これから就職、看護師になろうかと思っている方、ちょっとした看護師免許のお話

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#950 2020/01/11UP
これから就職、看護師になろうかと思っている方、ちょっとした看護師免許のお話
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これから看護師免許を取ろうと頑張っている学生さん、実習大変な時期、国家試験のこと、就職試験、卒業試験など心配事が絶えないのではないでしょうか。
でもそれもあと時期は限られています。いま勉強できることはとても貴重なことです、社会人になってからできる勉強とは内容が違います。
そこで試験には何の役にも立たない知識なのですが、息抜きもかねて看護師免許制度の雑学についてみてみませんか。

看護の歴史は学校で学んでいることだと思います。古くは神話の時代から見えてくるものや家庭がはぐくんできたもの、また近代ではナイチンゲールから現代の看護理論まで幅広く展開されていきます。そのなかでも戦後にだされされた旧保健婦助産婦看護婦法によって現在の看護師免許の基礎ができました。その後20002年の名称変更が行われ、現在の看護師助産師看護師法ができました。そこに至るまでの本歴史は周知のとおりですが、身の回りにある看護師免許の歴史を見聞きしたお話しをちょっとだけご紹介します。

1.昔いたおばあちゃん看護婦さん

私は臨床経験だけはいわいるベテラン看護師なのですが、その長い経験の中でいろんな看護師を見てきました。そんな中で過去に就職して同僚として働いてた看護師の最高齢はなんと75歳。一緒の現場で働いたことはないのですが聞いた話だと80歳くらいの看護師も在籍していたころもあったようです。(平成の最初くらいの話らしい)
私が実際働いていた病院には75歳のおばあちゃん看護師がいました。当時長期療養の病院で働いていたのですが、20代の私にはとても衝撃的でした。
私は以前の一般病院から転職した病院だったのですが、その75歳看護師は外見は60代くらいに見えたので実年齢を聞いて驚いたものです。
実際、検温などはしていたのですが、ほかの仕事や書類作成はほかの職員がしていたのですが、「できません」といって業務に入っていませんでした。
でも同年代(70代前半)の婦長などは書類作成もサクサクこなしていたのですごく不思議でした。
なので、どうして75歳看護師が仕事を制限しているか周囲の看護師に聞いたところ、どうも旧保健師助産師看護師法を改定していく段階で乙種看護婦が甲種看護師に一本化したときに、乙種看護師だったことを聞きました。そのときいきさつはわかりませんが、乙種看護師は甲種看護師へ移行し免許が授与されたようです。戦後混乱の時代、看護師不足や教育機関の不足、衛生環境の改善急務など課題が山積であったことは想像できます。
看護学生だった人の中には戦時中きちんとした学習もしないまま看護師になり戦場に赴いた人もいたようです。
そして私が耳にしたのは当時は戦後の混乱期、かなりの高額で甲種免許を買った人が少なからずいた、ということです。
今となっては75歳おばあちゃん看護婦の真実はどうかわかりませんが、そうやってでも維持しなければならないほど、戦後には看護婦不足は深刻だったということです。
いま勉強がしんどいなと感じている人もいるでしょうが、そんな歴史の上にある看護師免許です。学習できる環境の中での試験勉強、とても幸せなことなのだと思います。

2.看護婦家政婦紹介所

看護婦家政婦紹介所、というのを知っていますか。平成になってもあったものです。いまでいう、人材派遣会社です。
昭和の頃の話なので、今80代90代の高齢者ならある価値観かもあいれませんが、家にいるお手伝いさんと看護婦は同等の扱いでした。
ただ家政婦さんはプロの仕事ですし、いま在宅介護にて行う家事援助などはプロの仕事です。一緒とは思いません。
でもわたしが看護師として就職したての頃は基準看護制度が定着し始めで、付き添い制度という介護する人を常にベッドサイドに付き添わせておく制度も残っていました。
そんな時代でしたが、私は基準看護しか経験したことがなかったし、准看護師と看護師の免許統一問題などがとりあげられていた時代で戸惑いもありました。地方だと実情が厳しく高齢者が移行期間を受け止めるには時間がかかっていたようです。
そんな付添いさんたちは、基準看護が定着していくにしたがって看護助手として、病院に雇用されていきました。
でもその看護助手さんたちは、付き添い時代の経験をかざしていたこともあって、看護がむつかしいこともありました。
でも付き添い時代からおせわしていた患者さんたちは、看護助手さんたちが精神的な強い味方でした。
現在では少し寂しく感じる部分ではありますが、親戚のようなお付き合いはあったために空気が緩やかで、接遇だサービスだといったことも必要ですが、あたたかな時間が流れていたことも確かです。
制度が変わって家事紹介所などとなって現在も残っているところもありますが、看護師は今は外れています。
看護師の免許が年月を経過して、家事と分離され独立業務であったことを認められたのだと思います。
名称の変化と地位の向上があったことは確かなことです。

3.准看護師と看護師免許

准看護師免許は地方自治体の資格です。一方看護師は国家資格です。法律上は看護師に準じる形で准看護師が存在していますが、業務上やってることは変わりません。
准看護師の中にも能力が高い人がいるので、とても惜しいなと思う人もいます。
でも学習期間だったり、受けた教育機関の違いで、立場が違っており、就職したら給与面でも差があります。
やっていることは一緒なのにと考えることはありますが、現在は通信教育で看護師資格を准看護師でも取得することができるようになりました。
現在看護師資格を取得するための臨床経験年数をさげることも検討されています。
はたらきながらなどの制約はありものの、看護師への道が開かれていることはよいことでもあります。
准看護師の中でも学習意欲の高い人や能力の高い方がいます。そんな人にとっては良い機会なので、ぜひ挑戦して看護師資格を取っていただきたいです。

まとめ

看護師免許一つとっても歴史の流れがあります。
このことが試験の役に立つなどということはありませんが、先輩看護師たちの努力や、時間の流れとともに変わってきたことを、豆知識として持っていれば、世代間ギャップが少しでも受け止めやすいかもしれません。

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