病棟経験が3年未満だと、本当に転職や再就職はできないのか?

会員登録 ログイン
メニュー
#1494 2021/07/01UP
病棟経験が3年未満だと、本当に転職や再就職はできないのか?
更新情報を受け取る mail このエントリーをはてなブックマークに追加
mail

「病棟経験が3年以上なければどこへ行っても通用しない。転職先なんてないよ。」そんなことを看護師の先輩方に言われたことはありませんか?病棟はもうムリ!!日勤だけで働きたい!!心が壊れる!!ここでは、看護師として経験年数が少ない私が再就職した体験を紹介します。

《私の紹介》

30代のシングルマザー。小学生の子供が1人。
社会人経験(臨床検査・介護)をして離婚してから看護師になりました。
新卒で急性期の混合病棟に配属されました。記録上の月残業時間は40時間(実際は前残業を合わせて70時間でした)。病棟で1年6か月働いた後、訪問看護師に転職。
転職理由:3交代勤務での子育ての限界と夜勤月10回に精神疲労がすごかったため。もうほんとに無理でした。自殺企図まで追い込まれました。
就職活動:働きながら転職。
採用通知:クリニック、介護施設、病棟、訪問入浴から採用通知を頂きました。

《病棟経験が少ないと転職や再就職はできないのか?》

結論:再就職ができない?そんなことはありませんでした。実際に書類審査は通過し面接でも採用されました!!だって、経験年数が少ない私が転職できました!!
転職ツール:転職サイトに登録・知り合いからの紹介
検索条件:夜勤不可、夜間はオンコールまで。日勤のみ、残業月に5時間まで。希望休が取りやすく夏期休暇冬期休暇あり。ボーナスあり、昇給あり等々。
実施期間:1か月

働きながら、次の会社を探しているときは経験が少ないから働く場所なんてないのではないかと不安で仕方がありませんでした。でも、今の病棟ではもう働き続けるのは無理だ!!精神疾患になりそうだ!!と、すがる思いで転職サイトを利用しました。実際に転職サイトを使用したのは本当に正解でした。登録しておけば、近隣の条件に合った看護師求人を紹介してくれました。ただ、電話連絡が苦手な私はエージェントとの電話が少しストレスでした。そして3交代のため仮眠中に電話がかかってくるため、電話の時間指定が必須でした。
転職先は知り合いからの紹介も多数ありました。というのも、前職が介護ということもあり施設の知り合いが多くいました。そのため、SNSで転職先を考えていることを発信するとすぐに就職の勧誘がありました。
実際に転職をしてみて思うことは、看護師にとって転職をする事は容易であるということです。先輩たちが言っていた病棟3年論は何だったのかと思いました。そもそも、そういっていた先輩は病棟しか経験がありませんでした・・・。転職後は病棟に比べると夜間勤務がない分、給与が安くなりました。でも精神的な不安は落ち着き子供との時間もしっかりと確保することができました。なにより24時間の休日がある!土日やすめる!眠れる!本当に転職してよかったです!!

《不採用はなかったのか?》

結論:一か所ありました。精神疾患専門の訪問看護の会社です。
不採用になった理由はなにか予測してみます。

①精神科の勤務経験がなかった。

訪問看護は一人で判断して一人で動けることが前提となります。そのため精神科の勤務経験が無い私では在宅患者とのかかわりが難しいと考えられます。知識はあっても経験が無ければ在宅患者の状態を悪化させるジャンルだと思います。

②自宅から会社まで90分間かかる

新幹線を使用しての通勤になります。そのため、月の通勤費用が高額になります。さらに地域特性として大雪が降れば通勤不可能になります。また、地元ではないため土地勘がないことも不採用の理由だと考えます、

①②の理由より、応募の際に自身でも受からないと思っていました。当たり前ですよね、経験のないジャンルかつ通勤すら危うい。・・・やはり思っていた通り不合格でした。日勤のみオンコールなし、さらにお給料が魅力的だったのでダメもとで応募をしました。

《履歴書・面接で気を付けたこと》

前提条件:転職活動中は「こんな経験が少ない私を採用してくれる会社があるだろうか。」と不安がいっぱい。

今、再び転職するとしたらここまで気にして準備はしないと思います。初めての転職、病棟で心が弱っていた私は不安ゆえに相手の会社をしっかりリサーチしていました。相手を調べて、相手が何を必要として求人を出しているのか。その会社はどんな看護師を必要としているのか考えて、会社に併せて対応していました。

