救急認定看護師・クリテイカルケア認定看護師になるには

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#882 2019/11/06UP
救急認定看護師・クリテイカルケア認定看護師になるには
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現役で頑張ってらっしゃる救急看護師の皆様、ご自身のキャリアについて、このままでいいのかな、もっと他の道はないのかなど疑問を持ちながらお仕事に励んでいらっしゃるのではないでしょうか?救急認定看護師になるには5年以上のキャリアが必要です。しかし本来なら、卒後一年目からスキルを磨き続けておくことが、認定看護師になる近道です。ではどのようなスキルの磨き方があるのか、その方法などをご紹介します。

1 救急看護に役立つ5つの資格

1-1 BSL

BSLヘルスケアプロバイダー認定資格は、AEDの使用を含む一時緊急処置を行うための資格です。

1-2 ACLS

ACLS (二次救命処置)認定資格は、心肺停止の救急処置を理論的に学び、急性冠症候群の認識および介入する技術を学びます。

1-3 ・PEARS(Pediatric Emergency Assessment & Stabilization)

  PEARS認定資格は、小児の患者をケアする看護師が、状態の悪化を早く認識し対応できるアセスメント能力と対応方法を習得できるコースです。同じく日本ACLS協会が認定する資格です。

1-4  PALS(小児二次救命処置)

PALS(小児二次救命処置)認定資格は、小児患者の心肺停止状態に対する救命処置の方法と介入方法を理論的かる体系的に学び技術を習得する資格です。

1-5 ・クリティカルケア認定看護師資格

  救急看護ではご存知の通り、 集中治療室(ICU)看護とオーバーラップする臨床実践が行わることがあります。 海外のクリティカルケア認定資格コースがそうであるように、日本看護協会も救急と集中治療看護を併合した認定資格コースを2020年から開設します。この新しい資格は、これからクリティカルケア領域で極めたい人、キャリアラダーの頂上を目指したい人に最適なコースです。日本看護協会が認定審査するこの資格は、熟練したクリティカルケアの知識と技術を習得したと認められた人に与えられる資格です。

 2 役立つ理由

2-1 BSLが役立つ理由

どの専門領域で働く看護師にとて、最も基本的な救急法です。BSLをマスターすることで次のACLSにステップアップできます。

2-2 ACLSが役立つ理由

体系的かつ包括的に状況を判断し、心肺停止状態の患者の生命を救うために、最も有効なメソッドとして国際的にも認められている資格です。蘇生を成功させるために、心肺停止を引き起こした原因の突き止め方も学べます。

2-3  PEARSが役立つ理由

子供さんは言葉の表現が未熟な小児患者を迅速にアセスメントし問題点を察知し、緊急事態を回避できる能力がつきます。

2-4  PALSが役に立つ理由

PALSは、小児の体の仕組みや蘇生方法、そして体系的かつ包括的なダイナミックなアプローチの仕方を教えてくれます。マスターすれば確実に小児患者の救命処置に自信がつきます。

2-5 クリティカルケア認定看護師認定資格

救急と集中治療看護を総合的に学べることが最大のメリットです。高レベルな専門看護師を目指したい人、将来教育的な役割につきたい人には必見です。

クリティカルケア認定看護師は2020年から新しく使われる救急・集中ケア認定看護師の新しい名称です。救急外来では集中治療室と同じく生命の危険度が高い患者のケアに当たるという観点から、集中看護と併合してクリティカルケア認定看護となります。将来ICUでも働けたり、指導的立場になったり、キャリアの幅が広がります。

3 資格取得の流れ

3-1 BSL

3-1-1 医療従事者のみならず保育関係者や企業関係者など一般の人も対象に含まれます。

3-1-2 コースの内容は、成人のBSL、小児・乳児のBSLの方法を学べる講義と実施練習、蘇生を成功に導くチームダイナミクスと高いパフォーマンスアクテイビテイに関する高いレベルの内容が含まれます。また、口対口人工呼吸・高度な気道確保の際に役立つ器具を使用した人工呼吸に関する講義も含まれます。資格取得コースは日帰りコースで、約7時間の講義および実施訓練であり、<1日で資格取得を目指せるのがこの資格のメリットです。>資格取得後は、認定証「BSL for Healthcare Provider Card」が英文で発行されます。

