30代社会人経験を経て看護師に挑戦した体験談

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#1430 2021/04/28UP
30代社会人経験を経て看護師に挑戦した体験談
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近年、社会人生活を経て看護師を目指す人が多くなっています。今では社会人から看護学校に入学して看護師を目指すというキャリアは珍しくありません。この記事では、社会人から30代で看護師を目指した自分の体験を基に、社会人から看護師を目指すリアルをお伝えしたいと思います。

社会人から看護師になるには?

①看護学校を選ぶ

社会人から看護師を目指すにあたって、気になることは年齢ではないでしょうか。私は32歳で看護学校に入学しました。看護師資格の取得には年齢制限はなく、学校指定の教育課程をクリアしていけば、誰でも受験する資格を得ることができます。私は、医療事務で働いていたときに看護学校入学を決意しました。その際、まずはどの学校を受験するか決める必要があります。大学にするのか専門学校にするのか、年数と学費を考慮して自分に合った選択をする必要があります。私の場合は、少しでもお金を稼ぎながら通学したかったため、午前中に働きながら通える准看護師過程がある専門学校を選びました。(この時点では、看護師資格は難しくて無理でも准看護師取得はできるのではと考えていました)
そして、いざ受験を決意しましたが、受験科目は、歴史、英語、国語などが必須科目で、30代としては、今更何も覚えていないよ状態です。同時にどんどん受験に対する不安が大きくなっていきました。しかし、やはり看護師になりたいという強い気持ちがあったので、昼間は医療事務、夜は看護予備校に通う日々をスタートさせました。自宅にいる時間はほとんど勉強に費やしていました。中学生から高校生レベルのドリルを購入して、何回も繰り返し勉強しました。今までの人生で一番勉強をしたのではないか、というくらい勉強したおかげで、無事半年後に看護学校に合格することができました。
私は午前中に病院の看護助手として働きながら通学していましたが、当時はとにかくハードでした。午前中は看護助手として病棟で働き、勤務が終了したらすぐに学校に向かわなければなりません。学校に着いて、お弁当を早口で食べてから午後の授業を受ける毎日でした。働いているとはいっても午前中と学校が休みの土曜日だけなので、1カ月の手取りは5万円程度です。社会人経験が長かったので、ある程度貯蓄があったおかげで何とか生活を維持することができました。社会人から看護学校への入学には、卒業までにどの程度お金がかかるのかを、学費と生活費を考慮して、見通しを立てておく必要があります。

②社会人の看護学校生活

看護専門学校のクラスでは、社会人経験者と新卒者が半々程度いました。昼間働くことができる学校でしたので、社会人は多かったですね。学校入学にあたっての不安は年下の子たちが多いなかで上手くやっていけるかどうかでしたが、社会人経験者が多いのもあって、それなりに楽しく学校生活を送ることができました。そして、あくまでも目標は資格取得ですので、友人関係については必要以上に悩まない!という意思も必要かと思います。資格取得を目指すにあたって、良い友人に巡り合えればラッキーくらいに考えておけば良いのではないでしょうか。そして、私のクラスは、社会人経験者は皆勉強熱心でした。社会人を経て、いざ受験を決意するのですから、皆真剣なんです(笑)そして、決して安くはない学費を払っているので、学費分元はとらないと!との気持ちが強かったですね。若い子たちは、真剣な社会人クラスメイトを冷めた目で見ていることもありましたが、どの学校でも同じような話しを聞くので、それは社会人看護学生あるあるだと思います。

③30代での看護実習は大変!?

