HCUやICUで働く看護師に大切にしてほしいこと!

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#596 2019/02/21UP
HCUやICUで働く看護師に大切にしてほしいこと!
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私は看護師5年目になった中堅ナースです。中堅になってくると任される仕事などがどんどん増えてきます。私は仕事を断れず、抱え込み過ぎてしまい、病気にまでなってしまいました。皆さんにはそうなってほしくないので、私に起きたことや、断り方などをお伝え出来たらと思います。

HCUでの看護は意外と大変!?

私は一般病棟を2年経験した後、3年目になる直前にHCU(ハイケアユニット)へ移動になりました。

HCUではICUほど重症ではないけれど、一般病棟で看ることのできない患者さんや、呼吸器のついた患者さん、全身麻酔の手術後の患者さん、急変した患者さんが多く入院し、観察もアセスメントもします。

また、私のいる病院では脳神経外科の患者さんの第一選択病棟になっているので、脳神経外科の患者さんも入院する急性期の病棟です。そのため、こまやかなアセスメントが必要になります。勤務も3交代で日勤深夜の勤務や、深夜深夜、準夜準夜などの不規則勤務も多々あります。スタッフも多くいますが、20~30代の看護師が多くを占めています。今回はアセスメントではなく、私の事例を紹介します。

実際に看護研究を行なったときのこと

そんな病棟で5年目になったころです。私はすでに3年目のころに時間外の委員会を1つやっていました。そして4年目でもう一つ、時間外の委員会をやる事になりました。さらに、新人の教育係をやっていました。新人の教育係は1年任期なので、今年はないかと思っていましたが、なんと今年も頼まれてしまいました。

ある日師長さんから、

「チームのサブリーダーをやってもらおうと思っています。」

と言われ、私は断りました。しかし断れないように、「じゃあ新人の教育係をやってね?」と言われてしまいました。

すると私も断る事が出来ず、「はい。」というしかありませんでした。

それだけでなく、「今年は5年目だから、看護研究もやってほしいの。」と言われました。

「一緒にはさすがに無理です。」と答えましたが、「やりたいこと決まっているみたいじゃない。やってみたら?1年だし。」などといわれ、どんどん看護研究をやる方向になっていってしまいました。

そして春になり、新人さんが入職、看護研究も始まりました。

新人さんは最初こそやる気がありましたが、注意されることに慣れておらず、一緒に仕事の振り返りをするだけで、泣き出してしまうような子でした。その子と一生懸命向き合おうとたくさん話をしたり、自分の休みの日の食事に誘ったり、心の距離を縮められるような努力をしました。

すると多少頑張れるところも増えてきました。

しかし、目上の人に対する声掛けや態度がしっかりできず、なめきった態度をとってしまうところがありました。

看護師も年数があるので、若く見えたり、年上に見えたりしても、自分より経験年数が多い人は全員先輩です。そこが新人さんはうまくできませんでした。それを周りの先輩から私が怒られることが多くありました。私は新人が落ち込まないように、オブラートに包んで伝える日々でした。新人さんだけならよかったのですが、看護研究もありました。

看護研究は本当に辛く、必要あるのかと考えたくなるくらい、自分の時間を犠牲にしました。休みの日も夜も朝も看護研究に時間を割かないと終わりませんでした。

師長さんや副師長さんに何十回も論文や抄録を見てもらいました。さらにパワーポイントも作成し、院内での発表もありました。

秋ごろになると新人さんの事、看護研究の事、委員会の仕事がたくさんになり、家には寝に帰るだけの日々になっていました。そのため、友人と出かけても疲れる、テレビをみても笑えない、指の皮を無意識にむいてしまうなどの症状が出始めました。異変に気付いた家族に連れられてメンタルクリニックへ行くと、なんとうつ病と診断されました。

それも中等度のうつ病でした。

まさか私がうつ病になるなんて思ってもみなかったので、なかなか受け入れられませんでした。

しかし、「点数でも、症状でもれっきとしたうつ病です。本当は休職してほしいですが。」と医師から言われました。私は断り仕事を続けたいと訴えました。すると医師から「薬を出すので、必ず飲んでください。」と言われました。

うつ病と診断されてからも切り出せない毎日

うつ病と診断されても仕事量を減らしたくなかった私は周りの人には言えず、仕事をつづけました。しかし、しばらくすると体が限界に近づいてきていました。何もない所で転んだり、患者さんの記録を間違えて書いてしまったりすることもありました。

いつか患者さんへ重大なインシデントを犯してしまうのではないかと怖くなりました。その頃からうつ病も悪化し、私は日々死にたいと思うようになりました。

看護師ならではの考えで、きれいな死に方を探すようになり、さすがに私もおかしいと思い、再び医師へ相談しました。

すると医師から「もう限界ですね。明日から仕事を休んでください。」と診断書をもらう事になってしまいました。結局師長さんに事のすべてを話しました。

すると師長さんから「いいけど・・勤務がね・・」と嫌味を言われてしまいました。しかし、家族も一緒に行ってくれたので「休みます。」という事が出来ました。

現在私は精神安定剤を内服し、仕事を休職しています。休みはじめてからはうつ病の症状がたくさん出て、「わたしなんていない方がいい」「仕事休んで家にいるなんて申し訳ない」「何かしないと」などの気持ちはあるものの、体はだるく、なにもできない日々でした。メンタルクリニックにも2週間に1回は通って、心のケアと内服薬を出してもらっています。

自分の限界を知る事、なんでも「はい」と受け入れず、断る勇気を持つことが大切だと私は思います。

私のように心も体も壊れてしまって、働くことができなくなってしまう前に断るという事をしてほしいです。今現在中堅に差し掛かって、上の先輩からいろいろ言われ、後輩から、たくさん相談され、挟まれている看護師さんがいれば、これを読んで欲しいです。

人にはそれぞれの限界値があるのです。自分たちがやってきたから大丈夫なんて通用しないのです。それを皆さんに知っていただきたいです。自分の人生は1回しかありません。自分あっての人生なのです。

まとめ

中堅になる看護師は仕事もできることが増えて、任される仕事も増えてきます。しかし任されすぎていっぱいいっぱいになっている方もいるのではないかと思い、私の事例を読んで断る勇気を少しでも付けてほしいと思いました。自分の生活を犠牲にしてまでの仕事なんてないと思います。自分あっての自分の人生です。大切にしてください。

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