新卒看護師が就職するための流れと履歴書の書き方を解説・就職お役立ちコラム

#1640 2021/11/22UP

新卒看護師が就職するための流れと履歴書の書き方を解説

新卒看護師さんに向けて履歴書の書き方をまとめました。履歴書の形式やサイズ、送り方まで項目別に解説。印象を良くする証明写真の撮り方やパターン別の志望動機例、長所を伝える自己PRの例文は必見！新卒看護師さんの就職活動を後押し出来ると思いますので就職活動に役立ててください。

就職活動前の履歴書作成時の基本のチェック

就職活動が始まると、必ず準備しなければならないのが履歴書です。履歴書といっても様々な種類や形式、サイズがあって悩むことも多いでしょう。まずは履歴書の種類やサイズについて解説します。

就職活動前にチェック！履歴書の形式とサイズ

履歴書には大きく分けてJIS規格と自由形式があります。
JIS規格とは日本産業規格（Japanese Industrial Standards）の略であり、日本のごく一般的なテンプレートです。学歴・職歴、資格・免許、志望動機、本人希望記入欄など、バランス良く記入することができます。どの履歴書を使用するか迷った際には、JIS規格を選択すると良いでしょう。

一方で自由形式の履歴書には、様々なテンプレートがあります。志望動機欄が大きなテンプレートであれば、明確な志望動機と熱意を伝えるのに適しているでしょう。また自己PR欄が大きなテンプレートであれば、自分のスキルや長所を精一杯アピールできます。
インターネットの求人サイトなどで様々なテンプレートの履歴書をダウンロードすることができるので、自分の強みを活かせるフォーマットを選ぶと良いでしょう。

なお履歴書のサイズは、一般的にA4サイズ（210×297mm）とB5サイズ（182×257mm）があります。サイズ指定がない場合どちらを選んでも問題ありませんが、A4サイズの方が各項目の記入スペースが広いため、内容を充実させたい人はA4サイズがおすすめです。

手書きかパソコンか

履歴書の形式や提出方法に指定が無い限り、履歴書の作成は手書きとパソコンのどちらでも問題はないでしょう。しかし指定がない場合は、手書きにするのが無難といえます。理由としては未だに「履歴書は手書き」という認識が一般的であり、「手書きによる履歴書の方が印象が良い」と考える採用担当者もいるからです。また字が上手でなくても丁寧に読みやすい字で書くことで、誠実さや真面目さ、礼儀正しさをアピールできます。

なお書き損じてしまった場合には二重線での訂正はもちろん、修正液や修正テープの使用は控えてください。「丁寧に書いていない」という印象を持たれる懸念があるため、必ず新しい履歴書に書き直しましょう。

就職活動前にチェック項目別書き方のポイント

ここでは履歴書の項目別の書き方を解説します。注意点やマナーを理解し、間違いや漏れがないように注意して作成しましょう。

日付

履歴書を作成した日付ではなく、持参する日付を記入します。
郵送の時は投函する日付を記入してください。

生年月日

和暦・西暦どちらで記入しても良いですが、必ず書類全体で統一してください。
なお学歴・職歴は和暦で書くことが一般的なため、生年月日も和暦で統一するとよいでしょう。

氏名

見やすく大きな字を心がけ、苗字と名前の間にスペースをあけて記入します。
「ふりがな」とあればひらがなで、「フリガナ」とあればカタカナで記入してください。

住所

都道府県からマンション名まで省略せずに記入してください。
ふりがなは都道府県と市区町村（番地の前）まで記入します。
なおマンション名に難しい漢字が入っている場合は、マンション名にもふりがなを振ります。

連絡先

繋がりやすい電話の番号を記入します。
メールアドレスは「数字の0・英大文字のO」「数字の1・英大文字のI・英小文字のl」など、読み間違いがないように注意して記入してください。

