こんにちは。看護師歴8年目(その内准看護師歴5年)の男性です。今回はアセスメントについて話をしたいと思います。看護師を目指している学生さんや実際に働いている方にとっても永遠のテーマではないでしょうか。私も学生時代から今も正直言って苦手で日々悪戦苦闘の日々です。そんな私が日々どのようにアセスメントについて考え、働いているのかを共有し、みなさんの学び、発見に繋がればと思います。
アセスメントとは一体何者なのでしょうか。
教科書や実習など様々な場面でよく見ると思います。ある文献から引用すると「アセスメントとは、看護過程(情報収集、問題点の抽出、看護計画の立案・実施・評価)におけるプロセスのひとつである。」と書いてあります。 つまり対象者から得た主観的情報と医療者の観察から得た客観的情報を解釈、統合しながら対象者を取り巻く看護上の問題点を理論的に分析することになります。 ここでいう主観的情報とは対象者自身の主訴、言動(痛みや苦痛、悩みなど)。客観的情報はバイタルサインや検査データ、表情、皮膚や廃液の状態など看護師が判断できるものなどが考えられます。 これらを総合的に考えることでアセスメントになるのです。簡単に述べましたが実際にしてみるととても難しく総合的な能力が必要となります。 実習でも日々考えさせられるのですがいつも頭を悩ませてた記憶があります。
そんな私がどのようにアセスメントをしているかというと、やはりまずは勉強だと思います。
解剖生理学がメインでありやはりそこが理解できていないと臨機応変にアセスメントできないと考えるからです。 ただテストの答えだけ覚えていても意味がないのと同じでなぜそうなるのかまで考えないとダメだからです。 一つ事例を出すとすると同じ誤嚥性肺炎でも年齢や基礎疾患、生活背景、食事形態など全てが合致する人なんていないのでアセスメントも全く変わってきます。 しかし誤嚥性肺炎のメカニズムが理解していないと他の背景を理解していたとしても肝心なアセスメントが抜けてしまうのでやはり解剖生理学を学生の間からしっかり学ぶ必要があるのではないかと私は思います。 テストの時だけ勉強しても絶対忘れてしまうので実習で受け取った患者さんでしっかり勉強すると何年経ってもそのことは頭に残りやすいのでおすすめです。
次はいろんな人の記録に目を通してみることです。
理由としてはアセスメントは人によって違うことがあります。 自分の頭の中では限界があるので人の頭の中を覗くという意味です。そうするとこういう考え方もあるんだなと参考になると思います。完全に丸写しだと理解にはならないのでなぜそういうアセスメントにたどり着いたかなど実際に記録を書いた方に聞いてみるのもいいと思います。実際私もSOAPを書くのが苦手で先輩の記録を見て日々勉強することで少しずつですが慣れてきた印象です。他には語彙力も必要となるので本を読んだり人とコミュニケーションをとることだと思います。 「このことが言いたい、書きたい」と思っても言葉が分からないと伝わらないので用語がわからない時はそのままにせず調べて用語で記録し、言葉の引き出しを増やすことでアセスメント能力が向上することに繋がると思います。
次のコツはいつでもできることです。
それはどんな事にも「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つ事です。私たちの身の回りには色んな常識があり、それは自然と身についていることが多いです。当たり前であることに対しても理由を考える癖がつけば患者さんに対しても「なぜそう思っているのだろう」「なぜこのような症状が出ているのだろう」.と自然に考えることができると思います。 実際私もテレビやスマホの画面を見てなぜ画面が写るのだろうかという疑問やなぜ株が下落したのだろうか、なぜコロナ禍における情勢は好転しないのかなど挙げ出したらキリがありませんが疑問に思うようになったと思います。 解決までには至らないことも多々ありますが看護において疑問に思うことは「気付き」となり患者さんの異常の早期発見に繋がるのです。 よく私がお世話になった先生が仰っていたのが「看護は身の回りにたくさんあるから常にアンテナを張りなさい。」という言葉です。アンテナを張るということは観察力を高めることであり看護は観察から始まるのでとても重要なのだなと今思い出しても大切な言葉として残っています。
アセスメントをするには情報が必要不可欠です。
たくさんあればいいというわけでは無く、取捨選択も必要ですがまずは情報収集を上達するために日頃から人の表情や色々なことに目を向けてみてはどうでしょうか。そうすると「だからこうなるのか」という場面も増えてくると思います。 そうすると引き出しが増えて自分のアセスメントがより深くなると思います。という風に色々話しましたが理論づけてアセスメントできる場面ばかりとは限りません。 例えば急変は瞬時に状態をアセスメントし、的確な処置、看護が必要となってきます。いちいちアセスメントして時間が経過すると患者さんの命に関わります。 瞬時にアセスメントする能力を身につけるのはとても難しいのでベテランになってもあたふたされる先輩もたくさんいますし実際私も不慣れです。 なので先述したように日頃からアセスメント能力を養うための行動の積み重ねがとても大切なのです。 しかし頭の中でアセスメントする能力が養えても実施できないと意味がありません。例えば心臓マッサージや挿管などです。 これは経験しかないのかなと思います。 ただ何となくやるのではなく自己学習と復習をして毎回スキルが上がるような日々を過ごしましょう。 ここまでたくさん話しましたがいかがしょうか。 正直ここでは言い足らない事もたくさんあります。アセスメントとはというテーマは看護師にとって永遠のテーマであり答えは人それぞれなのだと思います。 性格がとても出ると思うので自分色の看護を患者さんに安心、安全に提供できるように頑張りましょう。コツも向き不向きがあるのでまずは基本的な勉強から頑張りましょう。 私も1年目は何もかもが初めてでアセスメントする余裕もなかったです。学生の時にもっと勉強しておけばと後悔することがあります。プリセプターの先輩にもたくさん指導いただきなんとか今まで看護師として働いています。慣れてくると頭の中でスーッとアセスメントができるようになると先輩に言われましたが正直そんな自信はありません。でもそんな看護師になりたいと思って勉強したりサイトや看護師の勉強会に参加して少しでもアセスメント能力に繋がるようにしています。 いろんな研修に参加したり勉強をする。 怒られる。ご飯を食べる。寝る。話す。トイレ行く、、、、など看護はこの世の中全てであり全てに対して疑問を持つこと、そして解決して自分の知識にしてアセスメント能力を高めていきましょう。 世界はコロナで感染者が沢山出ています。看護師がよりピックアップされることが増えており責任感も増しています。 知らないじゃ済まないので自分がプロである自覚を持っていきましょう。自分自身が体調を崩すと意味がないので体調管理をしっかりとしてワークライフバランスも整えて自分のペースで勉強し、日々研鑽できる看護師になれればとても素敵だなと私は思います。一緒に頑張っていきましょう。
まとめ
日々何事も疑問に思うこと。分からないことをそのままにしないこと。必ず解決し自分の言葉で落とし込むこと。そして世の中で当たり前にしていることであるご飯を食べる。寝る。話す。トイレ行くなど看護はこの世の中にたくさん散りばめられており、ヒントは沢山あります。それらを自分の知識にしていくことでアセスメント能力を高まるのではと思います。
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