精神科に特化した訪問看護を経験した看護師からの転職アドバイス

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#821 2019/09/07UP
精神科に特化した訪問看護を経験した看護師からの転職アドバイス
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様々な場所で看護をしたいの理由で転職を繰り返す看護師もいます。 なぜなら、今や看護師が活躍する幅は広く、病院だけでなく施設やクリニック、企業、訪問看護など多くあります。 訪問看護の中でも精神やターミナル、リハビリなど細かく分かれています。中でも精神科に特化した訪問看護の転職時のポイントをお伝えできればと思います。

・病棟での精神科経験をしてから訪問看護へ

看護学校でも精神科を学んでいるため、未経験で新卒でも精神科に特化した訪問看護の業務は可能です。 しかし、その場合には精神科訪問看護研修を3日間受けなければならず、全国で月1回の開催のため、入社時期によっては遠方まで出向く事になります。 会社で精神科訪問看護研修を受ける事ができる場合もあるため確認が必要です。 訪問看護は単独で訪問するため利用者の対応は一人で行わなければならず、その場で相談したい事を上司がすぐ対応できるとは限りません。 最低でも1年以上は精神科病棟での経験を積んでから転職するのがお勧めです。 精神科の急性期病棟の経験があったほうが良いですが、在宅での利用者様は在宅で生活できるレベルの落ち着いた方が多いため、無理して経験する必要はありません。
慢性期や社会復帰病棟のだけの経験でも十分評価されますので、問題なく転職できます。

・1対1の看護ができる

病院や施設では複数の患者や利用者の看護を求められ、十分な看護を行えているかどうか不安にある事もあるようです。 訪問看護では在宅に訪問し、その人のためだけに看護の時間を充てる事ができます。 主治医の指示や必要に応じて30分未満の訪問を行う事もありますが、基本的には30分から最長90分までは訪問看護は行えるため、その利用者様に応じた看護を展開することができます。

・チーム制の訪問看護を選ぶ

看護師は人間です。怪我をすることもあれば、体調不良になる事もあります。 その時に担当制であると、代理で別の看護師が訪問しますが、利用者様の中には対人恐怖の方もいるので訪問を拒否される事もあります。 週1回の訪問の場合には仕方ないかもしれませんが、週2、3回の訪問をしている利用者様の場合には定期的な訪問が維持できるよう複数の看護師で関われるような体制をとっている訪問看護の方が良いかと思います。 複数の看護師で関わる事で業務上での情報共有や看護の指針を明確にしやすくなりますが、利用者から「あの人の方がいい。」とか「あなたは……だから」と、他の看護師と比較して言葉を投げかけてくる利用者様もいるため、信頼関係の構築が難しい事もあります。 対して担当制は利用者からの信頼を得やすくなるメリットはありますが、看護師自身の休みを取得しにくくなるというデメリットがあります。

・休日出勤の覚悟

土日祝日を休みとしている事も多くありますが、実際には出勤しなければならない場合もあります。 利用者様の中にはちょっとした友人関係のトラブル、テレビのニュースの内容などで大きく気分が落ち込み、生活リズムが不規則になったり怠薬してしまう事があります。 入院までの落ち込みではないときには精神科の主治医に報告、相談をして特別指示訪問の指示をいただき、毎日14日間連続しての訪問を行う事もあります。 その場合には土日祝日の訪問となります。 スタッフ間で週ごとに交代での土日祝日訪問もできますが、会社によってはママさんナースが多い事があり、一人で対応しなければならないこともあります。

・オンコールなしを選ぶ

精神疾患に罹患している人の中には不眠の方が多くいます。 夜間帯に眠れない辛さや不安を数時間おきに電話で伝えてきたり、スマホに長文のメッセージを入れて来ることもあります。 看護師自身が十分な休息をとれない状態であると、良い看護ができるとは思いません。
オンコールなしを選ぶ代わりに、利用者様には夜間に自分自身でできる対応策を助言する必要があります。

・固定給を選ぶ

歩合制の給与体制をとっている訪問看護もあります。 歩合制場合には月の訪問件数によって給与が異なり、数万単位で異なる事もあります。 さらに、訪問件数通りの給与が支払われているか否かを毎月確認しなければなりません。 「今月の給与が少なすぎるな……」と思って調べた時には別の看護師の給与が振り込まれていた。という話もあります。 訪問件数の調整は主に上司が行うため自分自身で調整できる事ではありません。 がっつり稼ぎたい場合には歩合制の方がいいように思われますが、実際に訪問できる件数が少なければ固定給よりも少なくなる可能性があります。
確実に給与が得られる訪問看護を選びましょう。

・研修が多い会社を選ぶ

精神の訪問看護では利用者と話をしているだめのイメージを持たれる事が多くあります。 実際には服薬管理、生活リズムの確立の援助、多職種との連携、社会資源利用への援助、内科疾患に罹患している場合には悪化の防止の援助などと、行う看護が多くあります。 特に服薬管理は難しく、精神科薬は副作用が生じやすい事から怠薬時には利用者様への理解を得る事が重要となります。 精神科薬の知識は必要不可欠ですが、独学で勉強していると興味のある内容ばかり学んで内容に偏りがでてしまい、自分自身では不足している部分に気づかない事もあると思います。 副作用によって肥満になったりすることもあり、栄養面での指導を行う事もあります。 そこで、社内研修を十分に行っている会社で学ぶことが理想です。 研修を会社独自で部外の講師に依頼してモニターで研修を開催する会社もあれば、研修費用を会社が負担して終業時間内に研修に行くこともあるようです。

・精神保健福祉士の道が開ける

精神科に特化した訪問看護の経験は相談業務に当たるため、専門学校で看護師免許を取得した場合には4年間、精神科に特化した訪問看護業務に当たる事で精神保健福祉士の一般養成施設等の入学資格が得られます。 通信教育でも受ける事ができるため、仕事をしながら精神保健福祉士の資格を得る事が可能です。
精神保健福祉士の資格を取得しておくと相談業務を主とする企業への転職もしやすくなるメリットがあります。

まとめ

精神疾患罹患患者数は年々増加傾向にあり、精神科の需要は高まっています。そのため、精神科訪問看護ステーション数も年々増えている状況です。長期間楽しく働く場所としては個人的にはお勧めです。どの訪問看護ステーションが良いかは自分自身に合った部分を選ぶ必要があります。今回の記事が精神科に特化した訪問看護への転職の際の参考になれば幸いです。

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