転居するタイミングで転職希望。いつから転職活動は始めるべきか

・転職したいが、転居時期が未定！

例えば、結婚のために転居をする場合、全く土地勘がないところに行くことが予測されます。彼がすでに住んでいるなどで多少住むところがわかる場合には前もって情報収集もできるでしょう。

 しかし彼の転勤を機に結婚、そして自分も彼についていくという場合は、本当に土地勘がない場所に行かなくてはいけないのです。土地勘がない場所で、病院を探し転職情報するのは簡単ではありません。しかし自分としては転居してもすぐに働きたいと思っている場合、転職活動はいつから始めるといいでしょうか。

 

現在は人材紹介会社、転職サイトなどで転職の求人情報を知ることが出来ます。そのため、まだ転居時期がはっきりしていないけれど転職に関する病院の情報収集だけはしておきたいという希望もあるでしょう。

 もしも病院や求人の情報収集だけを早くしておきたいという場合は、転職サイトを通じて情報収集することは可能です。しかしこの時に、転居時期は未定であることは担当者にきちんと伝えておくことが大切です。

 

その具体例を紹介しましょう。

 ・事例から見る転職時期の検討

転職サイトを見ていると、求人情報は次々と更新されていきます。人気のある病院、給料やその他条件の良い病院は求人情報が出ても、すぐに採用者が決まってしまい募集終了になることも少なくありません。

 転居や転職時期は具体的に決まっていないが情報収集だけはしているという時期に、どんどん良い条件の求人が募集終了になっていく過程を見ていると、少し焦りが出てくるのではないでしょうか。

 しかしそんな時期こそ焦りは禁物です。なぜなら、焦って具体的な話を進めてしまうと、結局転職をする前に「話はなかったことに…」なんてこともありうるからです。

 著者である私が経験した事例でも、結婚が決まり転居をするけれど、具体的な時期は決まっていないという段階で、転職サイトから求人に対する問い合わせがありました。

 求人を出している病院としては、看護師が足りない、即戦力が欲しいと思っているので、いつでも看護師の応募を受け付けている、しかもできれば早い段階で…と考えていました。

 しかし転職サイトからの情報を聞いてみると、実際にその看護師が転居するのはまだまだ先になりそう…という段階だったので、「実際に転居が決まってからお問い合わせください」と返事をしたのですね。

 では、その後実際に転居が決まってから問い合わせがあったのでしょうか。実は、連絡がありませんでした。このように、問い合わせは来るのですが、実際に転居が決まった段階で、面接を受けるというところまで進むケースは多くありません。

 おそらく、転居までにいろいろな情報収集をして、さらに良い求人を探すことが出来たのでしょう。どの病院に転職するかということは、本人の自由ですから。

 ただ求人の話を持ち掛けられた病院側としては、問い合わせがあったということは、看護師が来る可能性もあるかも。人手が足りないから良い看護師なら受け入れたいなと少し希望を持ってしまうこともあるのです。そのため、その後連絡が一切ない場合、やっぱりなと落胆せずにはいられないのです。

 また転職サイトに対しても、もう少し計画性をもって求人の問い合わせをしてほしいと、少し不信感を持つことも。なぜなら、転職サイトは、転職希望のある看護師をどんどん売り込もうとするから。転居の時期は決まっていないけれど、転職することを前向きに検討されているといったことや、経験豊富な看護師さんと売り込みをかけてきます。当然ですね。転職が実際に決まると、仲介料や成功報酬を受け取ることができるのですから。

 看護師は、気軽に転職サイトに応募して情報収集することが多いですが、やはり転職を受け入れる側は、早く看護師が来てくれることを期待しています。転職サイトも転職が成功することを目的としているので、出来れば少し具体的な転居・転職の時期や方向性が決まってから問い合わせをするのがベストかなと感じています。

 ・早すぎる問い合わせから実際の転居までに気がかわる看護師

転居日が未定だとする看護師がいる一方で、結婚をする、実家に帰るために具体的な日にちを決めているという人もいます。しかし、その日がまだまだ先という場合もありますね。

 現職である病院を辞めるためには、早く申し出ておく必要がありますし、結婚をする場合は、お互いの日程調整が必要なので、転居するのは半年後…という場合もあります。

 具体的な日にちが決まっている場合は転職しやすいのでは？と思われがちですが、これもあまりに早い問い合わせは避けたほうがいいでしょう。

 なぜなら、結婚をするから新しい地での転職を希望しているという人の場合、やっぱり夫婦二人の生活を楽しみたいから転職はしない、もしくは赤ちゃんが欲しいから転職をしないと気がかわることもあるからです。

 現職を辞めて実家に帰ろうと決めている人もいますが、この場合は、結婚とは異なり、自分一人の問題となります。これまで経験を積んできた病院を辞められると、病院側も困ります。もしも働くことに不満があるならば、労働条件や給料条件を見直すといった対策を取るかもしれません。

 または説得に説得を重ねられ、やはり退職することをやめる、また実家には帰らず今のまま病院に残って頑張るという決意をする人もいます。この場合、転職を見据えて、実家に帰ったらお願いしますと早い段階で伝えていたにもかかわらず、それがキャンセルになることもあるのです。

 このようなケースも実はたくさんあります。「この前のお話はなかったことに…」と転職サイトから連絡が来る場合はまだ良いケースで、多くの場合は、自然消滅する話が多いです。

 ・転職サイトは気軽に応募できるが、今一度考えてみよう

上記のように、転居に合わせて転職をしようと考えている時には、転職サイトの利用は便利であるといえます。しかしながら、もしも転居の時期が具体的ではない、未定であるという場合には、早急な行動は慎んだほうがいいかもしれません。

 転職サイトというのはたくさんあるし、無料登録で活用することが出来るので、転職を考える看護師は気軽に利用することが出来ます。今や、転職活動の第一歩が転職サイトの登録といっても過言ではありませんね。

 しかし自分で自由に求人を探すのはいいとしても、具体的なことが決まっていないのに、問い合わせをするというのはよく検討してからにしましょう。

 社会人として大切なことは信用、信頼です。自分の思っていることを口に出すことで、相手の気持ちはどんどん変化していきます。転職という言葉を出すと、相手の病院も期待することでしょう。

 しかし転職に対して本当に不安があるという場合はどうしたらいいのでしょうか。その場合は、転職サイトの担当者と相談するだけにとどめ、実際の問い合わせは具体的なことが決まってからと保留しておいた方がいいのです。

 いざ転居の時になったら、好条件の求人がなくなってしまうのではないかと焦りを感じるかもしれません。しかしそのような求人は縁がなかったということ。きっぱりとあきらめる気持ちも大切です。

転職の時期に出会った求人に縁があるし、もしもそれに納得できなかったら、良い求人が出てくるまで待つというのも一つの方法です。

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