看護師の中には、転職を繰り返してきたという人もいるのではないでしょうか。転職回数が多いことは不利になると思われがちですが、実はそうではありません。転職理由を上手に伝え、新しく就職や転職をする際のポイントとなることをご紹介していきます。
転職を何度も繰り返すことのメリットとデメリット
看護師というのは国家資格があるため、一度退職しても資格を活かしてまた働くことは十分可能です。そのため病院やクリニックなど一か所にとどまることなく、いいなと思ったら転職を目指す人も少なくありません。しかし転職を何度も繰り返すことはメリットとデメリットもあるので、それを理解しておくことが重要です。
一般的に、転職の回数が多いと、面接のときにあまりいい印象を抱かれません。それは、
- なんでここまで転職回数が多いの?
- もしかすると人間関係トラブルなどをすぐ起こしてしまう人なの?
- 一か所にとどまることができないということは、適応能力に欠けるのでは?
と採用側が考えてしまうことがあるからです。
反対に転職をするということは、メリットも多いのが現状です。
これまでとは異なる環境で働くことで、数多くの知識や技術を新たに学ぶことができますし、これまでの環境や人間関係を一から構築していくことになるので、努力次第ではとても働きやすい環境を手に入れることもできるのです。
このように転職にはメリットもデメリットも存在します。また転職回数が多いから悪いというわけでもありません。では、どのように面接官に好印象を残せるような履歴書、面接を行うことができるでしょうか。ここではそんな転職回数が気になる人の面接攻略方法をご紹介します。
転職の理由を明確にしよう
履歴書に職歴を記入する時には、一身上の都合により退職など記入して、やめる理由を明確に記入しない人もいるでしょう。しかしこの一身上の都合というのは、とても便利な言葉である代わりに、あまり良い印象を与えない言葉でもあるのです。
そのためもしも転職の理由が明確にあるならば、その理由を記入するようにしましょう。
例えば、看護師はまだまだ女性が多い職場です。
既婚者で夫の仕事の都合により転職をせざるを得なかったという人もいるでしょう。その場合は、夫の転勤のためなど相手が理解できる理由をはっきり記入しておくと、印象が悪くなりません。
また妊娠のため、出産のため、育児のためというのも理由になります。
では体調を崩してやめた、人間関係が悪くなりやめた、どうしても今の職場の労働条件が受け入れられずやめたということもありますね。そのような場合は、職歴の欄にどのように記入するべきでしょうか。
もしも退職理由を書きづらいという時には、あえて記入をしないという方法もあります。もしも何も記載せず「あれ?」と採用側に思われたとしても、面接の際に直接質問を受けるだけです。そしてその面接時にしっかりこたえられるようにしておけば問題ありません。
つまり転職をするときには、まず履歴書を提出し、書類審査でパスすることが重要なのです。そのためには、これまでの退職理由をあえて記入しないという方法も有効的なのです。
転職理由を面接のときに聞かれたら?
大きな病院から小さな病院やクリニックへ転職する場合
大学病院や総合病院といった大きな病院から、小さな病院やクリニックへ転職を希望する人も少なくありません。
大きな病院というのは、救急搬送や重症者というのも多く、看護師として緊張感を伴う場面が少なくありません。また患者が多い分看護師の数も多く、人間関係が複雑となります。さらに業務が標準化、システム化されていることもありますが、その分委員会活動や定期的な病棟会議といったものもあり、プライベートにも影響することがあります。実際にそのような働き方に不満を感じ転職を希望する人も大勢います。
しかし転職の際には、それをそのまま記入、発言することは好ましくありません。
それは、看護師という仕事は、生死にかかわる場面があるのは当たり前ですし、その緊張感が嫌だというのなら、この人は、嫌な仕事から逃げるタイプの人なのか?と考えられてしまうこともあるからです。
また看護師というのは、医師やケースワーカーといった多職種と連携をはかりながら勤務することが必須です。しかし人間関係のもつれが転職の原因であると、この人はチームワークをとるのが苦手なのか?病院で協力しながら勤務するのは大丈夫なのかと不安を抱かせてしまうことにもなります。
そんな時には、大きな病院では日々の忙しい業務やケアでゆっくり患者に向き合うことができなかった分、今度はじっくり一人一人患者に向き合いながら看護をしていきたいという理由を述べることができたらいいでしょう。
また仕事や業務に対しても、一つ一つ責任を持ちながら、行っていきたいと伝えることができるといいでしょう。
小さな病院やクリニックから大きな病院へ転職する場合
始めは小さな病院でこつこつと経験を積んで、それから大きな病院へ転職するという人もいます。そのような場合、給料の改善を期待して、また看護師としての働き方改善や福利厚生を期待して転職する人が少なくありません。
そのような理由であっても、面接のときに、給料が良いから転職を希望しますということはなかなか言えないでしょう。ではどのように転職理由を伝えるといいのでしょうか。
その場合は、労働条件が今よりもよくなると期待したから転職を目指したとやんわりと答えのがベストです。
また小さな病院やクリニックで勤務していた時に、今度自分が勉強したいこと、目標などが明確に見えてきたので、今後は大きな病院でその目標に向かって努力したいといったことを伝えられるといいでしょう。
スキルアップをしたいという目的は、看護師にとってとても良い転職動機になります。また実際に看護師の仕事も日々変化していますし、スキルアップは必須なので、もしもこれまで転職を何度も繰り返してきた人にとっても、相手に好印象を与えることのできる動機になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。転職回数が多い人は、新たに転職を考えたときに不安が多いと思います。しかし転職回数が多いことを不利とせず、転職を成功させることもできるのです。そのため転職理由を明確にして、ポジティブ発想に転換してうまく伝えられるようにしておくことが重要です。
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