ルーチンケア+個人の特性を盛り込む

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#1470 2021/06/07UP
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同じ疾患で入院している患者さんでもその人の年齢や性別、家族背景、他の既往歴などで少しずつアセスメントが変わってきます。同じ疾患なので基本的な症状に関するアセスメントは同じようなところに重点を置いて看護していきますが、背景が違う部分のアセスメントで個別の看護になってきます。

まず、就職先にもよると思いますが、科別に病棟が分かれていることが多いと思います。
入院してこられる患者さんの疾患もその科に特化した疾患で入院されるので基本的な疾患に関するアセスメントは似てくると思います。
ただ、既往歴によって他の症状の観察が必要になったりしてくるので事細かに情報を取る必要があると思います。情報は取り過ぎることはないので細かく聞くことでアセスメントしやすくなります。疾患に関するアセスメントを経て、次は年齢によるアセスメントをしてみます。子供はなかなか症状を説明できなかったりするのでその点を踏まえてアセスメントしていく必要があります。
老人もまた認知面など注意してアセスメントしていく必要があります。
ここでのアセスメントの違いで個別に違った看護に繋がっていきます。分かりやすく項目に分けて説明します。

1、疾患

疾患についてのアセスメントは1番大事です。疾患や症状によっては安静が必要となります。そうなるとトイレや食事、歯磨きや生活の保持なの日常生活での手伝いが必要となります。そこで看護介入を考えていくことにつながります。また既往歴も確認する必要があります。どんなに内服していても症状が出たり、状態が悪化することもあるので既往に関する症状も確認していく必要があります。毎日の関わりの中でちょっとの変化も見逃さないために入院時、入院前の症状や頻度、またデータをしっかり確認してアセスメントしておく必要があります。

2、年齢や性別

年齢によっても看護が変わってきます。その年齢に合わせた確認方法や看護がアセスメントできます。また理解度を確認しながら説明したりと個別性が出てきます。子供であれば保護者、認知症などで理解できない場合は誰が代弁者となってくるかなど考えて介入していくことが大事になります。子供や高齢者は判断が鈍かったり、かたや動き回ったりして、またかたや足腰の弱りから転倒のリスクが上がったりします。ベッドからの転落も多いです。そういった危険を回避する方法をアセスメントしその人の人権を損なわないよう考えて看護介入する必要があります。また、若年層では女性なら生理中、妊娠中や授乳中によって看護介入が変わってきたりします。生理によってスムーズに検査や治療が進まないこともあり、患者さん本人のストレスにもなることが多々あります。どういう方法で緩和できるか本人と話し合っていく必要があります。また妊娠中や授乳中は子供に影響があると思います。その分不安も大きくなるので、なるべく負担が少ない方法を考える必要があります。

3、障害の有無や種類

歩けるのか、手は動かせるのか、目は見えるかや声は聞こえるかなどです。歩けない場合はトイレにはどうやって行くのか、手が動かせない場合はどうやって食べたりするのか、目が見えない場合はどうやって文字などを認識しているか、耳が聞こえない場合はどうやって意思疎通するのかなど知る必要があります。障害の有無や種類によって、その人にどうやって接していくかと個別性をもって看護介入していくことができます。

4、家族背景

家族の有無や家族の協力、関係性も患者さんを取りまく環境で、退院後の支えになるので確認しておくべき情報です。薬の管理の状況や受診の仕方、家での日常生活の送り方など幅広い情報が必要です。入院中だけでその患者さんの治療が終わりということは少なく、退院してからも内服など治療は続くからです。高齢化が進んで内服管理ができなかったり、日常生活ですらちゃんと送れていない人も多くなっています。核家族化が進み、家族が定期的に見守ることができないなど問題が多いことも多いです。そういった部分をきちんと情報をとって、アセスメントしその人に今後どう言った問題が出てくるかやどう言った介入が必要かを考えていくことが大事になります。今は在宅での生活を援助していくは方法も多種多様になっているので、そういった支援が必要だと判断されれば退院してすぐ対応できるよう整えておくことも大事です。

5、患者さんのニーズ

患者さんのニーズ、これは1番大事かもしれません。たとえ看護師がこれは大事だからこの看護をしなくてはと思っていても、患者さん本人は望んでいないこともあります。入院中にしても退院後にしてもそうです。良かれと思って、大事と思ってこうしますと言われても患者さんにとってはありがた迷惑だったり気を使うからやめてほしいと言うことも多いです。危険を回避するための看護や観察、支援でなければ患者さん本人がニーズとして求めていないのであればもう一度アセスメントして他の方法を考えたりしていく必要があります。
病院での入院時として説明してきましたが、老人ホームや老健施設、訪問入浴や訪問看護の際でもこれらのアセスメントは大事です。
特に訪問などでは短時間の関わりの中でその人にとっての重要な看護を見極めてアセスメントしていく必要があります。
アセスメントする上で大事なのは情報収集です。新人の頃は疾患に特化してしかその人を把握できず、症状をアセスメントしていくことで必死だったように思います。少し慣れてきたところで年齢を考慮した情報を聞きしてアセスメントする事で看護の個別性が少し表れてくるようになったように思います。
他のスタッフの目があったりしてこの点の情報が足りなかった、ここのアセスメントはしていなかったなど勉強する事で次の方にはこの情報とここのアセスメントができるようにと日々成長していくものだと思います。
最初から全てを網羅して情報収集し、アセスメントもしっかりできる人はいません。人の情報の取り方やアセスメントの仕方を見て、覚えて真似して自分のものにしていくのがコツではないかと思います。ただ、どんなに経験を積んでも完璧にできることはないので周りのスタッフと情報を共有し、一緒にアセスメントしていってもらうことでより良い個別性のある看護ができるようになると思います。患者さんがいろんな方がいるように看護師もいろいろいるのでいろんな目で見ることが大事だと思います。他の業種の方も医師や薬剤師だったり、ケアマネージャーなどいろんな業者からの見方があるのでその方々からの情報も取り込んでアセスメントしていければいいと思います。
一人で全部を請け負って、責任が自分だけにかかるわけではないので、構え過ぎるときつくなるため分からないところは他の人を頼りながらやっていくことも大事だと思います。限られた時間内に情報を極力とって、アセスメントしてというのはかなり難しいことだと思います。時間が最初はかかると思いますが、慣れてくれば重点的に聞くべきところが見えてくるので経験を積むことでコツも掴んでくるものだと思います。最初は取りすぎだというくらい情報をとっておくのがいいのではないかと思います。足りないより全然いいと思います。

まとめ

アセスメントには情報収集がとにかく大事です。情報収集の量でアセスメントの仕方が変わってきます。慣れるまではそこからアセスメントして看護にどう繋げていいか分からないこともあると思いますが、周りの情報やアセスメントの仕方を習って真似していくことで自分の身についてくるものなのでコツもそのうち掴んできます。

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