学歴・職歴

一行目の中央に「学歴」と書き、二行目から学歴を記入していきます。
新卒の場合、学歴は中学校卒業以降を記入するのが一般的です。
学校、学部、学科、施設は省略せずに正式名称で記入してください。
なお看護学校は在学中なので「卒業見込」と書きます。
職歴は社員として勤務した場合のみ記入。アルバイト経験は記入しません。

免許・資格

免許・資格は正式名称で、取得年月順に記入をします。
年月は試験合格日ではなく、証書に書かれている年月となるので注意が必要です。
また取得見込みの場合は「◯◯年◯月看護師免許取得見込み」と記入します。

志望動機

志望動機は病院が重要視している項目です。
「看護師になろうと思ったきっかけ」や「なぜこの病院を選んだのか」などしっかりと記入しましょう。どこの病院にもいえるような漠然とした内容はNGです。

自己PR

自分の長所やスキルをアピールする項目です。
看護学生は職歴でのアピールができないため、自分の性格や過去の経験を交えて具体的な内容を記入します。その際に「看護師として働くうえで役立つこと・貢献できること」に繋がるように意識して、記入することが大切です。

印象を良くする証明写真とは

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履歴書の中で唯一ビジュアルや雰囲気を伝えることができる証明写真。特に看護師は人と接する職業のため、好印象を与える写真は履歴書において重要な項目といえます。
履歴書の証明写真にも守るべきルールやマナー、綺麗な撮り方があるので確認しておきましょう。

サイズ

履歴書写真の規定サイズは、JIS規格の場合縦4cm×横3cmです。必ず枠に合わせたサイズの写真を貼ってください。
写真館で撮影をする時は、履歴書用であることとサイズを伝えましょう。もし撮影した写真が大きすぎた場合は、写真館の専用カッターで裁断してもらうのがおすすめです。自分でサイズを調整するとバランスの悪い写真になる可能性もあるため、撮り直すことをおすすめします。

髪型や服装

証明写真の髪型や服装は、基本的に面接時の身だしなみと同じです。シャツだけでなく、黒や紺のスーツまたはジャケットを必ず着用しましょう。
長い髪は束ね、前髪は目にかからないようにしてください。派手なアクセサリーや濃いメイクは避け、姿勢を正し、自然な笑顔で撮影しましょう。

写真を撮る際のポイント

証明写真は写真館で撮影するのがおすすめです。スピード写真と比べると値段は高くなりますが、クオリティの担保はもちろん、顔色や肌荒れなどの簡単な修正（レタッチ）も行ってくれます。
写真の背景は青・白・グレーから選択しましょう。薄い色味の青やグレーは、顔色や表情がはっきり写る傾向にあるのでおすすめです。白の場合は白シャツ×白背景となり、明るく写り過ぎる場合があるので注意しましょう。
また履歴書の種類や企業によって写真サイズが異なることがあるため、写真はデータ化して持っておくとサイズ変更が容易で便利です。

注意点

必ず3か月以内に撮影した写真を使用するようにしましょう。
写真裏には学校名と氏名を記入し、しっかりと糊付けをして剥がれないように注意してください。
スナップ写真の切り抜きやプリクラ、一度別の物に貼った証明写真を剥がして再利用するのはNGです。

パターン別の志望動機例

志望動機は志望先の病院の情報をしっかりと調べた上で記入しましょう。いくら素晴らしい内容の志望動機でも、志望する病院の特徴とマッチしていなければ台無しです。ここでは病院別の志望動機例を紹介します。

大学病院や総合病院に応募する場合

私は幅広い知識と判断力のある看護師を目指しています。病院説明会の際に、貴院はラダーシステムによる教育体制が充実していることや様々な診療科目で連携してチーム医療を行っていることを伺い、豊富な知識を吸収できる環境だと感じました。私は1つの科目を専門に学ぶよりも、まずは様々な科目に触れて実践経験を積みたいと考えています。基礎的な疾患から専門性の高い疾患、さらにどんな救急患者も断らずに受け入れる貴院で多くの経験を積み、経験に基づいた的確な判断ができる看護師になりたいと考えております。

