「ブラック病院」に引っかからない!看護師のための就職先の見分け方 11個のコツ

会員登録 ログイン
メニュー
#1955 2022/09/28UP
「ブラック病院」に引っかからない!看護師のための就職先の見分け方 11個のコツ
更新情報を受け取る mail このエントリーをはてなブックマークに追加
mail

就職先がブラック病院かどうかを見極めるタイミングは、大きく3つあります。
1つ目は求人広告を見た時
2つ目は見学に行った時
3つ目は面接の時です。
今回は、ブラック病院に引っかからないコツについて考えてみましょう。
この3つのチェックポイントを学ぶことで、たった5分で失敗しないための転職のルールがみつかることでしょう。

看護師として転職を考えるとき、これだけは避けたいのがブラック病院を選んでしまうことです。
一般企業にもブラック企業とよばれるところがありますが、医療機関でも看護師側にとってブラックな職場は実在します。

目次

1 求人広告を見た時のチェックポイント
1.1 あらゆるところで同じ求人広告を見かける
1.2 ベッド数に対する求人数がやたらと多い
1.3 パート勤務の募集人数がやたらと多い
1.4 経験者限定となっている
2 見学に行ったときのチェックポイント
2.1 掃除が行き届いているか、整理整頓されているか
2.2 看護師の身だしなみは整っているか
2.3 看護師の年齢層が適度にバラついているか
2.4 喫煙可な場所がいくつもある
2.5 適度に好意的な説明をしてくれるか
3 面接を受けた時のチェックポイント
3.1 求人広告より異様に高い給与額を提示される
3.2 求人広告の内容と、実際の勤務体制や休暇日数が違う
4 ひょっとして今の病院ってブラックじゃないのかな?と感じたあなた
5 おわりに
求人広告を見た時のチェックポイント
あらゆるところで同じ求人広告を見かける
たとえば求人情報サイトで検索する場合、試しに「●●病院(病院名)/看護師/求人」などで検索してみてください。
現在は非常に多くの看護師転職サイトがありますので、さまざまな求人情報サイトに募集広告を掲載している病院はたしかにあります。
これらがすべてブラック病院というわけではありませんが、少なくとも比較的大手の求人情報サイトすべてに広告が出ているような場合、その病院は慢性的な人手不足の可能性がありますね。

 ベッド数に対する求人数がやたらと多い

現在、病院のベッド数と看護体制については、大抵の病院がサイトで公開しており、ほぼ誰でも知ることが出来ます。
そこに出ている数値をもとに考えてみましょう。
病院ごとに必要な看護師の数は、ベッド数と看護体制から割り出すことができます。
例)350床の病院で7対1の看護体制となっている場合
1日 24時間を平均して病棟に勤務させる看護職員数
350人 ÷ 7 = 50(1日平均患者入院数(≒ベッド数) ÷ 看護配置比率)
1日に必要な延べ勤務時間数数
50人 × 3勤務帯 × 8時間 = 1,200時間
算定に必要な月延べ勤務時間数
1,200時間 × 31日 = 37,200時間
これを、労働関係法令の順守を前提とした看護職員ひとりの1カ月勤務時間数で割ると
37,200時間 ÷ 130時間 = 286.15… ≒ 287人
※日本看護協会の労働安全に関する資料の計算を参考
これが労働関係法令順守を前提とした望ましい看護配置数目安となります。
手っ取り早く言えば、労働基準法に違反しない程度に休みを取りながら働くには、これくらいの看護師が必要という数です。
そして、看護師の離職率は10%~11%で推移しているため、これを一つの指標にしてみましょう。
※参照:病院看護実態調査(2016年)

この例の場合でいえば、病院のホームページなどで書かれている看護師数(280人とする)に対して、どのくらいの割合の人数が募集人数とされているか…。
20~30人の募集であれば、看護師の離職率と大差ありませんが、これが『看護師の募集が50人、しかもかなり前から同じ広告が出ている』とすると… 常にそれだけ看護師が足りていない=かなりブラックな病院!といえます。
ただ、厄介なのか転職サイトの広告も古い情報がそのまま載っていることもあるため、病院のホームページ上での募集と比べてチェックしてみましょう。

