリット ・専門学校によっては、学習や実習や実技授業に差がある。 専門学校を選ぶときに注意していただきたいのは、授業カリキュラムです。学校の基本的な授業カリキュラムには決まりがあります。ですが、実技や学習方法について講師の力量に差が出てきます。大学のように教授など権威性があまりない分、教え方にばらつきが出てしまうのが専門学校です。オープンキャンパスや学校説明会や見学などに参加し、専門学校は選ぶ必要があります。

【専門?大学?結局どっちがいいの?】

結論から言うと、どちらも「あり」と言えます。 看護師を目指すことはとても重要ですが、「看護師になってからどのような看護師になるのか、どのようなキャリアプランを立てるか」を考える必要があります。 特に、費用関係なく、選択肢の幅を広げたいのであれば「大学」へ進まれることをおすすめします。 その他医療や福祉分野の資格を取りたい時に受験資格条件で大学卒業が必須である資格も多く、また収入面も高い水準で得られるので非常に今後のキャリアプランに有利です。 専門学校では、実践形式の授業が豊富であった分、確かに新卒で現場に入った際にスムーズに指導の内容理解が出来た経験が多くありました。 現場経験を早く積むという点では「専門学校」がおすすめです。 また、費用面でいうと大学、専門学校によっては奨学金制度が利用できることがあります。卒業し、看護師資格取得した際、奨学金支給された病院で数年働くことで返済するといった制度もあります。地域で規模の大きな病院や大学病院にみられることがありますので一度調べてみましょう。 ちなみに、5年一貫コース卒業も専門学校と似たような形式で、5年間学習と実習をします。

【入学してから】

晴れて入学できた方、おめでとうございます! 専門学校を例に、どのような授業や実習なのか説明します。 入学時、基本的な用語や考え方(概論)、実習では環境整備から学びます。 本格的に実習が始まるのは、入学してから暫くたってからになります。1年・2年生は看護基礎実習、3年生では各分野での実習(各論実習)が始まります。 3年生にもなれば、ほとんどが実習となります。各論実習が国家試験受験までのふるいのような役割をすることがあります。辞める学生もこの時期に出てくることがあります。 各論実習では、各分野の実習になりますので得意分野がわかる時期でもあります。そこから保健師や助産師になる学生もいます。 2009年4月頃以降から各専門学校や大学で「夜勤実習」が始まっています。 ・夜間、患者様の状況や看護師 の対応を見学し理解する。 ・夜間帯の看護師の役割や 業務の理解を深める という目的で行われます。病棟看護師の夜勤時間に合わせて準夜勤務帯、あるいは深夜勤務帯の1勤務帯や準夜勤務開始時間より翌日の深夜帯終了までの時間を継続して実習するというものです。 当時、ちょうど夜勤実習が始まるという噂で盛り上がったことがありましたが、私たちの代ではありませんでした。後輩の代からはじまったようです。 年々、看護学習について基礎的な分野を踏まえた応用的な考え方を求められている傾向にあります。看護過程の理解、疾患と患者様の特性を考えた個別的なケアの実施を展開するといった基礎的な答えはあるけれども、多様な考え方が必要になります。 社会人の方は、様々な考え方に触れてきた経験が多い方もおられるかと思います。その点では、考え方に広がりができて看護展開がしやすいかもしれません。

【ナースキャップと戴帽式】

看護師といえば、ナースキャップ。 ですが、現場ではナースキャップしている看護師を見たことありますか?ほとんど見られませんよね。 感染症予防の観点から、ナースキャップはいろんなところにぶつけてしまい、不衛生になりやすいためなくなったと言われています。 また男性看護師も増えたことやユニフォームに合わなくなったこともあり、廃止の方向がとられたようです。 戴帽式の存在も、現代の学生さんはわからないと思います。社会人の読者の方にはナースキャップをもらう式典といえばわかる方がおられるのかなというくらい認知されなくなったイベントの一つでもあります。私の経験では、あの式典のために試験がありました。いまでもあるのかなと思い、調べてみました。 北海道から沖縄県までたくさんの学校で執り行われていることがわかりました。 看護師の行事として多くの学校が戴帽式を行っているところがあり、残っていたことに感動しました。

【最近の看護師国家試験の傾向】

導入でも書いたように、2023年看護師国家試験の合格率は90.8%。 看護師国家試験を受けたのが2009年。合格率は89.9%でした。 2018年、2022年で変更や改正が行われており、法律の改正とともに変化していく国家資格と言えます。 疾患や治療方法、処置などの名称にも流行があり、各国試テキスト内容にも変化がみられています。 ・出題は、「必修」・「状況設定」に大きく分かれる 必修は基本的な用語選択や計算が多く出題されています。状況設定問題は看護過程を理解しているかを問われる内容や課題解決に関する問題が出題されます。 特に必修は80%以上を合格の基準となっていて、他の状況設定問題が良くても不合格となります。 各問題についてテキストが発売されていますが、受験年度で購入するようにしてください。 過去問に関しては、様々なサイトに掲載されているため一度確認してみましょう。流れを理解することが出来ます。

【看護師からのキャリア形成】

看護師の資格を取ったら、保健師・助産師のキャリアアップが出来ます。それぞれカリキュラムが違いますが、単位を取れば看護師と並行して受験できるようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 看護師はこれから介護と並び、AIにも負けない業界であり、職業だと思います。 社会人から看護師を目指す方は実際には、少なくありません。進んでいくにあたって様々な過程がありますが、社会人経験がある分現場での働き方やかかわり方について経験が役に立つ場面は大いにあります。「年齢が・・・」「若い学生の頃に決めておかないといけないのか」と悩まずに、どんと看護師の世界に飛び込んでみてください。 看護師は、人間的にも成長できる素晴らしい職業ですよ。

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