中小規模の病院に応募する場合

私は患者様とのコミュニケーションを大切にし、安心・信頼してもらえる看護師を目指しています。貴院では「地域に根ざしたホームドクター」という理念を掲げており、安心と信頼を軸に患者様に寄り添った医療を提供されています。病院見学の際に看護師さんと患者様がコミュニケーションをとっている姿を拝見しましたが、患者様の笑顔からとても信頼されている様子が伺えました。病気のケアをするだけでなく「信頼される看護」を貴院で学び、患者様にとって気軽に相談のできる身近な看護師になりたいと考えております。

専門性の高い病院に応募する場合

※精神看護を志望する場合の例文
私は看護実習の時に初めて精神疾患を持つ患者様と接し、患者様一人ひとりがそれぞれ強いこだわりを持っていたり苦悩を抱えていることを知りました。その経験から看護技術はもちろんですが、患者様の気持ちに寄り添い心の支えになる看護師になりたいと思うようになりました。病院説明会の際に、精神分野に注力した貴院には様々な症状の患者様がいらっしゃることや、精神科認定看護師さんが活躍していることを伺い、豊富な知識を吸収できる環境だと感じました。精神看護の場面では患者様のニーズの汲み取りに苦戦する事もあるかもしれませんが、一つひとつの課題を乗り越え、貴院で患者様の心を支える精神看護師のエキスパートになりたいと考えております。

長所を伝える自己PRの例文

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自己PR欄は志望先に自分をアピールする絶好のスペースです。しかし、ありきたりな内容ではアピールどころか採用担当者の印象に残りません。看護学生は職歴でのアピールができないため、「看護師として働くうえで役立つこと・貢献できること」に繋がるような内容を意識して記入していきましょう。

協調性がある

私の長所は協調性があることです。私は学生時代に吹奏楽部に所属していたのですが、吹奏楽はお互いを尊重しあうことで、息のあった演奏ができます。最初は個々の演奏に手一杯で、全員での演奏は困難な状態でした。その際私は全員が話し合いをできる場を設けることで、それぞれが意思疎通をできるように努めました。その結果全国大会に出場でき、これ以上ないほど息の合った演奏をすることができました。私は看護師として患者様のケアをする上でも、チームワークが重要だと考えております。私は患者様の意思を尊重した医療を提供する貴院で、他の医療スタッフと協力して質の高い看護を提供したいと思っております。

柔軟性がある

私の長所は柔軟性を持って対応できることです。私は飲食店でアルバイトをしていたのですが、スタッフはホールとキッチン、それぞれに決まった役割があります。私はホール担当でしたが、お客様の込み具合や注文の提供時間を見て、キッチンのサポートに入ることもありました。その結果、お客様をお待たせすることなく、他のスタッフからも助かったと声をかけてもらうことが多かったです。常に周りの状況を冷静に判断し行動を起こすことは、看護の場面でも重要だと考えております。私は様々な症例の患者様のケアをしている貴院で、柔軟性のある質の高い看護を提供したいと思っております。

リーダーシップがある

私の長所はリーダーシップがあることです。私は学生時代に陸上部の部長をしていました。陸上は個々で行う競技が異なりますが、どの競技においてもチーム全体のモチベーションを高くすることがとても重要になります。しかし個々の結果が重視されることが多い陸上競技では、伸び悩み落ち込む友人もいました。その時私は、競技は違えど必ず2人で話す場を設け相談にのっていました。その姿を見て他の友人たちも自分の競技だけでなく、全員が全員を思いやり、協力するような体制になりました。人間関係を円滑にすることは、社会でも重要だと考えております。私は持ち前の行動力とリーダーシップを活かして、貴院で率先して行動できる看護師になりたいと思っております。