潜在看護師は71万人と言われています。離職理由の多くは結婚、妊娠、出産、子育てです。ママさんのまま看護師を続けるにはどのようにすればよいか。病院選びや続けるコツについておしらせします。
病院選びのコツ
1 ママさん看護師を探せ
ママさん看護師が多く働く現場を探しましょう。小規模の病院やクリニックなどが多いと思います。同じような立場のスタッフが多いほど、自分の状況を理解してもらいやすいです。また、勤務時間や休み希望なども柔軟であることが多いです。同僚かつママ友という関係で、公私ともに仲良くなれる人に出会えるかもしれません。急なお休みもお互い様という雰囲気ならたすかります。
2 一人でない現場を探せ
子供の急病などで、突発的にお休みしてしまうことが考えられます。一人の場合「私が休んだらどうしよう?」というプレッシャーがのしかかります。複数名いれば、迷惑はかけるものの、「何とかしてくれるだろう」という安心感があります。突発的なお休みに対応してもらえる現場を選びましょう。
3 勤務日数や時間は無理しない
子育ては思った以上に疲れます。今までのようには体力的にも精神的にも難しいことが多いです。どの方法なら継続可能か。パートナーや家族のサポート体制も考慮しながら考えましょう。週1日から、1日4時間などのお仕事もあります。
4 子供を預ける場所に困ったら託児所付き
保育園などに入れなかった場合は、病院内に託児所がある現場を検討しましょう。病児保育も兼ねていたり、残業等でお迎え時間が前後することに対応してもらえたり、他の預け先より便利なことがあります。入園に関しては条件があったりするので、直接病院に尋ねてみましょう。
5 自分でもできるかしら?を捨てる
ママ看護師の病院選びは、業務の内容というより、子育てと両立できる条件であるかのほうを優先してしまいがちです。自分の希望する条件のお仕事は見つかったけど、あまり経験のない科だからどうしよう…ということもあります。そんな時は、とにかくやってみようという気持ちが大切です。まずは面接を受けてみよう、現場の見学をしてみようと一歩踏み出してみましょう。
続けていくコツ
1 できないことははっきりと、できることは誠実に
16時までしか勤務できない、土日は難しいなど、できないことははっきりと伝えましょう。勤務調整する側は意思を明確にしてほしいと考えています。しかし、自己都合ばかりを主張してはうまくいきません。自分のできることは誠実に取り組みましょう。勤務時間を延ばすことはできなくても、仕事の質を上げることは可能です。
2 現場の課題と自分の課題を分ける
「人手不足だから、私がもっと入れば助かるんだけど…」「私だけ先に帰るのは気が引ける…」と思うことがあるかもしれません。同じ現場のスタッフを思う気持ちは当然です。しかし、これは本当は現場自体の問題です。人手を増やせない、業務を効率化できないのはあなたの責任ではありません。自分は任された仕事で最善をつくすことしかできません。ここを割り切ることが重要です。
3 コミュニケーションは密に
仕事終わりにゆっくりと話すことは難しいママさん看護師。だからこそ、勤務中のコミュニケーションは密に心がけましょう。勤務に関わることだけでなく、ちょっとした雑談などを大切にしましょう。おしゃべりすればよい…というのではなく、「昨日はありがとうございました」「お休みいただいてしまって…。でも、助かりました。」など、感謝と謝罪の気持ちを積極的に表現するとよいです。元気な挨拶も大切です。
4 何のために働いているのかを明確に
人は目標や目的がないと、マンネリ化しがちです。「10年後、こんな看護師になっていたい」という理想像でも、「来年旅行に行くぞ」という具体的な目標でも、明確に持っていることが大切です。さらに、自分自身がどのように成長できたかを時々振り返ることも重要です。毎日同じことの繰り返しのように感じても、何か得るものはあるはずです。それを探しつづけていくことがモチベーションの維持につながります。
5 オン・オフのスイッチを切り替える
家庭を仕事に持ち込まない、仕事を家庭に持ち込まないのは重要です。例えば朝、急いでいるのに子どもが牛乳をこぼしてイライラ…。そのままの気持ちではだめですよね。出勤中にナースになって、帰り道でママになる。深呼吸をして、空を見上げて「よし」と言ってみる。缶コーヒーを1本飲む。儀式のような動作があるとスイッチを切り替えやすいです。
6 パートナーや家族と共有する
個人情報保護に関わる情報を話すということではありません。仕事でうれしかったこと、悲しかったこと、悩んでいること、気持ちを理解してもらいましょう。イライラをぶつける、ということではありません。気持ちの変化を説明することで、自分自身を見つけることができます。それはパートナーや家族にとっても同じことです。「いってきます」と「ただまいま」の間に何があったか、話をすることでお互いを知ることができます。「今日あった面白いこと」を話そうとすると、現場で面白い探しをするようになってとても楽しいですよ。
7 家事はできる人ができる時間に
ほとんどママの分担…という家庭もあるかもしれません。パートナーにもそんな意識をもってもらえるとよいです。完全に役割分担をしてしまうと、「ゴミ出し忘れたよね?」「夕飯作るのあなたの係でしょ?」とけんかの火種になりがちです。家事はできる人ができることをする、これを基本として、ゆったりとした担当制にしてみましょう。そして、家族が幸せで過ごせるレベルの家事を話し合ってみましょう。毎日しなくてもよかった…なんてことがあるかもしれないですよ。家庭それぞれの方法を探していけるとよいですね。
8 頑張って休む
全力で仕事に取組み、急いで帰宅。ママとして子ども関わり、家事をして…。「疲れたから何にもしません!!」と言いたいけど現実が許さない。休むのはサボっているような気がして気が引ける。自分のとは後回しにしてしまいがちです。しかし、あなたが倒れたら何にもなりません。少しでも楽になる方法を考える、時間があったら横になる、睡眠時間を確保するためにネットサーフィンをあきらめる。休むことは一番の気分転換です。休む時間を努力して作りましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ママでも工夫次第で看護師を続けることができます。そして、無理なく働ける現場はたくさんあります。努力して得た資格。生かさないのはもったいないです。看護の仕事は大変ですが、楽しいこともたくさんあります。人生を豊かにするために、自分のペースで続けられる方法を見つけるお役に立てたらうれしいです。
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