看護師として働く際には、人間関係は避けて通れない重要な問題です。人間関係を上手く取れるか取れないかで長く仕事を続けていけるかの指標にも繋がります。新卒看護師・転職看護師、それぞれの立場で知っておいた方が良いことをお知らせします。アが必要なのかなどしっかり考え診断することが重要なのです。
一言で「人間関係」と言っても漠然としていて、何をどうすればよいかわからないと思います。
特に看護師の場合は仕事内容にもよりますが、ハードな職場環境だと患者さんには見えない部分で当たりのキツい看護師は必ずいます。
新人で就職しても、転職で中途採用の場合でも、初めはプリセプターがつくのでそこから人間関係の第一歩が始まります。
ここでは、就職したばかりの場合と、慣れた頃の場合の2パターンをご紹介したいと思います。
まず新人看護師の場合、大抵は新人看護師が若くプリセプターは中堅看護師から選ばれるので、新人看護師より年上が多いと思います(中には一念発起して人生経験を重ねてから看護師になられる方もいるため一概には言えませんが・・・)。そして中途採用の転職組は(年齢で一括りにはできませんが)、プリセプターよりも転職してきた看護師の方が年上の場合も多々あると思います。
そんな事情を踏まえた上で私の経験上知っていたほうがよいパターンをご紹介させていただきます。
まずプリセプターが自分より年齢が上で看護師経験が豊富な場合です。その場合は、プリセプターを中心に仕事を展開するように心がけましょう。
例えばプリセプターがAさんでチーム内看護師がBさんとした場合、AさんとBさんが同じ看護手技で違う方法を新人看護師であるあなたに教えたとします。その場合はAさんの方法で手技を覚えることで統一しましょう。
些細なことですが、チームナーシングで仕事を行う場合は、最初にぶつかる壁がプリセプターと他の看護師との教え方の違いです。もしかするとBさんの方法が合理的でスムーズかもしれません。しかし、プリセプターとして任命された以上は、新人さんに教えるためにプリセプターもかなり勉強して教えているはずです。まず始めの人間関係の構築として、プリセプターから信頼してもらいましょう。
次に転職で中途採用になった場合です。
あなたが看護師経験が浅くプリセプターが年上ならば新卒看護師と同じようにプリセプター中心の仕事展開を心がけるとよいでしょう。
しかし、転職組にはもう一つのパターンがあります。
それが転職したあなたの方が看護経験が長く、プリセプターは年下の看護師という場合です。
実はこのパターンは案外多く、そしてトラブルの火種になりうるパターンなのです。あなたがこのパターンに当てはまるのならば、まず一番心がけてほしいこととして、プリセプターが年下でも敬語で接することです。敬語で接すれば態度も高圧的になることはなく、相手との距離も近くなりすぎることはないでしょう。
プリセプターも転職組の経歴は知っています。その上で警戒しながら教えてくれるか、もしくはマウントを取りながら教えてくれるか、それとも優しく教えてくれるかはプリセプターの性格によるものなので、どんなプリセプターなのか当たらなければわかりません。
それでもどんな人にも無難で問題なくやり過ごすには、「敬語」と「低姿勢」を貫くことです。
仕事は慣れてしまえば自分流でペース配分も思うようにできてくるものです。しかし、始めの導入編を間違えてしまうと職場での立ち位置が微妙なままで、要らないストレスまで抱える羽目になりかねません。それを少しでも避けるためには、始めの人間関係がとても大事です。
受け入れる職場の方もなるべく職員の流出は避けたいので、プリセプターには人当たりの良い経験豊富な人材を選んでつけてくれると思います。
しかし、プリセプターにも合う合わないがります。一概に新人や転職組に「良い人」を当ててくれるとは限りません。
そういった場合でも使える方法が「敬語」と「低姿勢」です。
相手の立場になって考えると一番分かりやすいですね。
もちろんベテラン看護師で最初から実力を発揮して敬語も低姿勢も必要なし!という人もいるでしょう。でもそれはひと握りの人です。大抵は初めての職場で、全く知らない環境に飛び込むわけですから初めからリラックスできるわけがありません。
