元気で明るいママのまま、看護師を続けるために

会員登録 ログイン
メニュー
#2055 2023/01/01UP
元気で明るいママのまま、看護師を続けるために
更新情報を受け取る mail このエントリーをはてなブックマークに追加
mail

産休育休を取得して、また看護師に復帰するためには、並大抵の努力ではいきません。
というのも、病院勤務の場合は「ママ看護師」に対する仕組みが整備されている病院は少ないからです。
では、ママになっても看護師を続けるためのコツをご紹介します。

◇看護師の産休・育休の取得について

看護師は産休・育休が取得しやすい職場です。
病棟勤務の正職員であれば、誰でも取得できます。
それにも関わらず、ママとして働く看護師が少ないのは何故でしょうか?

◇育休取得後の復帰が難しい

育休取得後、残業や休暇の取りやすい科に移動できることはごく稀です。
つまりは、育休取得後、激務の病棟に戻される可能性の方が高いのです。
そして、一人前の看護師業務を求められます。
育休明けだから、と気遣いを受けることはなく、むしろがむしゃらに、人一倍働くことが求められる立ち位置にあると言っても過言ではありません。
このような働き方を続けることは困難ですから、育休取得後に働かなければならない年数を終えると、辞めていく、という看護師が多いです。
結果、産休・育休を取得しやすい職場環境にあっても「どうせ辞める」という認識は消えず、看護師の職場では産休・育休があまり良く思われないと言っても過言ではない気がします。

また、育児をしているママ看護師は子どもの急病などから、休むことが多くなるのも事実です。
人手不足なか、休まれてしまうと、他の職員はさらなる激務に追われることになります。
人員確保が問題となっている看護師業界、育休明けは試練の連続なのです。

◇では、どうしたら、良いのか

図太く居座る、という方もいました。
これは当然の権利だと言われると、そうですね、というしかないですから。
しかし、これができるの中堅職員以上のある程度の位を持った看護師のみです。
では、それより下の看護師が育休明けにママ看護師になるにはどうしたら良いのでしょうか。
これには三つの方法があります。

一つ目の方法は産休・育休を計画的に取ることです。
看護師長と十分な協議を重ねて、外来に移動できるように約束してから産休に入る方がいました。
パート勤務になるという方も中にはいました。
この場合、育休中の給与が難しくなる場合もありますが、看護師としての復帰はしやすいと思います。
そして、子どもが大きくなったら、正職員に戻るというパターンです。
いずれにしても、きちんと計画していたからこそ、病院側も都合をつけてくれたものだと思います。
人員不足が深刻な医療業界、働き続けるという意思を見せれば、少なからず希望に沿った選択肢を出してくれる、そう思います。

もう一つは家庭の人員を確保することです。
子どもは突然熱を出したり、体調を崩すものです。
そこに振り回されながら、看護師復帰を果たすのは、至難の業です。
そこに必要なのは、子育てに振り回されない人員です。
例えばおじいちゃん、おばあちゃんの手を借りるのも一つです。
また、市町村が運営しているシッターを雇うという手もあります。
はたまた、病院に保育園が併設されているところもあります。
環境を整えておく、それが重要です。
最後は、出産を機に、転職するというパターンです。

◇病院にこだわらない

病院にこだわらない、というのも忘れないで欲しいです。
クリニックや訪問看護、保健所、検診センターという道もあります。
病院で働き、産休・育休までもらったから、ここで恩を返さなければ、となる方がいます。
それも大切かと思いますが、一番大切なのは、ご自身の健康です。
それがベースになければ、家庭はもちろん、仕事だって上手くいきません。
立ち止まって、ご自身と話し合ってみてください。
きっと、あなたに合う職場はあります。

◇どんな職場がおすすめか

ずばり、それはママ看護師が多いところでしょう。
お互いの助け合い、連携がとても良いです。
訪問看護であれば、オンコールを受けなければ、働きやすい職場であります。
訪問看護師をしていたとき、看護師全員が子持ちでした。
利用者には看護師二名の担当をつけて、誰が休んでも問題ない体制が整っていました。
おたがいさまの精神がある職場、何よりも働きやすいのです。

