認知症高齢者におけるアセスメントについて

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#1272 2020/11/25UP
認知症高齢者におけるアセスメントについて
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近年の日本の人工構造は少子高齢化という言葉があてはまります。
少し前は老老介護が問題になっていましたが、現在はこれに加えて認認介護の状態が現れてきています。
それにより病棟に入院されている患者様も高齢者が多く認知症について避けて通れない問題となっています。
そこで看護師だからできる認知症ケアのポイントをお伝えしていきたいと思います。

まず認知症について説明できる方はおられるでしょうか。

世界保健機関WHO作成の国際疾病分類第10版によると
「認知症とは、通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断など多数の高次機能の障害からなる症候群」と定義されています。

病院に入院される高齢者の方々は、ほとんどと言ってよいほど認知症の病名がつき、内服薬や貼る薬を使用していたりします。
入院し環境が変われば徘徊や興奮した状態もみられ、夜せん妄になり大声を出したり、看護師にたいして殴ろうとしたり、蹴ろうとしたりする行為がみられます。
ときには点滴や尿道カテーテルをさわるなど自己抜去されるなど経験がある看護師の方も多いのではないでしょうか。

では認知症が生じる原因は原因疾患はどのようなものかアセスメントの材料を述べていきたいと思います。

まず認知症にかかる原因疾患は、主に神経性疾患、感性性疾患、その他内科的な素因も考えられます。
神経性疾患ではアルツハイマー病、ピック病、パーキンソン病、レビー招待病、ハンチントン病があります。
感染性疾患についてはクロイツフェルトヤコブ病,エイズ(後天性免疫不全症候群)梅毒(進行麻痺)があります。

その他に疾患には脳血管性障害、甲状腺機能低下症、アジソン病、ビタミンB12欠乏症、膠原病があります。
認知症というだけでこれだけの疾患がある為一概にあの人は認知症だと評価することへの難しさがあります。

代表的な疾患としては、アルツハイマー病と脳血管性障害で、この2つの疾患が認知症の7、8割を占めていることを知っておく必要があります。

また日本の高齢者65歳以上の高齢者人口は3190万人で、高齢者率は25、1パーセントとなっています。
現在の高齢化率は25パーセントを超え、4人に1人が高齢者、8人に1人が75才以上という本格的な高齢社会となっています。
現在は2020年でありますがすでに世の中は高齢者が入院されている比率も高く、寝たきりの状態や何らかの医療的ケアの介入が必要な方も増えています。
施設の数も足りておらず、今後のことを考えると社会保険制度や、人材や受け皿の確保、地域包括ケアの確立など整備が急務となっています。

在宅でその人らしい生活を全うしてもらう為にも他職種が連携し正しい認知症へ理解や対応ができることが今後も求められていくと思います。

では認知症の症状とはなにか考えていきます。

物忘れがよくみられたり考えられたする症状だと思います。
しかし、認知症にも2種類あり生理的な物忘れ(健忘)や病的な物忘れ(認知症という病気のために起こる物忘れ)の2種類あります。
認知症による物忘れは記憶の一部分がごっそり抜け落ちてしまい、体験全体を忘れているため思い出すことが困難です。
健忘の状態は体験の他の記憶から忘れていた部分を思い出すことができます。

そして認知症の診断基準では

1、記憶障害がある。
2、失語、失行、失認、実行機能障害が1つ以上ある、
3、1と2の記憶障害、認知障害はそれぞれが社会的または機能水準から著しい低下を示す。
4、1ー3の障害は、せん妄の経過中に出現しているものではない。
と4つの項目が世界保健機関の国際疾病分類第10版の診断ラインが用いられています。
精神疾患診断統計マニュアルで診断する際の項目がその4つの項目となります。

認知症の疑いがあるときには専門医を受診し、問診、診察、CTスキャン、MRIなどの検査を受けることが必要となります。
よく病院で認知症の症状の有無や程度を明らかにする目的で一般的に簡易知能評価スケールが使用されます。
一般的なものには3つあります。
1、改訂長谷川式簡易知能評価スケール  HDS-R
2、MINI MENNTAL STATE EXAMINATION  MMSE
3、柄澤式「老人知能おの臨床的判断基準」

次に認知症に多いアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症の違いを説明します。

アルツハイマーがた認知症では75才以上に多く女性に多い。
ゆっくり単調に進み、病式はほとんどありません。
神経症状は初期は少なく持病との関係は少ないとされています。
特徴として落ち着きがなく、認知症の性質として全体的な能力の低下がみられます。
人格自体は変わることが多いとされています。

