患者さんのベッド周囲の事故を防ぐアセスメントのコツ 

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#1305 2020/12/27UP
患者さんのベッド周囲の事故を防ぐアセスメントのコツ 
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患者さんが入院してくると、まず安心できる環境を整えることが重要です。特に患者さんが、一日中過ごす事になるベッド周囲の環境を整えることが大事となるのです。そこでここでは、患者さんのベッド周囲の事故を防ぐアセスメントのコツについてご紹介します。

・医療事故は防げる

医療事故と言うと、とても怖い感じ時がしてしまいますね。医療事故を起こしてしまった場合、看護師として仕事をすることが辛くなります。そこで、日頃から医療事故を起こさないように対処することが一番です。
しかし看護師も人間なので、どんなに注意をしていてもふとした時にドキッとしてしまうことがあるのです。そこでひとりの患者さんに対して安全に仕事をこなすようにするには、チームとして予防することが大切なのです。そこで、医療事故になる前にいろいろなことについてドキッとした段階で予防をするようにチームで話し合うようにしましょう。ドキッとしたヒヤリハットの情報を共有して、事故を防ぐようにします。医療事故の手前の、インシデントの段階で予防するようにします。

・ベッドの回りは危険がいっぱい

ベッド周囲については、安全にセットしているもののちょっとした時にいろいろなことが起きることもあります。患者さんはずっとそのベッドで過ごすことが多いので、その時に患者さん自身が起こしてしまうインシデントもあります。ベッドから転落をしたなどの事故は、その一つです。それは、防ぐことができないと思ってしまう事もあるかもしれません。しかし、患者さんをしっかりアセスメントをすることにより、ある程度は防ぐことができます。患者さんのケアをする看護師が、一番ベッド周囲に行くことが多いのでその点で予防しやすいのです。そしてベッド周囲は、常に危険がいっぱいあることを認識しておきましょう。

・患者さんの状態をアセスメントする

インシデントを起こさないためには、なんといっても患者さんの状態をアセスメントすることが重要です。患者さんの状態は、日々変化をしています。寝ていたままの患者さんと思っていたところ、歩けるようになっていることもあります。そこで、患者さんについての記録を見て患者さんの状態をアセスメントをします。記録には、自分が知らない患者さんの情報がたくさん書かれています。こんなことは知らなかったと思う内容がたくさんあるのです。
また記録だけではなく、その患者さんの状態についてリアルタイムで知るようにします。それは、自分ひとりで知ることができません。ほかのスタッフの情報が大切になります。事故を起こさないためには、チームで予防をすることを心がけるのです。ふとした疑問がある場合は、遠慮なく聞くようにしましょう。スタッフとして、その他の看護師や医師、医療に関係するスタッフ、掃除担当の人など誰からでも情報を得るようにしましょう。

・動ける患者さんのリスクについて

入院患者さんの場合は、重症の人ほど医療機器がたくさん使われているので、事故のリスクが高くなります。そのことから、重症の患者さんの医療事故のリスクを十分に観察するようにしているのです。
ところが入院患者さんで、軽傷の人の場合は安心ということはありません。検査だけで入院をしている人の場合でも、それなりのリスクがあります。そのことを思うと、あの患者さんは大丈夫と思うことは危険です。歩ける患者さんでも、しっかりリスクを考えておくようにします。歩ける患者さんの場合は、まず転倒や転落をする危険性があるのです。歩けることで、そのようなリスクが伴います。
また歩けるからこそ、無断で離院をしてしまうことがあります。知らない間に、病院を抜け出していることがあるのです。歩いて抜け出した場合は、交通事故にあってしまう危険性もあるので要注意です。

・ベッド周囲においてある物のアセスメント

患者さんが入院をしてきた時に、入院時の持ち物について調べることがありますね。その時、鋭利な包丁や鋏などを持参している場合は、患者さんのベッドサイドにおかず看護師サイドで預かるようにします。それを忘れてそのまま床頭台に入れてしまうと、その後に患者さんが使っていて怪我をすることもあります。また犯罪に使われてしまう事もゼロではないのです。
そのため、しっかり持ち物を必要時は調べることや患者さんへのオリエンテーションをすることが重要です。そしてそれは、家族に対しても同様にオリエンテーションを行うようにします。家族が患者さんの要望により、包丁などを持参することもあるからです。鋭利なモノを持参しないように、しっかりオリエンテーションを行っておきましょう。また食べ物に関しても、同様の注意が必要です。それは嚥下困難な患者さんに、しっかり咀嚼をしないと食べられないモノを持参したりすると、危険であるからです。誤嚥をしてしまう危険性があります。

・ベッドの注意点

ベッドについては、患者さんが寝ている状態で動かす時に注意が必要です。病院のベッドは、上下に動かせるようになっています。そのため、上にベッドを上げる時などに患者さんの手や足が柵等に引っかかっていないか確認をして移動させるようにします。患者さんが言葉を話せない場合は、より注意が必要です。
またベッドから降りる時に、滑らないように工夫をします。まずは、降りた時に患者さんが歩く靴をアセスメントします。その靴は、転倒防止ができるものであるかということです。最近では、スリッパで転んでしまうことが多くなっているのでかかとのある靴タイプを推奨している病院が多くなっています。それを履くと、脱げにくいので転倒を防止することができます。
また最も注意をすることとして、濡れていないことが大切です。患者さんがお茶をこぼしてしまっていることもあるのでその床についてもアセスメントしましょう。
そして、患者さんの手元にいつでもナースコールを押すことができるようにセットしておくことも重要です。

・移動の注意点

患者さんをベッドからベッドに移動させる時は、看護師同士の連携が最も大切となります。患者さんをストレッチャーに移動させる時には、掛け声をかけて移動をさせます。そして車椅子に移動させるときも、ひとりでは患者さんを抱え込むことができないと思うこともありますね。そんな時には、迷うことなく応援の看護師を呼ぶようにしましょう。無理をして移動をさせるのはとても危険です。また無理をしてしまうことにより、看護師の腰を痛めることにもなります。そのことを思い、看護師にとっても安全な移動方法を選択しましょう。

・個室は特に注意

患者さんが入院している時に、大部屋と個室があるのでそのどちらかに入院をすることになります。大部屋の場合は、入院患者さんが4人ぐらいで一つの部屋に入ることになります。その時、何かがあると患者さん同士で助け合うこともあるのです。実際に、となりの患者さんの声が心配とナースコールをしてくることもあります。そのように個室よりも、大部屋のほうが異常を気づきやすい環境であると言えます。その反対に、個室の場合は患者さんひとりで寝ていることになるので、その観察は頻回に行うことが必要です。

まとめ

いかがでしたか?看護師は、事故を起こしてしまうかもしれないととてもビクビクして働くこともあるでしょう。その時、あまりビクビクしてしまうとより過度の緊張状態となり、よりインシデントを起こすこともあります。ひとりの責任ではなく、日頃からアセスメントをする習慣を持って、チームで予防できるように心がけたいですね。

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