クリニックもおすすめです。
クリニックであれば、時間が決まっており、家庭との両立がしやすいです。
クリニックに入院患者はいませんから、業務に追われて、残業ということは少ないです。
また、急患が運ばれてくることもないですから、繰り返しの業務でも良いという方にはおすすめです。
ただし、興味がない科は選ばないようにしましょう。
そこだけは妥協せず、興味のある科を選んでください。

保健所や検診センターもおすすめですが、なかなか求人がありません。
これには気長に探していくしか、方法がありません。
ただし、保健所は母子関連の部署であれば、残業が多いので要注意です。

◇ママさんの看護師を続ける上で、最も大切なこと

それはご自身の健康管理、自己管理力です。
体力も気力も、元気なときは問題ありません。
しかし、子どもの急病などのトラブルが出たとき、その体力気力は一気に消耗します。
それでも休めないとがむしゃらに働けば、いつかは、人間壊れてしまうものです。
万が一のとき、人に頼ることを忘れないでください。

これは、私が病棟勤務をしていたときに復帰した後輩ママ看護師のお話です。
後輩ママ看護師は看護師二年目で妊娠しました。
突然の妊娠に、看護師長をはじめ、祝うムードではありませんでした。
そしてそのまま産休・育休に突入。
復帰したとき、外来への移動はなく、病棟勤務に戻されました。
看護師としては三年目であるため、研修にも出なければなりません。
その過酷さからか、だんだんと表情は曇り「娘に怒ってばっかりなんですよね」とこぼしていました。
それからしばらくして、勤務中に過労から倒れました。
医師から出た診断名はうつ病だったということで、また、休職しました。
それからその後輩ママ看護師には会うことはありませんでした。

がむしゃらにやらなければならないときは、誰だってあるのかもしれません。
でも、看護師の業務はみんなでやればいいのです。
だから、どうか、ご自身の身体を一番に考えて欲しい、そう思います。
それだけは、誰にも変われないものですから。

◇経験談から学んだこと

訪問看護の管理職をしていたとき、夫を亡くし、三人の子どもを育てながら看護師をしている方がいました。
いつも明るく元気で、感服していたことを覚えています。
そのママ看護師が私にいつも言いました。
「残業だけはできません」
私もそれを了承し、時間外に業務は一切頼まないようにしました。
また「来月、この日は訪問できません」ということも、きちんと言っていただきました。
そのときは私が前週に同行訪問して、引き継ぎを行った上で、訪問を代わりました。
おかげで「どうしよう!」ということが全くありませんでした。
事前に伝えて計画しておくのことの重要性を学びました。
それが管理する者からしたら、とてもありがたいことなのです。

急病などの突然のトラブルを除いて、報告・連絡・相談は重要です。
産休・育休が人に迷惑をかける行為だとは思って欲しくありませんし、そういう風潮はなくなるべきだと思います。
「おかげさまで」という気持ちをお互いに持てたら、きっと、素晴らしい職場になります。
私はこれからママ看護師をする人に、そういう姿勢で臨んで欲しいです。
それが、いつか、あなたの職場に大きな花を咲かせると思います。
ママ看護師をやらなければ分からないこと、たくさん、あります。是非、教えてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
ママになっても看護師を続けるために必要なこと、ご理解いただけたでしょうか?
まずは、職場の環境、育児の環境を整えることです。
復帰する前に、万が一のときの環境をしっかりと準備しておきましょう。
そして、それはあなた自身の健康があってこそ、できることです。
心も身体も、大切に、疲れたと思ったら休みましょう。
ママ看護師のあなたが、元気に明るいママでいられますように、心から応援します。

こんな記事/動画も見られています

 

こちらの本が読まれています

意見をメールする 更新情報を受け取る

バックナンバー

 

【看護師お役立ちコラム】への応募・問合わせ

名前【必須】
電話番号
Eメール【必須】
Eメール(確認)【必須】
問合わせ・応募内容
【必須】

 

Facebook Twitter email
看護師の転職・求人。病院を動画で確認!ミスマッチを防ぎます Pagetop