就職・転職したいと思っていても、まだこの年齢では若すぎて無理ではないかと思う人もいるでしょう。しかし、若い看護師でも転職に成功していることはよくあります。この記事では若い看護師が転職するときに重要なポイントを紹介するので参考にしてください。
#若い看護師の就職・転職で見られている点
若い看護師が転職をしようと考えたときには、どのような視点で見られているかを理解するのが大切です。若い看護師は採用担当者からどう思われているのでしょうか。
・20代では経験が少なくて戦力として心もとない
20代の若い看護師の場合には経験が少ないのは明らかです。3年くらい同じ診療科で働いている看護師なら基本的なスキルは身に付けていて、医療で必要なプロセスも大体把握していると考えてもらえるでしょう。しかし、1年や2年の場合にはスキル不足で戦力としては心もとないと思われます。看護師としての業務経験は3年以上あったとしても、ジョブローテーションや異動などによって、同じ診療科で長く働いていない場合にはスキルが足りないのではないかと不安に思われるのが一般的です。若くても就職直後からずっと同じ職場で働いて3年くらいの経験を積んでいれば戦力と認めてもらえる可能性があります。しかし、まだ期間が短い場合には新卒よりは経験があるというくらいの認識を持たれることになります。
・若いとまだ学んで伸びる力が大きい
若い看護師は伸びる可能性があると期待されます。まだ若くて頭が柔らかいうちは知識も経験も速やかに吸収する力があります。新卒の看護師を採用するのと同じように、ポテンシャルに期待して採用するケースがほとんどです。
若くていろいろなことを学ぶ力がある時期に採用して、ずっと働いてもらいたいというのが多くの施設に共通している点です。教育をして育て上げた看護師こそ、その施設の現場に合う働き方をしてくれると考えられています。他の施設で数年働いたくらいの若い看護師は、看護師として必要な基本マナーを身に付けた程度で、施設の色に染めやすいのも特徴です。そのため、採用してから徹底した教育をして成長させ、施設に大きな貢献をしてくれる人材にしようという考えで雇ってくれることがよくあります。
・就職してすぐに辞めてしまわないか
若い看護師が転職して入ってくるときには、すぐに辞めてしまうのではないかと心配されがちです。特に最初の職場に入ってから間もないうちに転職活動をしている様子がある場合には、採用してもすぐに辞めてしまうのではないかという不安を抱かれてしまうでしょう。継続して働いていきたいという意欲をうまく伝えられないと採用を見送られてしまうリスクが高くなります。就職してから短い期間で何度も転職している場合には、ますます不安に思われてしまうでしょう。この職場で働きたいというモチベーションがあることを以下にして伝えるかが大きな課題になります。
#若い看護師が就職・転職で伝えるべき2つのポイント
若い看護師が転職するときには2つのポイントを区別して伝えるのが大切です。以下の2つについて具体的に考えてから選考に臨みましょう。
・今までの経験を生かしてできること
今までの経験を振り返って、何ができるかを具体的に伝えましょう。若いといっても何年間働いているかは人によって違います。専門の診療科で経験を積んだ看護師なら、医療機器の取り扱いができたり、特別なスキルが必要な看護をおこなえたりすることがあるでしょう。転職先の職場でも生かせるかどうかをよく考えて、使えるものを見つけ出しましょう。転職するときには自分が職場に入ったことでどのようなプラスがあるかを伝えるのが大切です。看護スキルだけでなく、人とのコミュニケーションスキルなども加味して、どのような貢献ができるかを伝えられるようにしておきましょう。
・転職してからやりたいこと
転職してから自分が何をやりたいのかも伝える準備をしておくのが大切です。若くて今後に期待が持てる看護師の採用では、今できることだけでなく、これからできるようになって実現したいことも重視されます。今の実力や経験では無理だったとしても、転職してからできるようになりたいという意欲があるのはプラス評価になります。転職後にどうすればできるようになるのかを説明できればさらに評価が上がるでしょう。他の施設に転職したとしても実現できないことを挙げるのが理想的です。ただ、他の施設ではできないことを探し出すのは難しい場合もあります。少なくとも、転職したらその施設でできるようになると言えることを取り上げて伝えるようにしましょう。
#できることを伝えるときの注意点
自分にできることを伝える際には何に注意したら良いのでしょうか。以下の3点は特に重要なので頭に入れておきましょう。
・応募先の施設で求められていることを選ぶ
応募先の施設ではどのような看護師に来て欲しいかを具体的に決めています。募集要項を見ると必要スキルや要望スキルなどについて詳しく書かれているでしょう。その内容を確認して、求められている能力があることを伝えるのが重要です。的を外してしまうと採用を見送られてしまうので気を付けましょう。
・当然すぎることは挙げない
看護師の経験年数から考えて当然することは挙げないようにしましょう。バイタルサインのチェックができる、採血や点滴ができるというくらいのスキルは看護師としては基本です。若い看護師でも現場で働いていたならできるはずだと思われているので、できると伝えてもプラスになりません。
・「その年齢でできるのか」と疑われないように根拠を持つ
高度なスキルを習得しているときには、本当に身についていることをはっきりと伝えられるようにしましょう。その若さで習得できているのは疑わしいと思われてしまう場合もあります。そのスキルを生かした症例を紹介して説明するなど、根拠を挙げて説明すれば納得してもらえます。
#転職してからやりたいことを伝えるときの注意点
転職してから看護師として何をやりたいのかを伝えるときにも注意点があります。単純に自分の希望をストレートに伝えれば良いとは限りません。採用内定を得やすくしつつ、採用されたらやりたいことに取り組めるように工夫をしましょう。
・応募先の施設だからこそできることを挙げる
まずは応募先の施設の強みに関連付ける努力をしましょう。他の施設ではできないことであれば期待を抱いてもらえる可能性が高くなります。施設の設備や専門性、地域性などを加味して何が特色の施設なのかを分析してからやりたいことを考えてみると良いでしょう。
・やりたいことの実現に何が必要かを明確にする
若い看護師の場合には入職してもすぐにやりたいことができるとは限らないでしょう。知識やスキル、経験などが不足していてできない場合もあります。認定看護師などの資格が必要になることもあるでしょう。やりたいことを実現するには何が足りていなくて、転職後にどうすれば実現できるのかをできるだけ具体的に伝えましょう。
・キャリア支援を受けたいなら伝えておく
認定看護師になりたい、専門看護師を目指したいといった希望があって、転職先のキャリア支援を利用したい場合もあるでしょう。キャリア支援を利用するつもりなら、面接で伝えておくのが良い方法です。キャリアアップをして活躍しようという意欲があることを伝えられるからです。また、認定看護師や専門看護師を目指す場合には教育を受けるために数か月から二年間くらいは現場を離れなければなりません。施設としては離職している間の穴埋めの人材確保を考えなければならないので、今後の看護師の採用計画も考えやすくなります。
まとめ
若い看護師にとって若すぎると転職が難しいというイメージがあるのはもっともなことです。ただ、採用する側にとっては若いからこそ魅力がある面もあります。できることとやりたいことを明確にして、ずっと働いていきたい意志をきちんと伝えればきっと魅力的な職場に就職・転職できます。まずは転職活動を始めて、実際に求人に応募してみましょう。
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