教えてもらう自分も、教える方の相手も気持ちよく仕事を行うためには、相手を尊重する態度が大事ですよね。
必要以上に仲良くしなくても、最低限の礼儀をわきまえていることで相手からも尊重してもらえます。そこから一歩を始めるとスムーズに職場環境に慣れることができると思います。
かくいう私も現在成人した娘と大学生の娘を抱えた現役母ナースです。看護師という国家資格がありながらも、子どもの成長過程に合わせて転職を余儀なくされた経験者です。
今までブランクなく仕事をしていたため、新卒の気持ちから始まり、プリセプターとして新卒、年上看護師と接したこともあります。そして逆の立場もあり、転職先で年下のプリセプターに当たったり、ベテランの先輩看護師がプリセプターだった時もありました。
一つの病院で長く務めるのもキャリアとして立派だと思います。
しかし、場合によっては結婚・出産・子育て等で同じ職場にいられないケースもあります。もしくは人間関係で退職したり、家族の事情で仕事が出来なくなることもあるかもしれません。ブランクありながらも再度看護職に復帰を試みている人もいるでしょう。看護師は資格があるため就職には困りませんが、就職したその先が続くかどうかが問題です。
どんなスキルがあっても、患者さんとの接し方が良くても、職場内で孤立してしまっては長続きしません。
そして慣れてから見極めたい職場の人間関係をご紹介します。
たまに看護の職場で見かけるのが「マウントナース」と「腰巾着ナース」です。
「マウントナース」は読んで字のごとく何事もマウントをとってくるナースです。こういうタイプはまず相手を否定しかしません。どれだけ頑張っても揚げ足取りをするだけで、何かきっかけがなければ立場を変えてくることはないでしょう。
対処方法は簡単です。相手にしないこと。
もちろん新人・転職した場合は全く相手にしないわけにはいきません。その時に使うのが「敬語」と「低姿勢」です。余計なことは一切必要ありません。相手にしてしまうと良いことでも悪いことでも注目されてしまうので、必要時以外は接触しないことをお勧めします。
「腰巾着ナース」は少し「マウントナース」にも関わるのですが、強いものについていくタイプの人です。
もし職場内でリーダー的な(ボス的な?)ナースがいると、そこにくっついて回るタイプのナースです。これは面白いことに、リーダー(ボス?)が変わるとすぐ新しいリーダーについて回りだします。このリーダーが「マウントナース」なら、ここに「腰巾着ナース」がつく構図になります。
対処法は「当たらず障らず」しかありません。
このパターンは職場選びにも大きく関わりますが、「マウントナース」に「腰巾着ナース」がついて幅を利かせている職場であれば長くいる必要はないでしょう。
大体ブラックと呼ばれている職場では、このパターンの構図がよくみられています。
管理職でも見抜けず、職場内の空気が淀みます。大概新しく入ってくる職員は長続きしません。
もし離職率が高い職場なら、結構このパターンを見抜けずに職場いじめが横行している場合もあると思います。
職場の人間関係はとても大事ですが、自分を歪めてまで我慢する必要はありません。
始めの掴みとして「敬語」と「低姿勢」は大事です。そこから始めると大概慣れた頃には職場に馴染んでいる自分がいると思います。しかし、自分の努力と無縁の部分で人間関係が上手くいかない場合もあります。
時に出会ってしまう「マウントナース」と「腰巾着ナース」は、プリセプターが外れた時に見極める指標として書きました。
こればかりは働いてみないと分からないので、是非パターンとして覚えておいていただけると幸いです。
まとめ
いかがでしょうか?就職したとき、転職したとき、そして慣れてきた時の職場の人間関係の見極め方と対処法としてのコツを書いてみました。恐らく一般的な対処法となんら変わらないと思われるでしょう。それでいいのです。しかし、医療現場ではその「一般的なこと」が忘れ去られることが往々にしてあります。そんな時ふと「こんな記事もあったなぁ」と思い出してみてくださいね。読んで頂きありがとうございました。
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