結婚後、家庭と両立しながらクリニックへの転職を考えている看護師の皆様も多いのではないでしょうか。
今回は私の実際の転職活動から学んだ、周りと差をつけるクリニックへの転職の際に重要視される経歴以外のポイントをお伝えします。
私は地元の総合病院で入院病棟の看護師として勤務していましたが、結婚を機に地元を離れることになりました。
看護師の仕事はやりがいを持っていたので、結婚後も何らかの形で看護職として働きたいと思っていました。
以前、総合病院時代に先輩が教えてくれた看護師転職サイトのことを思い出し、そのサイトを介して転職活動を始めました。
今後も同じような総合病院で高度な医療技術を学び、看護師としてのスキルや経験を更に高めていくという選択肢もありましたが、結婚をして新たな家庭を築いた今の状況で、救急レベルの高い病院で家事と両立しながら働き続けることに正直不安も感じていたため、夜勤がなく比較的救急レベルの低いクリニックへの転職を考えました。
「看護師は人手不足だからどこでも就職できるから良いよね。」
看護師の方なら、一度はこのような言葉を言われたことがあるのではないでしょうか。最近はどの医療機関も看護師の人手不足が叫ばれ、私が勤めていた総合病院も実際にそうであったため、看護師の就職はそんなに難しいものではないと正直思っていました。しかし実際に転職活動を始めてみると、入院病棟のある総合病院とはまた違ったクリニックならではの転職活動のポイントがあることを知り、内定をもらうためにはそのポイントを押さえ、周りと差をつけなければならないということが分かりました。
私が実際に行った看護師転職サイトを介した転職活動の中で、クリニックへの就職の際に重視される経歴以外でのポイントは主に、家庭環境、第一印象、休みの取り方の3つがあることを学びました。
①家庭環境について
まず1つめは、家庭環境についてです。
やはり雇用側も労働者が安定して長く働き続けてくれることを望まれている場合がほとんどです。私も実際に転職を希望した病院で院長先生と面接を行ったのですが、私自身の情報だけではなく家族の情報もいくつか質問されました。
私が以前働いていた総合病院は普段から忙しい環境ではありましたが、その分、看護師スタッフの数も多く、20名弱所属していたため、急な欠員があっても残りのスタッフでカバーすることが出来ていました。
しかし、クリニックは大きな病院と比べると、やはりスタッフの数も少なく、私が転職活動をする中で見せていただいた求人票の資料や教えていただいた情報によると、1つのクリニックで働いている看護師は診療内容や規模にもよりますが、ほとんどが1~5名程であり、1人でもスタッフが欠けてしまうと非常に厳しい労働環境になってしまうとのことでした。
そのため、クリニックでは急な欠員が出ないよう、家事や育児、急なイベントなどに対して協力や援助を得られる家庭環境にある人がとても重視されます。
私も現在は夫と2人暮らしなのですが、お互いの実家の近さや何か緊急事があった時に援助は受けられるのかということを非常に詳しく質問されました。
実際に今お子さんがいないご家庭の方であっても、今後の予定や予想されるライフイベントとその際に家族の協力や援助が受けられるのかなど、場合によっては踏み込んだ質問をされることもあると思います。
私自身、今は子どもはいないのですが面接の際に子どもができたとしたら、仕事の時に子どもを預けられる場所やみていてくれる家族などはいるかということを質問されました。今はそのような家庭環境ではないので大丈夫だという考えではなく、もしもや今後のことを予測し、面接の際の質問に対して幅広く対応出来るようにしておくと、面接本番に過度な緊張をせず余裕を持って答えることが出来て良いと思います。
② 第一印象について
2つめは第一印象についてです。
当たり前のことかもしれませんが、どれだけ看護職としての経験やスキルがあったとしても第一印象を見て不合格になることは実際にあり、たとえ看護師の人手不足が叫ばれる現在でも一般的なマナーや態度は重要だと思います。
実際に転職サイトのスタッフさんが仰っていたお言葉ですが、「今は文章もパソコンでできてしまう時代ですけど、履歴書に書いてある文字で本当に印象が変わりますよ。
実際に転職サイト側からクリニックさん側に履歴書や面接での印象はどうですかと、質問させていただくことがあるのですが、やはり文字の丁寧さや話し方などはとても大事ですとお声をいただいております。それに服装やマナーも大切です。
以前、面接したことがある看護師の方で経歴は素晴らしかったのですが、応募要項にもスーツで来るようにと書いてあったのに私服で面接に行かれてしまったようで、落ちた方がいます。」とのことでした。看護職である前に、ひとりの社会人としてふさわしい態度で臨むことが重要です。
③休みの取り方について
3つめは休みの取り方についてです。
クリニックに勤めている看護師の多くは家庭を持ち、お子さんがいるお母さん世代が多く、家族の休みや子どもの行事などに合わせて休みを希望される方が多いそうです。
一般的にクリニックの診療時間は朝からの午前診療と夕方からの午後診療がほとんどです。
また最近では土日のどちらかに午前または午後どちらかの診療を行うパターンが増えてきました。
そのため、子どもの学校や家族の仕事が休みである土日でも出勤が可能なスタッフが非常に喜ばれるパターンが多いです。
私も就職先を探す際に、はじめは土日休みを希望していたのですが、その条件では該当する就職先がほとんどなく、最低でも月1~2回は土日出勤して欲しいという求人内容でした。
そのため、土日の出勤について月1~2回程度までなら可能と条件を緩めると次々と該当するクリニックが増えていき、就職活動がスムーズになりました。
それぞれ家庭の事情はありますが、お互い協力しあいながら休みを譲り合い、自分も譲ってもらうという考えで、出勤日を調整していくことが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はクリニックの転職活動に限定したお話をさせていただきましたが、クリニックに限らず一般的な就職活動に通じるものもあると思います。自身が持っている資格や経歴のみに頼らず、就職希望している場所の特色を知り、ひとりの社会人として転職活動に向かうことが大切だと思います。私の今回のお話が、転職を考えている皆様にとっての良き情報の1つになれば幸いです。
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