なにか違う、変、おかしいという時の看護アセスメントの方法

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#650 2019/04/12UP
なにか違う、変、おかしいという時の看護アセスメントの方法
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訪問看護をしていると、なんだかいつもと違うということを感じることがあります。バイタルサインなどは特に問題ないとしても、なんとなく違う…。そんな時どのようにアセスメントすればいいのでしょうか?それが後で大きな問題につながったら大変なので、その前に未然に防ぎたい?と思ったときのアセスメントについて考えてみたいと思います。  

訪問看護のアセスメントのコツ

訪問看護では、毎日訪問をする人、週に2回訪問する人、また週1回、2週間に1回の訪問という人もいます。それぞれの主治医の指示や利用者の希望などを聞いて、訪問の必要性を考慮して、訪問の回数は設定します。一度決めたらその訪問回数が絶対というわけではなく、緊急時の対応や、状況に応じて訪問回数を増やすということもあります。 毎日訪問している人は、頻回に接する機会があるので、体調の変化に気が付きやすいです。しかし週に1回、2週間に1回という場合は、落ち着いているので訪問回数が少ないのですが、体調に変化があった時に気が付きにくいこともあるのです。 特に見た目は何の問題もなくても、話してみるとなんだか訴えがいつもと違う、また本人がなんかおかしいと訴えることもあるのですね。訪問してバイタルサインを測定しても、データとしては異常なし。そんな時どのようにアセスメントすればいいのでしょうか。

訪問看護師は一人で訪問が基本。だからこそより不安になる

訪問看護師として経験を十分に積んできていたら、ある程度の対処は一人でできるかもしれません。しかしながら、まだまだ経験が不十分な人は、自分の判断に迷うこともありますね。一人だからこそアセスメントに不安があります。 そんな時には、誰かの助言を求めることも重要です。 例えば、訪問看護ステーションの所長に電話をかけて状況を報告する、また主治医に利用者の訴えをそのまま報告するなど。何かがいつもと違う、でも今は特別変化はないというときは、報告だけしておくだけでも後の対処が異なります。もしも急変することがあっても、その前段階だったのかとすぐに知ることができます。 アセスメントをするということは、必ずしも答えが明確に出るわけではありません。考えてもそれが何かわからないこともあるのです。ただいつもと違うということを認識し、報告する、そして注意深く観察を続けていくということが重要なことなのです。

利用者の家族と協力しよう

何かが違うというときには、利用者の家族の協力を求めましょう。訪問看護で訪問できる時間というのは限られています。ずっとそばで見ているわけにはいきません。また訪問看護師として短時間でかかわって感じることよりも、いつも一緒にいる家族が感じることはより重要なことにつながるかもしれません。訪問して何かが違う、何かがおかしいというときには、家族の協力を求めるのが一番です。 ただその際には、家族にポイントを伝えることが大切です。 こういうことがあれば連絡をくださいとか、このような症状に注意が必要ですといった明確なポイントを説明しておきましょう。そうすることにより、状況の変化や何かあった時の対処などがスムーズにできるようになります。 利用者も訪問看護師よりもいつも一緒にいる家族に訴えやすいことが多いです。家族だからこそ感じることができることもあるのです。それを十分に活用して協力し合うことが重要です。

これは医師に報告しておいたほうがいいのか?と思った時には?

何かが違う、でもこんなことを報告したほうがいいのかと迷った時には、とりあえず医師に報告しておくと安心です。改まってカルテをもって報告に行くと、医師も指示を出さなければと思うことがあるかもしれません。また看護師が行ったアセスメントを厳しく聞かれることもあるかもしれません。そのため報告をする場合も十分は注意と配慮が必要です。 例えば日ごろから利用者の状況について相談しやすい環境ができていたら?気軽に医師に報告ができるかもしれません。私の勤務する訪問看護ステーションでは、所長は、わざわざ在宅診療をする医師の時間に合わせて職員食堂に向かいます。そしてビジネスランチと称して、雑談の中でいろいろな相談をしているのですね。それも日ごろからの医師と所長との信頼関係の上に成り立つものだと思っています。 またそのように相談しておくことで、何らかのことがあればすぐに医師に報告、指示を仰ぐことも可能になります。だからこそ、私たちも何かあれば所長に伝えておくと、医師に伝わると安心して仕事でできるし、報告もできる環境があるのです。 看護師は医師の指示を受けてさまざまなケアを行います。そのためそれを行った経過や結果は医師に報告する義務はあります。訪問看護では毎月訪問看護報告書というものを提出しますが、それだけでは書ききれない、細かい状況があるのですね。それは必ずしも疾患のことに限らず、家族とのかかわり、介護力や社会性、認知力などといったことも挙げられます。 在宅生活をサポートするうえで、医師との協力は不可欠です。そのため訪問して何かが違う、と思った時には、やはり報告しておくことが大切です。 また看護師が何かが違うと思ったときに感じる直感というのは、意外にも当たることがあるのです。例えばその夜に高熱を出したとか、急変する前触れだったとか。特に高齢になるほど、利用者は自分の変化をうまく伝えることはできませんが、何かが違うと感じていることもあるのです。また高齢故に急変する可能性も十分あるのです。 それを考慮して、私たちはいつもと何かが違う、おかしい感じがするということをアセスメントすることが重要です。必ずしも答えが出るものでもありません。ただそれを報告、家族とも情報を共有して何かあった時にはすぐに対処できるようにしておくことが大切なのです。

まとめ

看護師として必須なことはアセスメント、しかしそれが一番難しいことだと思っています。経験を積んでもアセスメントすることはやっぱり難しいですが、いつもと違う。何かおかしいというときには、それをアセスメントしておくことは重要です。そしてきちんと報告、協力を求めることが、訪問看護をするうえで重要だと思います。

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