 就職のポイントパート勤務の募集人数がやたらと多い

病院なのにパート勤務ということは、夜勤が出来なくてもよいからとにかく人が欲しい、あるいは外来など日勤だけの勤務場所で多くの退職者が出た、とも考えられます。

とえば、日勤だけで回すことができる勤務場所(救急を受け入れていない病院のOPE室とか、内視鏡センターとか)を新設することになったから、日勤だけでも可能な看護師大募集!という場合は必ずしもブラックとはいえません。
しかし、そういった情報が何も開示されておらず、それでも「パート勤務急募!大量募集!」などとなっている場合は、かなりの確率でブラックかもしれませんね。

 経験者限定となっている

これはつまり、即戦力が足りていないということです。
どこの病院だって、経験者が多い方が助かります。しかし「限定!」とついていたり、経験者とそうではない場合の給与の差が大きいようなところは、今すぐ使える人員が「のどから手が出るほど欲しい」と考えてよいでしょう。
経験者であればかなり優遇してもらえる可能性もありますが、多くの場合は「教育なんてしてる場合じゃない!」という忙しさであることが多い、と考えていた方が無難です。

 見学に行ったときのチェックポイント

掃除が行き届いているか、整理整頓されているか
どんな職場でも言えることですが、新しいかどうかと、キレイかどうかは違います。
例え建物が古くても、きちんと清掃が行き届いており、カルテなどの書類が整理整頓されているところは、比較的看護師の人手にも余裕があるところです。
反対に築数年の建物でも、廊下に出ている備品にほこりが溜まっていたり、壁などに汚れがある場合は、看護師を含めて全体的に人手不足であると考える一つの指標となり得ます。
忙しくなると部屋が散らかりがちになる人も多いと思いますが、忙しい時ほど整理整頓している方が、本当は作業効率が上がるのです。
しかしそこを怠っているということは、いい加減な仕事をする看護師がいる、あるいは目先の事だけをこなそうとしているという状態の表れかもしれません。

 看護師の身だしなみは整っているか

白衣がうす汚くなっているのは論外。
また必要以上に髪の色が明るかったり、髪の毛がきれいにまとめられていなかったり、看護師の顔色が優れない、化粧直しさえもできておらず、笑顔のない職場はほぼ間違いなくブラックです。
つまり看護師がそれだけ、身なりに気を使う余裕もない現場、誰も身なりについて注意をするような人がいないということです。

 看護師の年齢層が適度にバラついているか

若い看護師ばかりがいる、あるいは逆に年配の看護師が非常に目立つような場合も要注意です。いずれも、就職したのはよいが長続きする人材が少ないことをあらわしている場合があります。
若い看護師ばかりの場合は、体力的にハードすぎて年配の看護師ではついていけないのかもしれません。
逆に年配の看護師が目立つ場合は、暗黙のルールが横行していたり、若い看護師へのいじめなどがあるかもしれません。
いずれにしても、毎年同じくらいの人数が退職して、それと入れ替わるように新人が就職しているなら、看護師の年代は適度にバラついています。

喫煙可な場所がいくつもある

ここ数年、医療機関全体の「敷地内禁煙」というところも増えています。病院の機能評価を受ける際、「敷地内禁煙」とか「全館禁煙」などがその評価条件に入っています。
つまり病院機能評価を受けようなどという前向きな病院には、喫煙所は存在しないはずなのです。
それにも関わらず、複数の喫煙所がある場合、あるいは喫煙する看護師が多いような病院は、それだけストレスフルな環境であると考えてよいでしょう。
※ただし、精神科、療養病棟、緩和ケア病棟などがある場合は、しっかり分煙できていれば病院機能評価機構からの認定は受けられます。

 適度に好意的な説明をしてくれるか

見学に行くと、必ずといってよいほど、師長や係長レベルの人が院内を案内してくれます。
その時に病院内のさまざまなことを説明されると思いますが、話し方が冷たかったり、質問にきちんと答えてくれないところは論外です。
ほぼ間違いなくブラックでしょう。

