看護師におすすめの転職先企業は？臨床現場から離れて医療にかかわっていく方法

看護師が臨床現場から離れて働きたいと思うケースがあります。それでも医療にかかわっていきたいときにはどのような企業に転職すると良いのでしょうか。この記事では看護師におすすめの転職先企業を紹介します。

転職して臨床現場を離れてからも医療に貢献していきたい看護師は多いでしょう。自分が医療現場で培ってきた能力を生かせるチャンスがあるのは大きな魅力です。また、医療そのものに興味を持って看護師になった人もいるでしょう。臨床現場から離れたとしても医療に貢献することはもちろんできます。看護師の経験を生かして医療にかかわる企業に転職することを検討してみましょう。

・医療機器メーカー

医療にかかわっていきたい看護師にはまず医療機器メーカーがおすすめです。臨床現場で使用してきた看護師は医療機器の操作性の良し悪しや、機能の問題などについて詳しいでしょう。実際に使ったことがない医療機器だったとしても、現場で使うことをイメージして課題点を考えられます。医療機器の企画や開発の現場で活躍すれば、より良い医療機器を現場に届けることができるでしょう。
また、医療機器メーカーのMRや営業として活躍する道もあります。医療現場のことをよく理解している看護師から説明を受けると、採用する病院やクリニックでも納得感を得られます。具体的な話をして医療機器の良し悪しを考えられるので、営業先の医師や看護師からも喜ばれるでしょう。説得力のある説明ができれば売上にもつながり、勤め先の企業からも高い評価を受けられます。張り合いがあって仕事のモチベーションも上がると期待できます。
医療機器メーカーではテスターとして看護師を採用していることもあります。試作品の医療機器を使用してみて、想定されていたような使い勝手の良さがあるかを判断したり、どのような課題点があるかを導き出したりする仕事です。看護師として現場経験がある人が担当すると信頼性のあるテスト評価ができるため、大手企業を中心として臨床経験のある看護師が重宝されています。

・製薬メーカー

製薬メーカーでも医療現場での経験を生かして、新しい形で医療に貢献できます。現場で投薬をしていた経験や、患者が薬について嘆いていたことや、薬剤師とのコミュニケーションで知った知識などを生かして働けるのが製薬メーカーの特徴です。看護師は主にMR、コールセンタースタッフ、臨床開発モニターとして活躍しています。
MRは医療機器メーカーと同じように病院やクリニックを訪問して、現場で必要とされている商品を提案したり、問題点を聞き取ったりするのが仕事です。自社の医薬品を売り込むことができれば企業から高い評価を受けられます。
コールセンタースタッフの場合には患者や医療関係者からの問い合わせに対して説明対応をするのが一般的です。患者の視点でのわかりやすい説明ができるのは看護師の強みです。また、医療関係者の視点から必要な情報をピックアップして説明できるのも、現場をわかっている看護師だからこそできることでしょう。臨床現場で働いてきた看護師が強みを生かせるのが製薬メーカーのコールセンターです。
臨床開発モニターは臨床試験が適正に進められているかをチェックするのが主な仕事です。医療現場で状況を把握する必要があるため、現場に慣れている看護師が活躍しています。投薬されている患者の看護が正しくおこなわれているかをプロの目で判断できるので、経験を生かして働ける職種です。

・メディア・出版会社

メディアや出版会社なども看護師が企業で医療にかかわりたいならうってつけです。医療や健康に興味関心を持つ人が増えてきた影響で医療にかかわる情報発信が活発におこなわれるようになっています。医療雑誌や医療新聞なども発行されていますが、テレビやラジオでも医師が登場して解説をするケースが多くなりました。また、最先端の医療に関する解説番組や、最近の医療時事に関するニュース評論番組などもあります。
看護師はこのような雑誌や番組の企画にも貢献できるだけでなく、コメンテーターやキャストとしても参画できます。看護師資格を持っているのが強みになり、拍の付いた雑誌記事や番組の制作に貢献できるのが魅力です。看護師が説明しているとわかるだけで、一般の人も説得力のある内容だと感じます。資格を生かして医療関連の雑誌や番組を通して、役に立つ情報を発信していきたいという人にメディア・出版会社は適しています。
また、出版会社ではメディカルライターを募集していることもあります。もの書きに興味がある看護師にとってうってつけで、記事を執筆するのが主な仕事になるのが特徴です。話題になっている医薬品の説明記事や、医療事故についての解説記事などを書くのが主な仕事になります。健康食品や美容化粧品についてのコメント記事を書くケースもあり、さまざまな形で医療と健康に貢献できるのが魅力です。

・システム会社

看護師がIT企業に転職するというキャリアパスも出てきています。医療システムがよく用いられるようになり、精力的に開発を進めているシステム会社が増えてきたからです。医療現場で利用する電子カルテやスマホによるコミュニケーションシステム、医療報酬請求の伝送システムなどは、現場で使う人が使いやすいように開発されるべきでしょう。看護師は医療システムに触れる機会が多いので、今までに使用してきた経験から課題を考えることができます。新しい医療システムも開発や、既存のシステムの改良などに広く貢献することが可能です。より使いやすいシステムが開発されれば医療現場の負担が軽減され、ミスも少ない医療が実現されます。
また、システム会社の営業としても看護師が活躍しています。病院やクリニックにシステムの説明に行くときに看護師が同行するだけで、情報共有がスムーズに進むからです。単独でも営業できるくらいに営業スキルを磨いて成功している人もたくさんいます。営業は成果報酬型のことが多いので、新しい契約先を手に入れるとお金になる魅力もあります。営業をすると自社システムの問題点もよく理解できるため、本当に医療現場で使いやすいシステムを追求するためのフィードバックも得ることが可能です。長期的に見て医療の効率化を図っていきたい人にとってうってつけの転職先企業でしょう。

・マーケティング会社

マーケティング会社でも医療関係者の採用が進められています。ウェブマーケティング会社や広告代理店などでは看護師が医療にかかわりながら活躍していくことが可能です。転職先企業としてはあまり注目されていませんが、看護師としての経験も資格も生かせるチャンスがあります。
ウェブマーケティング会社ではクリニックのオウンドメディアや新設のクリニックのホームページコンテンツ制作などをよく求められます。美容クリニックや歯科クリニックは競争が激しいため、競合との競争を意識したコンテンツ作成が求められるのが一般的です。この際に看護師の視点から患者にわかりやすいサービス説明のコンテンツを作成したり、看護師が監修したブログを作成したりすると強みになります。自分の医療観、看護観も盛り込んだ情報発信もできるのでやりがいがあるでしょう。
広告代理店でも美容クリニックを代表として保険診療外の医療に対応しているクリニックからの広告依頼をよく受けています。看護師の視点で広告文やクリエイティブのアイディアが出てくるとクライアントの評価が上がりやすくなります。競合が増えている影響もあって、提案力のある看護師の活躍がだんだんと目立つようになってきているのが現状です。

こんな記事/動画も見られています

こちらの本が読まれています