就職、転職は人生を左右するイベントなのでしっかりと下調べが重要です。

看護師として働いている方やこれから看護師になる学生さんは、就職先や転職に対してのビジョンをしっかりと持つことが大切になります。自分の将来像をリアルに想像し、描いた未来のようになるにはどうしたら良いのかを考えることがまず大切なことです。より良い就職先を獲得するための方法を記載したいと思います。

看護学生やすでに看護師として働いている方、結婚や出産を機に退職した看護師さんなど皆さんがかかえる背景はさまざまだと思います。今回は理想の職場を獲得するための方法をわかりやすく記載していきたいと思います。
その前に、皆さんは将来どのように働きたいという具体的なビジョンが見えてますか？自分が何に興味を持って、どの分野を極めていきたいのかをしっかりと考えることが大切です。例えば循環器という選択をしたなら、循環器の何をみたいのか、集中治療なのかリハビリなのか、手術なのかと細かく分類すると沢山選択肢が出てきます。そこを細分化することが大切なのです。
なぜかと言いますと、細分化することで自分が行きたいとおもう就職先が見えてくるからです。循環器の手術などは大学病院や循環器専門病院でないと医療器材が整っておらずそもそも手術が出来ない環境にあります。
このような場合は大学病院や専門機関を選択する必要があります。逆にリハビリの看護を勉強したと思ったなら、リハビリテーション科の専門性を特化した病院や、亀田総合病院のように呼吸器をつけた状態でリハビリをが出来るような専門リハビリ機関を持った病院もあります。ただ単純に循環器を学びたいではなく、循環器の何を学びたいのか？までをしっかりと意識していくことがより良い病院を選択する術となります。

①就職のポイント

：上記の内容が具体化したなら、自分が学びたい専門分野をもっている病院を選択していきましょう。
・大学病院などは関東では東京、関西では大阪が求人数も多く、比較的に受かりやすい傾向があります。私が知っている中で42歳の男性看護師が新人として採用された例もあり、都心部の大学病院では年齢だけでなくやる気も十分に考慮してもらえます。
・独立行政法人機構は全国に展開する元国立病院機構です。注意点は全国をブロックとして分けてあるので、自分が就職したいと思ったらそのブロックがどこに位置するのかをホームページなどで検索しておきましょう。
・総合病院などは独自の募集要項をもっていますので、その病院に直接問い合わせたり資料請求を行うとよいと思います。
どの病院においても事前に見学をしておくことをお勧めします。ただし、今現在は新型コロナウイルス感染症流行の為、見学などが出来ない場合が多いのが現状ですが、しっかりと自分の意思を示すうえでも連絡をとっておくことが重要です。

②面接の身なり：

当たり前のことですが、女性は派手な髪の色ではなく黒っぽく清潔感がある格好をしましょう。中には茶髪でばっちりメイクで来られる方もいます。どんなに優れていても、面接は試験です。社会人としての身なりを整えておくことも試験の合格点をもらううえで大切なことになります。男性も清潔感のある髪型で、黒髪で長すぎない髪型が良いでしょう。スーツはアイロンをかけてしわをしっかりと伸ばし、細かいところまで清潔感を意識するようにしてください。男性はスーツのズボンの折り目がしっかりとつくようにアイロンを掛けましょう。あとは靴下です。私が経験した面接ではくるぶしソックスに革靴を履いた男性が面接に着ました。座ったら足元は丸見えです。病院や会社であり組織です、面接試験で身だしなみすら整えることが出来ない人は、その時点で厳しい評価をされることもあります。看護師は医療職で生活感や透明性を求められる職業ですので意識しておくことをお勧めします。

③面接：

履歴書に記載した内容をしっかりと覚えておきましょう。看護学生は学生時代に行った行動や、学生時代に取得した資格などがあると面接官が興味を示すのである程度の医療資格は学生の間から取得しておくと良いでしょう。学生でも取得できる資格としては上級救命講習やBLSプロバイダーなどがあげられます。面接では、質問に対してきちんと返答が出来るか、まとまった回答になっているのかを確認されます。面接官は、質問に対する返答がおかしな内容であっても、それを追求するようなことはありません。上手く回答出来た！ではなく、具体的に考えて回答することが出来ないとして評価をします。面接を受けるかたは、事前にこんな質問が来るのではないかと回答を用意する傾向にありますが、一般的に長所や短所、看護感、自分が組織に属することで何をしたいのか、また就職させることで病院にどのようなメリットがあるのかなどは想像できる質問になります。それ以外の質問が来た時に今まではテキパキと返答出来ていたが、ちょっと変わった質問をすると返答できなくなることがあります。面接ではきれいに作られた内容ではなく、あなた自身の意見や方向性を知りたいため、質問に対して考える時間は少し要しても構いませんので、相手が知りたがっている回答をおこなうことを意識してください。緊張で頭が真っ白になり何も考えられないという人もいますが、繰り返し練習を行うことである程度は克服することが出来ます。知り合いや学校の先生などを相手にして面接の練習相手になってもらうことはとても大切なことです。練習で出来ないこと本番では出来ません。

④履歴書：

独立行政法人機構は所定の履歴書がありますので、ダウンロードを行い期日までに送付するようにしましょう。大学病院や総合病院では一般的な履歴書でOKな場合もあります。面接官からすると「履歴書は嘘をつかない」と言うほど重要なものになります。資格や特技など自分が武器とする内容をアピールする場面にもなります。その為既卒の看護師さんは職務履歴書を別に用意して記載することをお勧めします。履歴書は手書きがお勧めですが、職務経歴書はパソコンで記載しても構いません。むしろパソコンの方が見やすくて好まれる傾向にあります。職務経歴書では何科にいたのかだけでなく、どのような疾患の患者さんを看護したのか、医療機器はどのようなものが使えるのか、どんな看護を行ったのかを細かく記載するとアピールポイントになります。しっかりと自分が行ってきた経験を記載しておくことをお勧めします。

⑤自己分析：

自分を客観的にどのように見れているかがポイントです。資格を多く保有している人は、「探求心が強く自分の興味を持ったことに積極的にチャレンジし、今までさまざまな資格を取得しました。」と分析します。ここまではとても良い取り組みを行っていると面接官も感じるのですが、面接官から「逆に興味を持たなかった分野に対しては何もしないんですか？」といわれると一気に形勢逆転されてしまいます。得意分野を上手く表現するだけでなく、その部分から逆に不利になる部分に対してどう対処するのかもしっかりと分析しておくことが大切です。いやらしい質問だと思われるかもしれませんが、リアルに面接官は重箱の隅を楊枝でほじくるようなことをして心理にゆさぶりをかけてきます。一例としては、「心配性な部分が人より強く、苦手とする部分に対しては資格を得ることで自分自身の強みに変えれるのではないかと努力をしています。」と返答することで得意分野に対して上手く苦手分野を克服するという形にもとらえられ何もしないわけではなく努力をしているという意味を含む回答になります。自己分析とは自分の弱点をしっかりと把握し、それに対してどのように取り組むのかのビジョンをしっかりと表現できるようにしましょう。身振り手振りが中に入る人がいますが多少なら問題ありません。しっかりと視線を相手にむけて、はっきりと返答することを意識しましょう。

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