3-1-3 実施によるスキルテスト、筆記テストによる知識評価にて合否が決められます。筆記試験には84%以上の正解率が必要です。なお資格の有効期限は2年です。

3-1-4 認定資格コースの応募方法は、日本ACLS協会のウェブサイト(https://acls.or.jp/course_type/workers/)からオンライン申し込みが可能で、受講料金は16,760円(税別)です。

3-1-5  コースの実施場所は日本ACLS協会にある実施場所のサーチエンジンで、最寄りの実施場所が選べます(https://acls.or.jp/course_type/workers/)。

3-2 ACLS

3-2-1 医師・看護師・救命士など医療国家試験有資格者、および医学生・看護学生・歯科学生等の医療系学生、その他の医療関係者。受講者はAHA BLSプロバイダーの資格保有者(有効期限内)またはACLSプロバイダーの資格保有者(期限不問)である必要があります。誰でも受講できるわけではないようです。

3-2-2 内容は、成人に対するBLSおよびAEDの復習も含め、体系的な治療システムを高いパフォーマンスで行えるよう、理論的かつ実技的にケーススタデイを含めて訓練します。また、心肺再開後の徐脈・頻脈・脳障害などの合併症に対する介入技術を習得できます。コースは2日間で16時間程度実施されます。資格取得後は、認定証「BSL for Healthcare Provider Card」が英文で発行されます。なお資格の有効期限は2年です。

3-2-3 実施によるスキルテスト、筆記テストによる知識評価にて合否が決められます。筆記試験には84%以上の正解率が必要です。不合格になると一度だけ当日に再試験を受けられます。

3-2-4 応募方法は、日本ACLS協会のウェブサイト(https://acls.or.jp/course_type/workers/)からのオンライン申し込みです。受講料金は35,436円(税別)でやや高めです。是非とも合格を目指したいものです。

3-2-5 実施場所は日本ACLS協会にある実施場所のサーチエンジンで、最寄りの実施場所が選べます(https://acls.or.jp/course_type/workers/)。

3-3 PEARS

3-3-1 医療従事者や医療系が規制のみならず、保育士や養護施設の教諭なども参加できます。

3-2-2 内容は、小児患者の病歴や現病歴の情報をもとに、言葉が未発達の小さな子供の状態の変化を身体的観察からキャッチし、バイタルサインなどから得られる情報も含め、緊急事態の予測と対応方法を早くに認識・判断し、最悪の事態の予防の仕方などが学べます。日帰りコースで8時間程度のコースで手軽に受講できます。資格取得後は、認定証「PEARS for Healthcare Provider Card」が英文で発行されます。なお資格の有効期限は2年です。

3-3-3 実技評価の基準を満たし、筆記試験の正解率が84%以上である(25問/30問中)人が合格とみなされます。 筆記試験結果が84%未満の場合は当日1回のみ再試験を受けられます。

3-3-4 日本ACLS協会のウェブサイト(https://acls.or.jp/course_type/workers/)からのオンライン申し込みです。受講料金は16,760円(税別)です。

3-3-5 実施場所は日本ACLS協会にある実施場所のサーチエンジンで、最寄りの実施場所が選べます(https://acls.or.jp/course_type/workers/)。

3-4 PALS

3-4-1 医療従事者(医師・看護師・救命士など医療国家試験有資格者)、医療系学生(医学生・看護学生・歯科学生など)、その他の医療関係者です。受講者はAHA BSLプロバイダーの資格保持者(有効期限)、PEARSの資格保持者(期限不問)、またはPALSプロバイダーの資格保持者(期限不問)に限られます。