①履歴書は会社に併せて手書き or PC入力
②自分の実施できる技術はなにか実施できない技術はなにか
③応募する会社の業務内容を把握
④面接では会社の雰囲気に合わせる
①履歴書は会社に併せて手書き or PC入力

例えば電子カルテが導入されている病棟に提出する履歴書と添え状はPCを使用して入力しました。手書きの書類が多い訪問入浴の会社には手書きで記入した履歴書を送りました。現在は、ほとんどの病院で電子カルテが採用されていると思います。つまりPC操作がある程度できないと病棟業務の他に看護記録で恐ろしく時間がかかります。一方、訪問入浴ではお客様の自宅に伺いケアの前後で用紙に記入します。タブレットを使用し記録する会社もありますが複写の書類を使用している会社や地域も多いと考えられます。紙媒体を使用する会社にはきれいな手書きの文字のほうが印象はよいのではないかと考え応募する会社によって変えました。そして添え状も必ず添付しました、私は○○の理由から即戦力になれます!とアピールを追加していました。

②自分の実施できる技術はなにか実施できない技術はなにか

今まで自分が実施してきた処置や看護技術は何か振り返りました。
「病棟に3年いなければ使い物にならない。」そんなことを病棟の先輩方は言っていませんか?病棟経験が長い看護師ほどこの言葉を言っていると思います。実際に言われて、私は何もできないのかと自信がなくなり悩んでいたこともあります。そのように言われて鬱になりながらも働いている同期もいます。
実際に自分には何ができるか振り返ると、観察、急変対応、清潔ケア、導尿、経管栄養管理、Aライン管理、心電図、採血、注射、呼吸機器管理等思いのほかできることがあり、多くの経験もしていることがわかりました。できないこともありますが、転職先の希望はICUなどの最前線ではありません。在宅やクリニック等で働くのであれば十分な知識と技術が自分にはあったとわかることができました。③と重複しますが、何ができてできないか分れば履歴書に記入するときや面接のときにはっきりアピールすることができると思います。

③会社の業務内容を把握

会社の業務内容をリサーチしました。
理由としては、その会社で今の自分が何をできて何ができないのか明確にするためです。
転職者は新卒者と違って即戦力になることが求められると考えます。実際に私も転職してから1か月でほとんどの業務を覚え、その後一人で訪問看護師として働いています。そのため、以前の仕事で経験したことと次の会社の業務が重複すればアピールポイントにつながり履歴書や添え状にも記入することができます。逆に経験したことがない業務や経験が乏しい業務を把握することができれば、面接の際や働く際に対策を準備しておくことができます。私の場合で例を挙げると、病棟では経鼻経管栄養のカテーテル挿入は医師が行っていたので処置の介助は行うことはできても、一人での実施はしたことがありません。しかし訪問看護では一人でカテーテルの挿入を行っています。面接の際に、何ができて何ができないのか質問されたのでこのことをそのまま伝え、わからないことは明確にし先輩方に聞きながら覚えていくことを伝えました。

④面接では会社の雰囲気に合わせる

病棟でも各病棟ごとにカラーがありました。例えば、私がいた急性期病棟では忙しすぎて会話はなく常にピリピリしていました。看護学生の経験がある人はわかると思いますが、看護師がまったく挨拶しない実習で不人気な病棟です。
そんな、ピリピリした看護師が在宅に来たら嫌だなあ。と思ったので、施設や訪問系の面接では少し話し方をゆっくりにして笑顔を絶やさないようにしていました。逆に病院やクリニックの面接では真面目にしっかりしている印象になるように気を付けていました。

まとめ

これが私の看護師としての転職・再就職の体験になります。
結論として、病棟経験が少なくても転職・再就職は簡単だといえます。前の病棟では逃亡者扱いだろうと思いますが、私は仕事よりも健康や子供が優先です。転職してよかったか聞かれれば、転職してよかったとはっきり言えます。看護師に向いていない、看護師をやめようと思っている人がいるのなら転職も一つの手段だと思います。

こんな記事/動画も見られています

 

こちらの本が読まれています

意見をメールする 更新情報を受け取る

バックナンバー

 

【看護師お役立ちコラム】への応募・問合わせ

名前【必須】
電話番号
Eメール【必須】
Eメール(確認)【必須】
問合わせ・応募内容
【必須】

 

Facebook Twitter email
看護師の転職・求人。病院を動画で確認!ミスマッチを防ぎます Pagetop