では脳血管性認知症では
60歳代からみられ、男性におおい傾向にあります。
また一新一退を繰り返しながら段間的に進んでいきます。
病式としては初期にはあり、神経症状は手足の麻痺や持病を訴えることが多いです。
高血圧などの持病をお持つことが多く、精神不安定になることがおおいです。
認知症の性質として部分的な能力の低下(まだら認知症)があり、人格としてはある程度保つことができます。
比較する嵩で認知症でも進行や、身体の障害が違うことがわかります。

これらの認知症と間違えられやすい状態があるため看護師が行うアセスメントとして次の2つの確認が必要となってきます。

せん妄など意識障害では眠そうな状態から、突然、興奮したり、攻撃的で怒りや恐れなどに変化することがあります。
症状として意識がもうろうとすると正しい認識ができず、間違いが多くなったりします。興奮し暴力に繋がることもあり、これらが認知症と間違えやすい結果となることもあります。
これらは原因を明らかにし適切な医療対応が行われることで改善します。

2つめが仮性認知症というものです。
特徴的なのが気持ちが塞ぎ混んだり、気力が低下します。
原因として高齢者がうつ病にかかると起こりやすい症状であり、慢性化すると認知症の区別がつきにくくなるということになります。
症状としては抑うつ気分となり、高齢者がうつ病になると動作が緩慢になり、あらゆる事柄にたいしてわからない、忘れたという返答が多くなってきます。

これらの症状が認知症とにているため仮性認知症と呼ばれています。
診断としてCT、MRI、SPECTなどで鑑別診断をします。血液検査や心電図などの検査や、麻痺の有無、筋肉の硬さなども検査を行います。
治療方法はうつ病の治療が必要となり、抗うつ剤で症状の改善が期待されます。
自殺につながることがあるため早めの受診と治療が必要となります。

では最後にアセスメントの目的を述べていきたいと思います。
アセスメントの目的は情報収集とニーズの明確化にあります。
そして次の6つの視点からアセスメントをすすめていきます。

1、生命の安全(健康状態が悪化するような点がないか)
2、生活の安定(日常生活の自立、継続ができるか)
3、人生の豊かさ(その人らしい生活ができているか)
4、安心と快適(不安や不快な状態である点はないか)
5、残存能力(自分の力を発揮しているか)
6、支援体制(利用者本位で支えられる資源はないか)

それらの情報には一般的に観察と面接を行います。客観的に把握するために先に述べた評価スケールを用います。

看護師が緊急時に対応するパターンでは意識障害やショック、転倒、転落、誤嚥、窒息、異食、溺水などがあります。
高齢者の多くは多臓器不全を合併していることもあります。
いつ急変するかわからない為日頃から介護、家族とよく予後を話し合っておく必要があります。
急変時には医師がいることも少ない為、救急蘇生法や症状に応じた体位にて救急隊員が駆けつけるまで対応できる必要性があります。

BPSD 行動心理症状として認知症の方は現れることもあり、その原因は介護者の不適切な対応などきっかけで現れることがあります。
無関心、拒否、攻撃、不穏、徘徊、妄想、作り話、収集、昼夜逆転、ろう便などの行動をおこす恐れがあります。

薬物に関しては現在認知症を完治させる薬剤は存在しておらず、進行を緩やかにしたり、BPSDを抑える薬剤は存在し、使用されていまうす。
アルツハイマー型に使用される薬剤については
塩酸ドネペジル、ガランタミン臭化水素酸塩、リバスチグミン、メマンチン塩酸塩があります。
BPSDにたいしては抗精神薬、抑肝散、塩酸地アプリド、SSRI、SNRI、塩酸ゾルピデムなどあります。

これらから認知症という症状のみならず高齢者の特徴も踏まえながら看護職は健康管理のため介入する必要があります。
とくに服薬管理が大切となり、1人で服薬させず確認する筆お湯があります。認知症の進行に残薬が合わなくなったり、のみ忘れがあったりすることがあります。
インスリン、点眼、座薬は冷所管理が必要です。
これらから身体面、心理面含め認知症におけるアセスメントは多岐にわたります。

まとめ

認知症ケアについて少しは理解していただけたでしょうか。
今後増加する高齢者及び認知症患者様への対応や理解、介護問題など考えることは山積みとなっており社会全体で考える必要がある大きな問題でもあります。
そこで専門職である看護師が正しい知識で、周囲の見本となるような関わり方やケアを行っていく必要があります。
今回認知症ケアにおけるアセスメントを説明致しましたが、少しでも今後看護に活かせていただければ幸いです。

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