私は内科で勤務をしたことがありますが、NICUという救急の現場よりも整形外科という手術前後の看護をするよりも、もっと内科が大変だったような気がします。それは認知症を持つ患者が多かったから。看護師として避けて通ることはできない認知症患者のケアと働き方についてご紹介します。
内科的な疾患以外の対応
私が内科病棟に就職したときに大変だなと感じたことが、内科的な疾患はあるのですが、その前提としてみんな高齢で認知症である患者が多いということです。私たちが病棟で働くときには、患者のケアや指導を行うのは当然として、患者とコミュニケーションを図って症状をを正しく理解するということが求められます。内科的疾患は様々な病気を併発していることもありますし、症状も複雑なので、患者からの情報がとても重要なのですね。また内科的疾患は、患者の生活習慣を改めたり、内服を正しく行うなど患者の協力も大切。しかし認知症の患者に対しては一つ一つのことがとても難しいことがあるのです。実際に働く現場でも認知症の患者のケアをするということがとても難しかったので、その具体例を挙げてみたいと思います。
認知症でも暴力行為があると看護師にも危険性が及ぶ
認知症も薬でコントロールをすれば、せん妄や暴力行為、不潔行為などが改善されていきます。しかしながらそのコントロールをするのは簡単ではありません。薬が効きすぎると活気がなくなりますし、副作用が強く出てしまうからです。
私がそんな内科病棟にいて困った患者は、暴力行為をする人でした。ただ壁をたたく、自分の髪の毛をむしるといったことなら看護師にも被害は及ばないのですが、看護師に対して噛みつき行為を行う患者などは部屋を訪室するのも恐怖でしたね。その際は家族の協力を求めたり、抑制をすることもありケアするのが大変でした。
徘徊のある患者は目が離せない!
徘徊のある患者も目が離せないために、看護師を困らせる代表格。部屋の床にはアラーム付きのマットを引いたり、ドアノブには鈴をつけたりして患者が移動することが分かるようにしていました。それでもほかの患者のケアをしながら、一人の患者について回ることはできません。そのため車いすに乗せて、一緒にラウンドしたり、その患者の部屋で記録をしたりしたこともあります。
日本は超高齢化を迎えようとしており、これからも認知症患者が増えることが予測されます。そのため私たち看護師は認知症患者を理解して接することが必須になるのです。その点で内科病棟は認知症患者を理解するにはうってつけの場所なのです。転職するときには、そんな勉強になる内科病棟を考えてみるのもおすすめです。
まとめ
内科病棟は大変だと思っていましたが、いろいろな疾患を学ぶにはとても勉強になる場所です。またいろいろな勉強をした後は、ほかの科に移動した後もその知識を応用できることから、病棟選びの際には参考にしてみてください。
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