看護師の活躍の場は臨床だけとは限らない

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#470 2018/10/18UP
看護師の活躍の場は臨床だけとは限らない
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看護師が活躍できる場所は臨床だけではありません。新人看護師の教育に携わっているうちに、教育そのものに興味が出てきた。 でも、具体的にはどのように教育の道に進めばいいのか?教員になるためのその詳細をお伝えします。
  

看護師養成所の種類と看護教員としての資格

みなさんが国家資格を得るために通った看護師養成所は、専門学校または大学だったはずです。そこで教えを乞うた教員になるためには、どのような資格が必要なのでしょうか。

保健師助産師看護師法では看護教員の資格として、

  1. 「保健師、助産師又は看護師として5年以上業務に従事したもの」
  2. 「専任教員として必要な研修を修了した者又はこれと同等以上の学識経験を有すると認められる者」

とあります。

これは分かりやすく言うと、つまり①は5年以上の臨床経験、②は看護教員養成講習会の修了またはそれと同等の学位、ということになります。

ここで聞きなれない「看護教員養成講習会」というものが出てきます。それって働きながら修了できるものなの?という疑問が出てくるかと思いますが、大丈夫です。

実はこの「看護教員養成講習会」、専門学校や大学に看護教員として就職したあとに取得することができます。

資格がないのに教員として就職できるなんて少し変に思われるかもしれません。たしかにその通りなのですが、多くの専門学校などの看護師養成所では、看護師国家資格をお持ちの方を雇用した後に、あらためてその雇用契約の下でおよそ一年間の看護教員養成講習会を受講して、正式に看護教員としての資格を備えていただいてから、教育の仕事にあたってもらうということが実務上行われています。

ですから、病棟などでの臨床経験が5年以上あれば、すぐにでも教育の道を志すことが可能です。

さらに、実は一年近くの研修を修了せずとも教員資格を得る方法があります。

それが大学での教育に係る単位の取得です。その場合は臨床経験も5年ではなく3年で十分ということになっています。

でも、大学で単位を取るなんて難しいのでは、と思われるかもしれませんが、大丈夫です。

大学で「教育に係る単位」を取得すればいいのです。なにもまるまる大学のすべての単位を取得するわけではありません。これについても、多くの養成所では、教員としての雇用契約を結んだのちに通信制の大学で単位を取得してもらうことを実務上行っています。

このように、看護教員として転職を考えた時に障害と考えられるのは、臨床経験だけです。その後の教員資格については転職後に取得すればいいのです。

看護教員募集はどこで探すか

さて、では看護教員職の募集はいったいどこで見つければいいのでしょうか。
医療専門職に特化した転職サイトやエージェントは実に多数ありますが、意外なことに教員募集についてはそのような専門職扱いではなく一般的な職種として求人分類されることも多いです。
公共職業安定所などで専門職で検索するよりは、教育学習支援業で探してみる方がたくさんの求人を見つけることができたりもします。

実際の勤務内容と報酬は?

気になる待遇や仕事内容はどうなっているのでしょうか。
実は臨床に比べると、報酬は限られてしまうのは事実です。養成所はいわゆる学校ですから、交代勤務はありません。そのため夜勤などはなく規則正しいサイクルで働くことになります。ですから、手当の部分で臨床より劣る報酬となってしまうのは仕方がないことでしょう。

仕事内容は大きく分けて、座学と実習に分けられます。学生時代を思い出せば、いずれの場合も教員の方たちが親身に指導してくれたことが思い出されるはずです。
ただ、この座学と実習の仕事の量については勤務先の方針により、非常勤講師の多寡や実習先の協力度合いによって、専任教員の担当する比率が変わってきますので一律にこうだということは難しいのが実情です。これについては、面接などで人事の肩に詳しく聞いてみることを推奨します。

就職後のステップアップは?

いざ教員として教育業界へ入ることができたとして、その先にどのような道が広がっているのでしょうか。

保健師助産師看護師法では、看護師養成所には、一般の専任教員の他には教務主任と実習調整者という役職を置くよう法律で定められています。

まずは、その役職が目指すべきポストとなります。また、学校によっては様々なポストが用意されていることと思います。また、学校ですから当然に学校長も役職者としてあります。学校長については、必ずしも看護師の資格を持っていることが要件ではないのですが、ほとんどの養成所では看護師資格保有者が学校長を務めています。

また、2018年現在では看護師を始めとした専門職養成所は、専門職大学として大学化することが大きな流れとしてあります。いずれ大学となった時には、様々な研修や講習会を経て、教員ではなく大学教授を目指すことも予想されます。
 

やはり教育ではなく臨床に戻りたいときは?

心配ありません。先述したように、養成所は実習指導のために多くの病院と実習施設としての契約を結んでおり、また専任教員の派遣も行っているため、病院とのつながりが途絶えることはありません。いざ教育から臨床へ戻りたいと考えたときにも、スムーズに臨床現場へと戻ることができるはずです。また、教育現場での経験は臨床に戻った後にも新人看護師の教育へ活用することができることでしょう。

臨床から教育、教育から臨床へと活躍の場を数年おきに繰り返す看護師の方も少なからずいますし、それがその人個人の強みとなっていきます。

少しでも教育の現場に興味を持ったのならば、まずは飛び込んでみることをお勧めします。

まとめ

看護師としての経験を活かすことができるのは医療機関や福祉施設だけではありません。
ひとつの選択肢として教育現場を紹介しました。

転職を考える場合、教育の場を考えたならばご参考にしてみてください。

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