基本的にはみな好意的に話してくれると思いますが、ここで注意しなければならないのは好意的すぎるのも少々問題だということです。
本当はブラックだったとしても、それをまったく感じさせることなく、よいことしか話さない場合は、何かしらのウラがあるかもしれません。
初対面の人を相手にこれを判断するのは難しいのですが、たとえば「うちの病院はものすごくアットホームで…」という説明があるにも関わらず、そこで働いている看護師の表情が一様に暗い…など、説明内容と自分が目にしているもののギャップを感じることがあったら、そこは避けるのが無難でしょう。

 面接を受けた時のチェックポイント

求人広告より異様に高い給与額を提示される
たとえば、求人広告で
『経験5年目の給与例 大卒者:月額32万円(基本給、諸手当、夜間勤務手当含む)』
などと書かれていたとします。
問題なのは、この諸手当という中に住宅手当や皆勤手当、児童手当などあらゆる手当がすべて入っている場合です。
病院側としては、少しでも求人広告で高給与であることをアピールして人を集めたいために、このような案件を見かけます。
そのため、面接を受けるときには、基本給や手当の内訳を細かくチェックする必要があります。
親切な病院などでは、見積もりを出してくれるところもあるため、事前に話を通しておいてもいいかもしれません。
つまりここはブラックである可能性が高いのです。 

求人広告の内容と、実際の勤務体制や休暇日数が違う
ここはかなり突っ込んで質問しないと、答えが出てこないかもしれません。
たとえば、求人広告には一切書かれていなくても、早出や遅出のような変則勤務が必要な場合があります。
早出=早く帰れる、のであればよいのですが「早出=退勤時間は通常勤務と同じ」ということもあり、その場合は早出分の時間外手当が支払われるのが普通です。
しかしこれについて言及しなかったり、言葉を濁すようならほぼ間違いなくブラックでしょう。

また休暇日数については、「年間休日数平均125日+有給休暇」という感じで記載されていると思いますが、有給休暇率が病院全体で5割を超えているなら、まぁまぁ休暇も取りやすいかもしれません。
年間休日数平均については、公表以外の回答が返ってくることはほぼ無いと思ってよいでしょう。

 ひょっとして今の病院ってブラックじゃないのかな?と感じたあなた
これまでの、ブラック病院の見極めポイントで、あれ?うちの病院も当てはまるな…という人もいるのではないでしょうか?
あなたの病院ではこのようなことありませんか?

人間関係

上司のパワハラや新人いじめが横行していて、毎年のように新人や中堅が辞めていき、スタッフの定着率が悪い、精神的な体調不良で休職している人が何人かいるなど。

就業状況

就業時間をチェックするものが、タイムカードではなく、申告制の用紙しかない、残業手当が全くつかないなど。
変なローカルルール
感染面的にはアウトなのに物品の使いまわしや、始業30分前に情報収集のために出勤すること、病院独自のルールのようなものが多いなど。
このような場合どうすればいいのでしょうか?
まず、対処法としては、上司や師長に相談をして、業務改善できれ大きな問題はないかと思います。
しかし、できない場合には…転職を考えるケースも出てくるかもしれません。

その際に、ブラック病院の見極め方法に加えて、あなた自身の絶対に譲れない条件を明確にすることが大事となります。
求人条件や環境に左右されるのではなく、自分の理想の看護師像やこの条件だけはクリアしたい部分を中心に転職先を探すことで、ブレることが少なくなります。

まとめ

いかがでしょうか。自分自身の目だけでブラックかどうかを見分けるのは、かなり難しいかもしれません。
しかし転職先を決める時は、それだけじっくりとリサーチする必要もあるのです。
同じ地域内の似たような規模の病院で、突出して給与が高い場合は、何かしらのウラがあると考え、ブラックな病院かもしれないと自衛することも必要です。
同じ地域内の似たような規模の病院で、突出して給与が高い場合は、何かしらのウラがあると考え、ブラックな病院かもしれないと自衛することも必要です。

こんな記事/動画も見られています

 

こちらの本が読まれています

意見をメールする 更新情報を受け取る

バックナンバー

 

【看護師お役立ちコラム】への応募・問合わせ

名前【必須】
電話番号
Eメール【必須】
Eメール(確認)【必須】
問合わせ・応募内容
【必須】

 

Facebook Twitter email
看護師の転職・求人。病院を動画で確認!ミスマッチを防ぎます Pagetop