3-4-2 内容は、小児のBSLの復習、重症疾患あるいは外傷のある小児に対する体系的アプローチ、心肺停止の認識とその管理、呼吸窮迫および呼吸不全の認識とその管理、ショック状態の認識とその管理、循環器系緊急事態の認識とその管理、不整脈の認識とその管理、蘇生後の管理など、小児領域に置いての緊急事態における処置方法を幅広く学ぶことができます。2日間にわたって18時間程度のコースです。資格取得後は、認定証「PALS for Healthcare Provider Card」が英文で発行されます。なお資格の有効期限は2年です。

3-4-3実技評価の基準を満たし、筆記試験の正解率が84%以上である(28問/33問中)人が合格とみなされます(やはりハードルは高いようです)。 筆記試験結果が84%未満の場合は当日1回のみ再試験を受けられます。

3-4-4 日本ACLS協会のウェブサイト(https://acls.or.jp/course_type/workers/)からのオンライン申し込みです。受講料金は39,167円(税別)です。
3-4-5 コースの実施場所は日本ACLS協会にある実施場所のサーチエンジンで、最寄りの実施場所が選べます(https://acls.or.jp/course_type/workers/)。

3-5 クリティカルケア認定看護師認定資格

重篤な状態にある患者の全身管理・身体所見からの病態の判断など救急看護に必要な知識に加え、人工呼吸管理とその調整・離脱の知識と技術、カテコラミン・降圧剤・電解質・利尿剤などの持続点滴の調整と安全な投与方法など、重篤化した患者の状態に不可欠な治療に伴う看護技術を包括的に学べます。
3-5-1 試験対象者
1)日本の国家看護師免許の保持者
2)臨床経験が通算5年以上の者
3)通算3年以上の救急部門での看護実績がある者
4)救急部門で、心肺停止・重症外傷・意識障害・呼吸不全・循環不全・薬物あるいはアルコール中毒・熱傷患者等の看護の中から5例以上の担当実績がある者
5)救急部門の現職者または勤務予定者

3-5-2 コース内容と受験までの時間
コースの内容は、重篤な状態にある患者の全身管理・身体所見からの病態の判断など救急看護に必要な知識に加え、人工呼吸管理とその調整・離脱の知識と技術、カテコラミン・降圧剤・電解質・利尿剤などの持続点滴の調整と安全な投与方法など、重篤化した患者の状態に不可欠な集中ケアに必須の技術を総合的に学ぶことができます。
応募から教育機関でカリキュラム(実習も含む)を修了して認定資格取得までの期間は6〜8ヶ月です

3-5-3 試験形式と合格基準
日本看護協会が認定する認定看護師教育機関において、カリキュラムを修了したものが認定の審査を受け、合格した場合に特定認定看護師に登録されます。審査は筆記試験(マークシート方式・四肢択一)100分です(詳細は下の審査の流れとその手引きを参照)。

3-5-4応募方法と料金
1.Web申請『資格認定制度 審査・申請システム』
2.審査料振込
3.書類提出(オンライン)
認定料は50,760円(税込)です。資格は5年ごとの更新が必要です(有料)。これは合格した人の登録料金のみです。研修にかかる費用は下のコースの準備欄をご覧ください。

3-5-5 コースの場所
認定看護師教育機関の場所は下のリンクから検索できます。https://nintei.nurse.or.jp/nursing/wp-content/uploads/2019/08/CN_kyoikukikanshinseiB_2019_shusei.pdf

3-5-6コースの準備
コースを受講したい教育機関を決めましょう。各教育機関は入試試験があります。試験の内容はざまざまですが、筆記試験、小論文、面接が多いでしょう。受講する動機などを明確にしておきましょう。
教育機関でかかる研修費用は、例えば日本看護協会研修センターであれば日本看護協会の会員257,148 円(税込)、非会員385,668 円(税込)です。各教育機関によって異なるので下調べをしておきましょう。

まとめ

認定看護師になるまでの約5年の間に取得できる資格をご紹介しました。ご紹介した認定資格は全て国際的にも認められている資格です。これらの技術を習得しておくことで、5年が過ぎ去った時にはすでに、クリテイカルケア認定看護師になれる準備が万全に整うことでしょう。また、これらの資格取得をへて高い技術をつけることで、より安全で的確なケアを提供できるようになるでしょう。

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