学生生活で一番大変だったのは何といっても看護実習でした。グループに分かれて、1週間~4週間程度各病院に実習に行くのですが、課題や記録に追われてまともに睡眠時間も確保できない日々が続きました。30代での徹夜は身体に堪えます。ほぼ徹夜状態で実習先に向かうのですが、20代のクラスメイトと比較して30代の顔色の悪さは顕著でしたね(笑)実習では、グループメンバーとの相性も重要でした。メンバーと意気が合えば、いろいろ協力して助け合っていけますが、お互いの相性が悪いと本当に悲惨です。しかし、そこは30代としての年の功を活かして、メンバーと円滑にする術を考えて、なるべく平和に実習を行っていけるように工夫しました。具体的には、1)年上だからと上から目線にはならない 2)自分に対して意見があれば何でも言ってほしいと伝える 3)メンバーの悩みを聞きながらできる助言は積極的にする、などです。30代では年下のクラスメイトが多いと思うので、知らず知らずのうちに威圧的になっていないかを都度振り返って、年下の子たちとコミュニケーションをとっていく必要があります。看護学生という立場は一緒、年齢は関係ありません。なので対等な意識でクラスメイトと接していくことが大事だと思います。
実習先での指導者との相性も重要です。チームメンバーを平等にみて指導してくれる指導者もいれば、そうではない指導者がいるのも事実。そして社会人経験者の看護学生をどのように見ている指導者なのか、を見極めることも大事です。社会人経験者といえど、初々しさや素直さがあるのかを重要視するのか、社会人経験者としての役割や考えを積極的に発信することでグループをまとめる能力を重要視するのか、などです。そして、現状で自分が求められている役割を把握して、役割に徹するのも、指導者とうまく付き合っていく秘訣だと思います。30代だからと言って、特別につらいということはありません。実習は皆平等につらいです。本当に体力・気力共に削られます。しかし、この実習を乗り越えなくては看護師への道は開けません。看護実習を無事に乗り越えることができるかどうかが、大きな山といえるでしょう。

④看護師国家試験への道のり

私は、准看護師取得を目標に午前中病院勤務⇒午後学校という生活を2年間送りました。そして、無事准看護師の資格を取得することができました。その後の選択としては、1)学校を卒業し准看護師として、病院で働く
2)正看護師の資格取得を目指す
ですが、私は正看護師を目指す方を選びました。当初は准看護師取得が目標でしたが、2年間の学生生活の中で、頑張れば看護師資格を取得できそうだとの思いが出てきました。私の学校では、昼間准看護師として働きながら、夜間帯に学校で勉強する夜間定時制3年間と、朝から夕方まで学校で勉強して2年間で看護師取得を目指す方法がありましたが、私は後者を選択しました。そのため、看護過程の2年間は、准看護師の資格は持ちながらも、働くことはできず、2年間を全部学生生活にあてる必要がありました。貯金を切り崩しながらの生活でしたので、本当に貧乏学生生活でした。2年間の辛抱だと割り切っていくしかないですが、社会人として働いていた頃と比較すると生活レベルは雲泥の差です。社会人の同年代との友達とは、外食するお店ひとつにしても選ぶレベルが違うので、なかなかつらいものがありました。(看護学生の友人と行くお店は主にファミレスでした(笑))親に頼れる環境がある方は、学生生活の間だけでも実家にお世話になるなどしながらお金のやり繰りをしてくのも一つの方法です。
そして、目標の最終関門は看護師国家資格受験です。ここで落ちたらただの人!何としても合格しなければいけません。国家試験に向けては、看護学校受験以上に猛勉強の毎日でしたが、何としても看護師資格を取得して働かなければ!という思いに突き動かされながら必死に勉強しました。国家試験に合格した時の感動は、今でも覚えています。30代からでも看護師になることができた!やればできるんだ!と自分に自信がつきました。そして、初めて自分自身を褒めてあげたいと思いました。
30代から看護師取得に向けての4年間は以上になります。私の場合は、まずは准看護師取得を目指していたため、4年間かかってしまいましたが、初めから看護師取得を目指すのであれば専門学校3年過程に入学する方が時間も短いので良いですね。

まとめ

30代からの看護師資格取得に向けて、私なりのリアルをお伝えしました。社会人から学生になるには、金銭的にも体力的にもきついものがあるのは事実です。しかし、資格取得に年齢制限はありません。やる気があれば、必ず看護師資格を手にすることができます。学生生活は長い人生のほんの一瞬です。私の体験談が、看護師を目指す社会人の方の参考になれば幸いです。

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